改版 出雲の阿国 (上) (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (501ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122040809

作品紹介・あらすじ

戦塵いまださめやらぬ桃山の世に、絢爛と咲いた一輪の華-やがて天下一の踊り手と謳われることになる乙女は、雪深き出雲に生を受け、舞の才を花開かせてゆく。歌舞伎の創始者として芸能史に燦然と輝く阿国の妖艶な生涯を描いた渾身の大河巨篇。昭和四十四年度芸術選奨受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 開始10ページでうちのめされた。
    ただ三九郎そんないい男じゃないだろう。むしろ怒鳴るわ酔うと絡むわやたら面子ばっかり気にするわなんつーかわたしの基準ではクズの部類に入る。
    一番切なかったのは、お鶴とお松の話でした。半ばかどわかしみたいな形で連れて来られて、どう頑張ってもいい舞を踊れなくて、歌えなくて、端に追いやられて、とうとう姉の方は歌舞を諦めてしまう……切なくて切なくて。
    お国と二の丸さま(いわゆる淀君)の対決も迫力あって良かったです。
    下巻も読みます。

  • <上>2006.1.20〜2.7 読了
    <下>2006.2.7〜14 読了

  • 出雲の田舎娘、阿国は育て親と共に踊りでひと稼ぎするため、許婚をおいて都に出る。
    そこで梅庵という秀吉の御伽衆に気に入られ、都に残ることになった阿国。
    そして梅庵の引き合わせで三九郎という男と出会い恋をする。

    しかし、立身出世を狙う三九郎と阿国とは考え方のズレからいつしか気持ちがすれ違う。
    やがて「天下一」と称されるようになりながらも、出世するでなくさまざまな嫌がらせにもあい、不遇な環境で踊り続ける阿国。
    そして一番の理解者である傳介との死別。

    いつになれば認められるん?
    いつになったら胸がすくようなことがあるんだろう?
    と思いながら読み進めた。
    それにしても今の歌舞伎の始祖がこの一人の出雲の田舎娘だったとは驚きだった。

  •  女の業、怖い。
     才はあるが視野が狭く己の力量を生かせない女。これは男性作家がかくといやらしくなるだろう……というか、女性作家でもいやみになるかもしれない。

  • 20111012読了

  • 基本的に阿国がとても魅力的な女性に描かれていて、引き込まれた。後半、意固地な阿国にいらいらはらはらしたけど…。庶民の前で一体となって踊るのが好きというのも好感が持てた。しかし、こんなに出雲と歌舞伎が近しいのに、今では遠くなっているのが、不思議であり残念。(京都に阿国の銅像があるらしい)もっと郷土の歴史を学びたい。

  • 面白かった!阿国の生き方に感動した。

  • 下にまとめ。

  • 堺さんのドラマがキッカケで読んだのですが、ドラマでは何とも思わなかった阿国に惚れましたわ

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著者プロフィール

昭和6年、和歌山市生まれ。東京女子短期大学英文科卒。昭和31年『地唄』で芥川賞候補となり、文壇デビュー。以降、『紀ノ川』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』など話題作を発表し続けた。昭和59年没。

「2023年 『挿絵の女 単行本未収録作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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