政策リサーチ入門―仮説検証による問題解決の技法

著者 :
  • 東京大学出版会
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本棚登録 : 230
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130322157

作品紹介・あらすじ

情報の収集、因果関係の分析、対策の立案・評価、成果のプレゼンと論文・レポート作成をこの一冊で。社会科学を学ぶ学生・政府・自治体職員、シンクタンク研究員、NPO関係者、市民のための実践的方法論ガイド。

感想・レビュー・書評

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  • リサーチに関する本は数あれど、政策リサーチに絞ってコンパクトに書かれた本は意外と少ないように感じます。その点、本書は類書と異なり、リサーチを「現状確認型リサーチ(記述・分類)」、「原因探求型リサーチ(仮説検証)」、政策提言型リサーチ(政策評価)」と分類し、政策提言までを意識した内容となっています。とりわけ、法学部で卒業論文を書いていない学生さんや丁寧な論文指導を受けたことがないかたにはオススメの内容です。巻末には実際の事例を活用しながら、リサーチの追体験ができるような内容が書かれています。公共政策大学院の学生にも入学時にオススメしたい一冊です。

  • <シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190

  • 2015/09/05

  • 学部時代に出会いたかった本。
    自治体職員にもおすすめです。行政官に足りないのは政策の評価面、これで補ってほしい。

    クエスチョンとは、因果関係とは、などわかりやすくかかれてあります。
    調査実例も載っているため職員研修にも最適だと思います。

  • 社会科学・政策科学のリサーチ・デザインについて、とてもわかりやすい良書。通読してよい復習となった。経営学系の田村(2006)よりさらに柔らかい説明となっている。

    学習中は、とことんアカデミックな作法を磨くと指導者の賛同を得られやすい。しかし一度実務に戻ると、就業中にリサーチに投下する時間は、研究職に係る発令がなければ十分にとれず、報告・提案における学問的手続きは必要最小限とならざるをえない。こうした状況下では、本書のように、的確に学術・実務の双方に配慮した方法論は重宝するはずである。

    5章までの要点は類書と似ているが、6章「リサーチ結果を政策化する」と付録の演習課題を読むと、職場における報告・提案を具体化しやすくなるだろう。日常のタスク処理ではなく、中期計画と各種資源獲得の折衝に有効なフォーマットだと思った。

    私自身の修論は現状確認型のリサーチだった。それは政策過程論におけるアジェンダ・セティングや原因探究の基礎となる段階のものであり、後に実施すべきことばかり残っていたことを再認識した。つまり、「類型は単なる記述を超えて、情報を縮約し、複雑な社会現象の理解を助ける役割も果たし」、分類された項目を「分析概念」という「現実を理解するための分析道具・枠組み」(pp.64-65)なので、類型を示した後の分析が、事例研究等のリサーチを行う本番だということだった。

    政策分析は、①課題の構造化・モデル化、②将来予測、③課題をコントロールする政策案の提示、④その案の効果の評価、⑤介入する方法を含めた政策決定、⑥実施後評価と改善の段階に分けられる。介入は政策手段と呼ばれ、比喩的にいえば、鞭、にんじん、説教を組み合わせて実施する。

    本書で「自主研」という言葉を初めて知った。大学行政管理学会には、大学界隈の自主研をある程度束ねた性格があると感じた。

  • MNくんのお勧めで購入。

  • 社会学の基本を学ぶための基礎が詰まった1冊
    この本を読むと研究の始め方や進め方が分かる
    研究するに当たっての最初の一冊

  • 先生から借りた。これは良書です。

  • 政策研究の方法論を学ぶ入門書。
    学生、実務家共に参考になる本。


    序 章 政策リサーチのすすめ
    第1章 リサーチ・クエスチョンをたてる
    第2章 仮説をたてる
    第3章 資料・データを収集する
    第4章 仮説を検証する
    第5章 リサーチ結果をまとめる
    第6章 リサーチ結果を政策化する

  • これは良書!学部時代に読みたかった。仮説検証型のリサーチから政策提言まで、レポート、論文執筆、あるいは発表に至るまで、必要な技法の基礎がわかる。また公共政策についても全体像がおぼろげながら把握できる程度に触れられている。

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著者プロフィール

学習院大学法学部教授

「2022年 『政策リサーチ入門 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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