幕末入門 (中公文庫 な 46-6)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 239
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048881

作品紹介・あらすじ

尊王・佐幕、攘夷・開国、攻守所を変え、二転三転する複雑怪奇な動乱の時代。混迷をきわめた幕末の政情をわかりやくす読み解いた格好の入門書。間口は広く敷居は低く、しかし、幕末諸藩、新選組さらに孝明天皇毒殺説まで、奥深い歴史の醍醐味が堪能できる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 幕末について、その中心となった藩毎に章立てしてわかりやすく解説。教科書読んでもいまいち頭に入ってこなかった藩、人物の立場や考え方、それぞれの関係性がよく分かった。2021/1/11読了

  • 入門のための読み物としてベストだと思う。
    会津藩、新撰組、土佐藩の視点は自分の勉強不足でだいぶ抜けていたので、新鮮に、なるほどそうだったのかとおもしろく読めた。やっぱり個人的には佐幕派の藩特有の義侠心とか忠義心が好みであり、明治維新を全面肯定はしがたい。
    一方で、直近で花神を読んだばかりだったのでついつい大村益次郎を贔屓目に見てしまうところがあり、改めて、世間的には西郷隆盛が過大評価されすぎ、というかもう個人的にめちゃめちゃ嫌いなタイプだと感じた。西郷どん観ればもう少し別の視点も生まれるかもしれない?

  • 入門と書いてあるように、非常にわかりやすく書かれています。かと言ってレベルを落とすわけじゃありません。幕末のダイナミックな時代の変貌を、複数の立場から書かれていることで、非常に惹きつけられました。著者には、多くの作品がありますので、読んでいきたいです。

  • 会津、新選組、長州、薩摩、土佐それぞれの視点から見た幕末史。
    勝者となった薩長土肥だけではなく、会津藩や新撰組、幕府の動きがわかりやすく書かれている点が特徴的だった。
    こうであったと考えられる、など著者の推定が交じる部分もあるものの、各勢力の思惑に対してどのような出来事が起きたか俯瞰的に見るよい書籍だと思う。

    明治維新というのは旧態依然とした幕府を新政府が打倒した日本の夜明け、という漠然としたイメージがあったが、血生臭い戦いと謀略の上で成り立っていたものだと認識することができた。

  • 分かりやすいです。

  • 2020/2/20-3/15読了

  • 幕末の動きを、幕府側、維新側で5つの視点から解説。できるだけ客観的に、平易に書いてあるので、とても読みやすい。
    個人的には、佐幕派の会津や、新選組の成り立ち、なんかがわかりやすく書いてあって、とても視野が広がったかなと思った。

  • 幕末といえば、私は単に吉田松陰すげーって思っていた。
    極端に言えば、幕末の頃の幕府は落ちぶれてしまっており、倒幕やむなしだったんだろうと思っていた。
    必ずしもそうではない。
    いろんな立場の人間がいて、
    いろんな思惑で動いており、
    それらのパズルのピースが偶然(必然?)同時期にはまった結果としての新政府誕生だったんだ、と感じた。

    幕末を知る上では教科書的に何度も読み直したい基本書。

  • 幕末祭の一環でこの本を。幕末史で重要な位置づけの会津藩、長州藩、薩摩藩、土佐藩と新撰組を解説しており、通史の「幕末史」とあわせると幕末が立体的に見えてきてよい。あまりよく知らなかった会津藩の薩長への恨みの所以、関ヶ原の反転としての明治維新の位置づけもよくわかった。どうしても色々な幕末の立役者達に目がうつるが、やっぱり、勝海舟が好みである。

  • 幕末史の平易な解説書。ニュートラルな視点で語られており、分かりやすい。

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著者プロフィール

中村彰彦

1949年、栃木県栃木市生まれ。東北大学文学部卒業後、文藝春秋に勤務。87年に『明治新選組』で第10回エンタテインメント小説大賞を受賞。91年より執筆活動に専念し、93年に『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞、94年に『二つの山河』で第111回直木賞、2005年に『落花は枝に還らずとも』で第24回新田次郎文学賞を受賞。また2015年には第4回歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞。小説に『鬼官兵衛烈風録』『名君の碑』『戦国はるかなれど』『疾風に折れぬ花あり』、評伝・歴史エッセイに『保科正之』『なぜ会津は希代の雄藩になったか』など多数。

「2020年 『その日なぜ信長は本能寺に泊まっていたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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