カラー版-ラファエロ―ルネサンスの天才芸術家 (中公新書 2614)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121026149

作品紹介・あらすじ

レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロと並び称されるラファエロ(1483~1520)。彼の短い生涯は、聖母子画やローマ教皇などを描いた肖像画により栄光に彩られ、後世への影響も巨大なものがある。本書は、その軌跡と、魅力に満ちた作品を読み解く試み。

感想・レビュー・書評

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  • 課題図書。古代・中世イタリア歴史だけを理解していても読みきれない、、基礎的な美術の知識もないと厳しい。

  • ウルビーノ公国公爵家画家の息子として生まれる。地元工房に弟子入りし17歳頃には親方に。
    ルネサンス黎明期にフィレンツェへ移住。先達のダビンチやミケランジェロから影響を受ける。
    ローマに移り宮廷画家としての地位を確立。新プラトン主義に刺激を受けた堂々たる作風となる。初期は聖母子画が多い。画風は穏やかで優美。バチカン宮殿の署名の間アテナイの学堂は出世作である。サン・ピエトロ大聖堂造営建築主任も務めた。ローマに残る古代遺跡を調査し研究した。熱病により37歳で逝去。
    16世紀以後創立された美術アカデミーでは理想的画家としてさ崇められた。19世紀以降ラファエル前派がラファエロ以前の素朴な中世美術を評価し始め、評価が一転する。近年は思想的対立ではなく作品そのものへの評価ぎなされる。

  • 小さいながらもカラー図版が良い。ラファエロが、ローマ・カトリック文化の中にいながら古代芸術の美を敬い自作に取り入れた流れを、比較品を示しながら解説してくれている。ルネサンスとは何であったのかの一端が分かった気になれた。ヨーロッパに出向いて実物を見たくなった。

  • 没後500年、夭折した天才の名声と実像を描き出すとともに、後世にも影響を及ぼした作品を紹介する試み。

  • ボクみたいな素人向けに、最新の研究成果を背景としたラファエロの作品解釈、制作背景を紹介する一冊。
    2020年はラファエロ没後500年だった。この一冊も周年事業として企画されたもの。当然、ラファエロの各種展示会も企画されていたけど、コロナ感染の拡大を前に変更や中止に追い込まれたらしい。原因不明の熱病(女遊びの末だけど)で37にして夭折したラファエロらしいかも。

  • あの作品も、この作品も知っている!という画家だが、その内実はよく知られていないラファエロ。その最新の研究を踏まえて、手堅くまとめられたのが本書だ。

  • 東2法経図・6F開架:B1/5/2614/K

  • 僕の好きな画家の一人ラファエロの人生 作品の評価がよくわかった

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著者プロフィール

深田麻里亜(ふかだ・まりあ)

1980年生まれ.東京藝術大学非常勤講師.東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了.博士(美術).専門は16世紀イタリア美術史 .著書『ヴィッラ・マダマのロッジャ装飾』(中央公論美術出版,2017年)
共著『システィーナ礼拝堂を読む』(河出書房新社,2013年),『あやしいルネサンス』(東京美術,2016年),『ラファエロ』(河出書房新社,2017年)など訳書『レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯』(チャールズ・ニコル著,白水社,2009年,共訳),『美術家列伝』(ジョルジョ・ヴァザーリ著,中央公論美術出版,2015年,共訳)など

「2020年 『ラファエロ―ルネサンスの天才芸術家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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