宇宙からの帰還-新版 (中公文庫 た 20-10)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 636
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122069190

作品紹介・あらすじ

宇宙から地球を見る。この極めて特異な体験をした人間の内面には、いかなる変化がもたらされるのか。

十二名の宇宙飛行士の衝撃に満ちた内的体験を、卓越したインタビューにより鮮やかに描き出した著者の代表作。

宇宙とは、地球とは、神とは、人間とは――。知的興奮と感動を呼ぶ、壮大な精神のドラマ。

〈巻末対談〉野口聡一×立花隆

〈巻末エッセイ〉毛利衛


【目次より】

宇宙からの帰還

 第一章 上下・縦横・高低のない世界

 第二章 地球は宇宙のオアシス



神との邂逅

 第一章 伝道者になったアーウィン

 第二章 宇宙飛行士の家庭生活

 第三章 神秘体験と切手事件



狂気と情事

 第一章 宇宙体験を語らないオルドリン

 第二章 苦痛の祝賀行事

 第三章 マリアンヌとの情事



政治とビジネス

 第一章 英雄グレンとドン・ファン・スワイガート

 第二章 ビジネス界入りした宇宙飛行士

 第三章 宇宙体験における神の存在認識



宇宙人への進化

 第一章 白髪の宇宙飛行士

 第二章 宇宙体験と意識の変化

 第三章 宇宙からの超能力実験

 第四章 積極的無宗教者シュワイカート

感想・レビュー・書評

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  • 立花隆さん死去 ジャーナリスト、評論家 ベストセラー「田中角栄研究」政治、科学など幅広く 80歳:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/112182?rct=national

    「知の巨人」立花隆のすべてがここに『知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと』 - HONZ
    https://honz.jp/articles/-/45554

    宇宙からの帰還|文庫|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/bunko/2020/08/206919.html

    • しずくさん
      この本は大好きで、当地に来られた講演会にも出かけています。惜しい方を失くした思いでいっぱいです。
      この本は大好きで、当地に来られた講演会にも出かけています。惜しい方を失くした思いでいっぱいです。
      2021/06/23
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      しずくさん
      ホント凄い方でしたね!
      手元には、この本の旧版しか残っていない。。。嗚呼、、、
      立花隆 | NHK人物録 | NHKアーカ...
      しずくさん
      ホント凄い方でしたね!
      手元には、この本の旧版しか残っていない。。。嗚呼、、、
      立花隆 | NHK人物録 | NHKアーカイブス
      https://www2.nhk.or.jp/archives/jinbutsu/detail.cgi?das_id=D0009071027_00000
      2021/06/23
  • 立花隆さんの、印象は
    教科書の人というイメージだった。
    曲がりなりにもマスコミで働きたいと思っていた私は
    昔学ぶために読んだ記憶があるが中身の記憶はない…


    宇宙からの帰還

    40年近く前の書籍に驚き

    取材で見聞きした、を超えて
    想像力と自分の視野で感じたかのように記述しており、

    当時の宇宙への旅も、少し難しかったが
    また宇宙飛行士のエピソードも飽きることなく読めた。

    実際に地球から離れ、地球を見つめた人の言葉が印象的だった。神がイメージされるのはやはりクリスチャンが多いアメリカだからか。
    きっと永遠に宇宙に魅せられる。


    氏はこの未来には
    宇宙飛行士だけでなく巨額の資金を使って一般の人も宇宙旅行へ行けるだろうと書かれていて、
    現在、そうなりつつあることを直接見たかったのではないだろうか

  • 頑張って読んだけど、アポロ計画のこととか何にも知らないで読んだので、ほぼよくわからなかった。
    地球の周りをぐるぐるしてるだけじゃさほど頭はおかしくならないらしいが、月まで行くと、地球が1円玉みたいに見えて、頭がおかしく宗教家になる人が多いらしい。いつか科学的なことにも興味を持てた日が来たらまた読みたい。宇宙に行って与えた心的環境の変化のところは面白かった。以下抜粋。

    人間は地球は特別な存在と考えてるが思い込みに過ぎない。人間は地球の上で大した存在ではなく、地球は宇宙の中で大した存在ではない。

    神はパターン。遠いところから見れば近いところでは見えなかった類似性が見えてくるから。

    人間は限界があると思っているから限界があるのであり、与えられた環境に従属せざるをえないと思っているから従属するのである。

  • 宇宙でのこぼれ話に興味津々。
    数々の危機的状況に即座に対応できる彼らの能力には感嘆しました。どれほどの努力と経験を積み重ねてきたんだろう。

    宇宙を体験して内面に変化はあったか?
    宗教的・思想的なインタビューに対して語った内容は、12人の宇宙飛行士の間でも共通性を感じた。
    ・地球は奇跡のように美しいこと
    ・地球環境への関心、保護の思いが強まること
    ・宇宙から地球を見ると、同じ「人」という人種なのに民族や宗教の違いで争うのはとても馬鹿げていると感じること。

    宇宙からも戦火は見えているそうです。
    作中1人の宇宙飛行士が語ったように、民族・宗教・国でもなく「地球に住まう人類」という意識でみんながいられたら平和でいられるのか…。
    今、まさに戦争が起きていることが残念で悲しくてならない。
    読むと、宇宙体験が自分にどんな変化をもたらすのか、興味がわいてきます。

  • 宇宙空間にある地球、その中の生命体としての人間の存在。それを体験・実感出来るのは勿論宇宙に行った人だけだ。その頃迄に地球外に行った宇宙飛行士から詳しくインタビューをした作品で、とても面白かった。神の存在や精神活動の変化等、興味深い事ばかり。
    また、この本を読んで実際宇宙飛行士を目指すきっかけを与えているというのも素晴らしい。
    細かく読み解けばその度に深さを増すだろう。

  • タイトルからして宇宙飛行士の体験談やテクニカルな話が多いのかと思っていたら、全然違っていた。

    もちろん、それらの話も出てくるが、本書は宇宙飛行士たちの人間模様、さらには宗教観までかなり深く掘り下げた内容になっている。描写も生々しい。特に、オルドリンについての記述には怖ささえ感じた。

    こうした記述が可能なのは、立花によるインタビュー、ならびに取材へ向けた綿密な準備があるのだろう。

    ジャーナリストとしての力量を改めて感じた力作である。

  • 立花さんがお亡くなりになってから、それまで知らなかった彼の本を読みたいと思い、手にしました。

    宇宙飛行士の体験後に起こる生活の変化、意識や精神の変化が丁寧に取材され文章化されています。
    哲学的なことが好きな私には面白い本でした。

  • 人体は一見固体ように見えるが、実は、膜に包まれた液体と言ったほうが近い存在なのである
    宇宙体験をすると、前と同じ人間ではありえない
    アメリカには、あらゆる国から移民が流れ込んできたため、キリスト教のあらゆる教派がある
    神は無言だ。直接的には何も答えない。すぐには何も答えない。それが普通だ。神と人間の関係はそうしたものだと私も思ってていた。しかし、月では違った。祈りに神が直接的に即座に答えてくれるのだ
    地球上に住んでいる人間は、種族、民族は違うかもしれないが、同じホモサピエンスと言う種に属しているのではないかと感じる。対立、抗争と言うのは、すべて何等かの違いを前提としたもので、同じものの間には争いは無いはずだ。同じだと言う認識が足りないから争いが起こる

  • 宇宙体験が内面にもたらす変化とは。宇宙飛行士十二人に取材した、知的興奮と感動を呼ぶ壮大な精神のドラマ。〈巻末対談〉野口聡一〈巻末エッセイ〉毛利 衛

  • 立花隆さんの力量

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著者プロフィール

評論家、ジャーナリスト、立教大学21世紀社会デザイン研究科特任教授

「2012年 『「こころ」とのつきあい方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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