- Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122055155
作品紹介・あらすじ
ドイツを皮切りに、アメリカ、中国、ソ連、イギリスで公使・大使等として活躍。第二次世界大戦への日本の参戦を阻止するべく心血を注ぐが果たせず、チャーチルとの会談を最後に一九四一年七月帰国。日米開戦直前まで約三〇年の貴重な日本外交の記録。
感想・レビュー・書評
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軍国動乱ピークの中、次第に世界から孤立していく日本の外交を支えた偉大な人物像が見えてくる。しかし歴史は無情。満州事変、226事件、日中戦争、そして日独伊三国同盟。まさに重光の外交努力を国家が踏みにじっていく。テロの犠牲で片足を失い、国にも裏切られ、それでも外交という仕事を辞めない重光の姿に、単なる悲劇の外交員としてでなく、外交と真剣に向き合うプロとしての生き様を学びたい。
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明治の男は凄い。
それにしても、自分の国の近現代史を知らなさすぎるのを痛感。
述べられている事件がいつのものなのか、時間軸が分からない・・・ -
満州事変、張鼓峰事件、三国同盟
外交官の武器を使わない戦いの記録。
ドイツを皮切りに、米国、中国、ソ連、英国で
公使・大使等として活躍。第二次世界大戦への
日本の参戦を阻止するべく心血を注ぐが果たせ
ず、チャーチルとの会談を最後に、1941年
7月帰国。日米開戦直前まで約30年の貴重な
日本外交の記録。解説は筒井清忠。
序にかえて
1 第一次世界大戦の勃発
2 イギリスのデモクラシー
3 パリ平和会議
4 内乱下の北京会議
5 日華関係の転回
6 国民政府と幣原外交
7 日華衝突、満州・上海事変
8 血塗られた祝賀会ー「隻脚記より」
9 外務次官の三年間
10 駐ソ大使として
11 霧のロンドンー「ロンドン日記」より
12 空襲
13 わが使命ついに失敗
本書は、時代の証言として貴重な記録である。
読んで驚いたのは、重光のタフな交渉ぶりであ
る。日本が平和主義で纏まっていれば、良かっ
たであろうが、陸軍は好き勝手やっている。お
まけに、外務省内部でも、陸軍に策応する者が
あり一枚岩ではない。
そんな中でも、相手国との相互理解を深め、日
本の国益を図る交渉をしなくてはいけない。
重光は誠にタフな交渉人であった。
歴史を知る上で、重要な証言であるし、これか
ら、外交官を目指す人には必読の書であろう。 -
も一度、歴史おさらいしてから読もう。
公務員、政治家、かくあるべき