日本で軍事を語るということ-軍事分析入門 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 198
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120056796

感想・レビュー・書評

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  • なるほど こういうことなのか。……読み終わったら 世界の見かたが すこしだけ 変わった感じがした。理解することから はじめてみなくちゃ なにもはじまらない。テレビ越しだけど 語り口のわかりやすさが最後まで続いて、ともかく 勉強になりました‼️

  • 先ずは「あとがき」P279から読んでほしい。
    時間がないならP282からでもいい。
    著者がなぜ本書を書いたのか、本書がなぜ比較的平易で読みやすくできているのか、何を読者に求めているのか書かれています。
    私の好きなBSのプライムニュースで、煽ることなく的確な解説をされている著者らしい本だと、読了後に思いました。

  • 【経緯】
    ウクライナ戦争以降、小泉悠さんとの黄金タッグで各種メディアでお見かけするようになった高橋杉雄さんの著書ということで読んでみた。

    【総論】
    「入門」の名の通り、基礎的なポイントが網羅された良本であるように感じた。

    後半に行くほど具体度が上がり、満足度も高くなった。

    【印象的だった表現】
    ・戦略は願望と能力をバランスさせたうえで追求しなければならない & 汝、平和を欲するなら、戦争に備えよ
    →これまでの日本における安全保障を巡る議論の問題点を端的に表している。

    ・日本にとっての戦争が、いまだに「太平洋戦争」であることへの違和感
    →確かにその通り。時代が進めば戦争の形も変わる。

    【読み終えて思うこと】
    ウクライナ戦争が始まって以降、安全保障に興味を持つようになったが、一方で、心のどこかで自分が軍事の情報に触れて何になるのだという思いがあった。

    この本を読んだことで、平和を求める一人の主権者として、これからも安全保障について理解を深め、考え続けていきたいと思った。

  • 軍事を分析するのに必要な基礎的な知識と着眼点を教えてくれる入門書的な。
    まずはリアリズムやリベラリズム、アナーキーな国際社会といった国際関係理論から始まる。冷戦後の国際政治の流れを辿り、ステートクラフト(国家の政策の立案と展開)の手段としての軍事力について説明する。そして平時の企業や官僚組織と変わらない軍事力と戦時のアートとしての性質、NCW、C4ISR、兵站、正規戦と非正規戦等についても触れている。
    陸海空に宇宙、サイバーといったそれぞれのドメインの戦いの特徴と、各自衛隊の整備に関してまとめている。
    最後に戦略分析の手続きとして、戦略文書を読むのに情勢分析、予算、法律から分析することと、それぞれの着眼点を紹介。
    軍事に関心を持つ人はガンダムとか兵器好きと、シミュレーションゲーム好きの大きく2パターンがあって、前者が多いと感じているんだけど、筆者は自分と同じ後者パターンだったのが親近感湧いた。

  • 煽りもなく、淡々と順序立てて語る内容で、スッキリ読める。
    そもそも軍事とはから始まって、戦争とは何か、現代においてそれどう言う意味があるのか。
    そうして、陸海空宇宙サイバーの軍事分析、それぞれに対応する自衛隊の現在をかたり、「日本で軍事を語るということ」は、最終章なのだ。
    語る以前に、まず理解してもらわんと話にならんという現実。
    著者の、後書まで合わせて面白く読んだ。

    こうすべき、こう考えるべき、と言う話は(多分)一切なかった。

    考えるときに、議論するときに、こう言うことを考えなあかんと。

    そう言う本。ある意味必読かな。

  • サブタイトルは軍事分析入門。軍事の本というとオタクっぽいイメージがあったり、知識がないのに偏ったものを読んでしまうと嫌だな、という思いがあった。本書は著者のお名前から信頼できる、と思い手に取った。
    著者がメデイアで頻繁に出演するようになってから、日本で軍事に関する知識がいかに浸透していないかを痛感した、とあった。自分自身もそれは同じ。その点で自分たちの事として考えなければいけない今のタイミングにピッタリだ。
    「あとがき」に日本で「戦争」がいつまでも太平洋戦争であることに違和感がある、と書かれていた。確かにそうだ。自分自身も強烈にすり込まれている。本書で少し視野が広がったとすればそれも収穫だ。

  • ウクライナ侵攻が露わにした大国間大戦争時代の到来。中国、北朝鮮――日本の安全保障環境が厳しさを増す中、いま必要な軍事知識とは

  • 現代軍事の基本入門書
    本書は軍事の基本を伝えるとともに、これからの日本人として軍事と無関係ではいられない時代で何を考えていくかのきっかけを与えてくれる。
    民主主義国家の国民として土台の知識がないと考えもないからである。我々は政府・自衛隊を見守り、時に選挙という形で口出しをしないといけないのだ。

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