若い読者のための世界史(上) - 原始から現代まで (中公文庫 コ 7-1)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056350

作品紹介・あらすじ

すべて物語は「昔むかしあるところに」にはじまる。世界の歴史も「昔むかし」あった物語である。さあ、それでは歴史をいまから語ることにしよう-。若き美術史家ゴンブリッチが、やさしく語りかける、躍動する物語としての世界史。上巻・原始から騎士の時代まで。

感想・レビュー・書評

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  • 気楽に読めてむちゃくちゃ面白い。学校の世界史の授業でも初めの1、2回で、こういう大雑把で要領を得た大枠の話をしてくれればいいのに。言語、宗教、美術の歴史との関わりが分かって楽しい。特に宗教がいかに歴史を方向付けてきたかが分かる。上巻は中世の中頃までだが、それまで歴史はほとんど地中海周辺で動いていたんだなと思った。

  • タイトルの通り文体は平易で中学生向きぐらいと思いますが、内容は社会人でも私のような世界史初心者は通読程度では理解が難しかったです。難解でははなく、宗教、地理、政治、国家の成り立ちが複雑で読み手が立ち位置を見失ってしまうからだと思います。(読み手の知識による)
    冒頭から青銅器時代までは話がゆっくり流れ若干退屈ですが、古代エジプト、ギリシア、ローマから中世、十字軍遠征まで、そしてキリスト教始めイスラム教、ユダヤ教の宗教について物語風で進んで行きます。
    現在の地理でいうエジプト、ヨーロッパ、イギリス、中東、中央アジア等の大陸続きの地域で繰り広げられる歴史は複雑で、日本とは全く異なる歴史観であることは確かです。違いを知ることで異文化理解の助けになると思います。
    著者(国籍含め)によっても解釈が異なるので、少しずつ色々な世界史関係の書籍をこれからも読みたいと思います。

  • 初めの数ページはその語り口調に「子供に話して聞かせているのか?」と合わないものを感じたが、それもそのはず、若い読者とは10代半ばくらいまでをターゲットにしているのだろう。
    しばしその違和感と付き合っていくと、子供に読み聞かせているのだと分かるようになり、いつの間にか自分も読み聞かせられる子供の気分で楽しく続きが読めるようになっている。
    高校の世界史の授業で学び、テストのために断片的に覚えた人の名前や事件の名前が、暗記するためではなく歴史という物語の大流に乗って浮かんだり沈んだりするように現れるため、ああ、あれがこの話だったのだ、とか、この話はあれのことを言っているのだな、ということが思い出され、きれいに頭の中で整理されていった気がする。
    高校世界史を学びながらリアルタイムで読めれば、理解を深める良い助けになったものと思う。

  • 面白くて早く下巻が読みたい。
    バイト先の社員さんに、歴史を学ぶことの重要性を説かれたので読んでみた。

  • 若い読者って、、、私はもう若くないからなぁ、読んで良いものか悩みます。

  • 物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
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    貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください
    返却:物性研図書室へ返却してください

  • 二つの鏡の前に身を置くと、鏡に写るきみの姿はどこまでも続く。「昔、むかし」はこれと同じ。「いつ」、「どうして」を問うことから歴史が始まる。なんと魅力的な書き出しであることか。世界史の主要な流れを静かな語り口で語ってくれる。青少年に勧めたい一書。

  • 歴史を上流から下流に流れていく河のようにとらえながら、紀元前の人類発生から中世以前までを解説。

    複雑化することなく、比較的簡潔な表現で記述されているところが良かった。

  • 読書、そして世界史というのはここまで面白いものなのか。と社会人になってから気付かされた一冊。

    そもそもが自分は根っからの理系だと感じており、文系科目はからっきしであった。歴史が分からないことに引け目を感じており、「文系科目は総じてつまらない暗記科目」と自分に言い聞かせていた。

    だが、この本を読んで歴史に対しての認識が変わった。どんな映画よりも、小説、漫画、ゲームよりも面白い。古くから人類が言い伝え、書き残されてきた出来事は、やはりそういうことなのだ。それだけ魅力があったということだ。

    繰り返し読んだのを覚えている。面白いとはいえ、歴史を知らない人間なので専門用語が覚えられないのだ。3回ほどは読んだが、面白く、読むたびに自分の中で乾燥が変わるため苦ではなかった。


    文庫本でボロボロの中古数百円でかった、何の変哲もない本では有る。だが、自分の中では新しい世界を開かせてくれた至高の一冊だ。

  • 歴史を線としてみるのによかった。
    宗教の重要性が印象的だった。

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著者プロフィール

エルンスト・H・ゴンブリッチ二〇世紀を代表する美術史家。一九〇九年ウィーンに生まれる。ウィーン大学で学んだのち、ナチス時代にイギリスに渡り、のちロンドン大学教授、ヴァルブルク研究所所長などを務める。主著に『美術の物語』、『芸術と幻影』、『棒馬考』など。二〇〇一年没。

「2022年 『若い読者のための世界史 改訂版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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