- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130502016
作品紹介・あらすじ
『日本の素顔』を作った吉田直哉から,現在では映画監督として活躍する是枝裕和まで,テレビ・ドキュメンタリー番組の制作者たちはどのように時代と格闘し,日本社会を描いてきたのか.戦後日本社会を記録した代表的なテレビ・ドキュメンタリーの変遷をたどる.著者初の単著.
感想・レビュー・書評
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本書は日本のテレビにおけるドキュメンタリー番組を取り上げて論じています。扱うのは1950年代から現代にかけて画期を成した番組達で、戦後の日本社会を映したものから、現在は映画監督として知られる是枝裕和の作品や東日本大地震に関するドキュメンタリーなど同時代的なものまで多岐にわたります。
こうした作品を概観することは、戦後日本社会の歩みを振り返ることであると同時に、テレビというメディアの変遷を辿ることでもあるでしょう。つまり本書は、歴史学的側面を有する一方で、テレビをテクストとして分析する稀有なメディア研究の試みでもあるのです。同時に、本来は一度放送されたら廃棄されるテレビ番組をあえて保存し研究対象として扱っていることから、本書は近年盛り上がりをみせるアーカイヴ研究の実践としても理解できるでしょう。
このように本書は様々な角度から楽しむことができるため、戦後史やメディア史、ポピュラーカルチャー研究、ジャーナリズム研究、アーカイヴ研究といった幅広い興味をもつ学生におすすめな一冊といえそうです。
(教養学部後期課程・4年)
【学内URL】
https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000089887
【学外からの利用方法】
https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/literacy/user-guide/campus/offcampus -
東大出版会の発行としてはめずらしい。ちくまやそのほかの出版社の本の形式である。
テレビのドキュメンタリーの放送番組の歴史を書いたものであり、テレビドキュメンタリーについての論文を書く人にとっては、どのような番組があったかを知るためにはいいであろう。しかし、この本を読んで論文を書ことは至難の業である。テレビ番組の説明であるために、どのようにして論文を書けばいいかについては全く説明がないからである。 -
TVを観る習慣がなくなって
もう30年は経つと思う
今は全く観ることもない
数十年ほど前に
観ていたものは
TVドキュメンタリーだった
その「作品」が多数紹介されている、
なんだか嬉しい
それが本書であった
今、現在 私自身には
TVの「垂れ流す」罪しか
感じられない
大宅壮一さん曰はく
一億総白痴化はますます
進んでいるとしか感じられない
帰宅したら
すぐにTVのスイッチをONにする
観ていようがいよまいかは関係ない
「習慣」としてTVがONになる
そんなところから
今の病んでいる「日本」が立ち上がっている
ような気がする -
東2法経図・6F開架:699.6A/N89n//K