蔵 (上巻) (中公文庫 み 18-11)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122023598

感想・レビュー・書評

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  • これぞ 新聞連載小説ですね
    残念ながら 新聞連載時にリアルタイムでは
    読んでいませんが、
    その時の 反響の大きさは 十二分に想像できます

    「蔵元」への入念な取材、
    魅力的な登場人物の描写、
    越後弁もまたよいですね

    そして なにより
    物語の奔流がすばらしい
    あっという間に 下巻に辿り着いてしまいました

  • 酒蔵の地主の一人娘として何不自由無く
    暮らしていたが、段々と視力が衰え
    波乱の人生を歩む烈と側で静かに支える
    母の妹佐穂。
    子供に恵まれない両親はやっと丈夫に成長
    した烈に安堵するが、目に障害がある事を
    悲嘆し烈を甘やかし気性の激しい性格の
    子供になる。
    体の弱い母に変わり、未婚の妹佐穂が
    烈の人生の杖となり烈と共に生きて行く。
    烈を取り巻く父、母、祖母、そして佐穂の
    烈への想いは苦悩と哀しみと慈愛である。
    父の後妻と新たな弟の誕生が、烈を新たな
    人生へと押し出して行く。

  • 田乃內家第9個小孩烈出生,是唯一平安養大的小孩,之前幾個都夭折了。掌上明珠因此受到無比的寵愛。從三左衛門那代,地主田乃內家開始製作酒,兒子意造也繼承蔵元。後來發生腐造,最後換了新杜氏藏人重新出發。意造妻子賀穂嚴重貧血症,因此讓妹妹佐穂來幫忙,也一併照顧烈。後來烈被發現有夜盲症(這裡提到很多近親結婚容易出現這個病症,但田乃內家和佐野家雖然沒有姻親關係),奶奶むら和賀穂接連想去参詣觀音菩薩三十三所結果卻接連病倒。賀穂過世後,本來以為為田乃內家付出青春的佐穂會跟意造結婚,這也是賀穂的遺言與むら的希望,然而意造在腐造事件之後開始出入田町花街,決定迎娶17歲的藝妓せき,引起眾人反對,佐穂也心痛地回新發田娘家。烈的生活已經不能沒有佐穂,兩人之間已經快情同母女,因此在意造婚禮的隔天跑去新發田。年過五十的意造娶了新妻,せき唯唯諾諾完全無法領導這個舊家,但是很順利地懷上並生下了後嗣丈一郎,意造欣喜若狂,せき也開始漸漸膨脹無禮。如果今後是丈一郎的天下,烈和佐穂已經無容身之處。烈成長為一個很有洞察力的少女,雖然也疼愛弟弟,但也察覺自己不能出嫁、一直待在家的尷尬地位,因此向父親要求分家,讓意造建立烈和佐穂兩人將來的住所。

  •  大正8年、流産・死産・生まれても夭折を繰り返し8人の子を失った新潟の大地主で蔵元の田乃内家に、9人目の子どもが誕生する。当主の意造は今度こそ強い子に育つようにと願いを込めてその女の子に「烈」と名づける。家族の愛情を一身に受けて成長した烈だが、6歳の時に夜盲症(網膜色素変性)と診断され、将来的な失明を宣告される。
     母の賀穂は病弱な身で烈のために観音巡礼に旅立ち、そのまま旅先で命を落としてしまう。自分の死後は烈の養育者で妹の佐穂を後妻にと言い残した賀穂だったが、意造が若い芸妓のせきを身請けして再婚したことで田乃内家には嵐が吹き荒れる。
     目が不自由な分だけ他人の心の機微には敏感な烈は、せきが長男・丈一郎を出産すると自分はもうこの家にはいらないのではないかと考え、意造を慕っていた佐穂も傷ついて実家に帰る。彼女を追いかけて烈が家出し、2人の強い絆を描き出す場面は前半のクライマックスだろう。甘やかされて育ちわがままな烈は思ったことをはっきり口にする性格だが、そのまっすぐな気性は読んでいて爽快感があり魅力的なヒロインである。
     (下巻に続く)

  • 2000.01.01

  • 昭和初期の日本酒の蔵元を舞台にした小説。
    主人公の烈という女性が成長してゆく様子が描かれている。由緒正しい家に生まれたが、幼くして視力を失った烈のわがままぶりに上巻は辟易とさせられるが、徐々に自覚が芽生え、自立してゆく。
    始めは方言を難しく感じるが、慣れてくればすいすいと読めるようになる。寒そうな越後の酒蔵の描写はとても良かった。また、家族につぎつぎと不幸が襲い掛かり、それぞれ葛藤を抱えながらも周りが優しい。父の省造の世間体を気にしすぎる様子にはいらいらさせられるが、おばの佐穂の人間性は感動的である。
    さいごはややハッピーエンドにまとめすぎたか。後味がよく仕上がっている。

  • 今は、下の途中です

    上は、いろいろ思う節があった
    父の生き方。列の生き方。さほの生き方。
    みんなの生き方。それぞれ違う。

    列は不治の病を抱えて、幼い頃から、
    おびえて生きている。
    列は幼いながらも、とてもしっかり物事を考える。
    私も列みたいにたくましくなりたいと思った。

    方言の表記ばかりのため、読みにくいところもあり、少し地味な印象を覚える。
    だが、地味な中にこそ繊細さ、物語の美しさを感じる。

    以上、高校一年生からの感想でした。

  • 話の内容よりも新潟方言が気になる。どうにも私には読みにくい。

  • すいません。挫折しました

  • 高知、新潟などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

1926年高知県生まれ。『櫂』で太宰治賞、『寒椿』で女流文学賞、『一絃の琴』で直木賞、『序の舞』で吉川英治文学賞受賞。おもな著作に『陽暉楼』『錦』など。2014年没。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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