- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120050251
作品紹介・あらすじ
2012年、大胡田誠さんの著書『全盲の僕が弁護士になった理由』(日経BP)が発売され話題となり、2014年にはTBS月曜ゴールデン特別企画として、松坂桃李主演でドラマ化された。全盲の弁護士は日本で4人。前回は夫の誠さんの自伝だったが、今回は、大胡田さんが、運命の女性であり、やはり全盲の声楽家・大石亜矢子さんと出会って、迷い、傷つきながらも結婚を決意し、1女1男をもうけ、盲導犬とともに子育てに奮闘するすがたを描く。いま、健常者でも結婚に踏み切れず、子育てに悩む人は多い。また、パートナーへの不満や不信を持つ夫婦や恋人もいる。恋愛や進学、パートナーとめぐり合うこと、結婚すること、子どもをもうけて育てることを全力で前向きに行う夫婦の姿は、読者に元気と、踏み出す勇気をあたえてくれる。
感想・レビュー・書評
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お二人がこれまで歩んでこられた人生について。
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全盲の弁護士とピアニストの二人が結婚して目の見える二人の子供を育てている。
目が見えている立場からは想像も出来ないような生活ですが、お二人とも不便さを感じることがあっても前向きに人生を楽しんでいます。
「障害は不便だけど不幸じゃない」というしょうがいの言葉を聞いたことがあります。
人の数だけ色々な人生がある。
幸せのかたちも色々あるのだから幸せか不幸は周りじゃなく自分で決めればいいんですよね。 -
全盲の弁護士である大胡田誠さんとその妻で音楽家の亜矢子さん。お2人が家族を築くまでの出来事をそれぞれの目線と思いとともに綴る。
視覚障害を抱えたお2人の人生は常に葛藤と決断の連続だったと思わされる。身体的・精神的に出来ることと出来ないことを選り分け、ときには誰かの制止を振り切ってときには誰かの助けを受けながら、挑戦を繰り返し可能性と幸せを積み重ねていったことが分かる。進路や恋に悩み、見えないからこそ不安だったり喜びだったりを感じる2人の交互の視線は恋愛小説のようだ。一方、前著「全盲の僕が弁護士になった理由」では語られなかった母の自殺や結婚までのすれ違い、流産は読んでいて胸を抉られるような気持ちになる。
子供時代に亜矢子さんが先生から言われた一言、「眼が見えないのだから看護師には絶対になれない」というエピソードは、教育には優しいと厳しさを併せ持って真摯に向き合う姿勢、子供の才能を信じ切る気持ちが必要なのだと感じさせられた。
現在こころちゃんと響くん、2人の子供を抱えて幸せな家庭を育まれている姿は人生の素晴らしさを教えてくれ、勇気をくれる一冊であった。 -
全盲のハンディを克服し弁護士になった男性と、武蔵野音大を卒業、声楽家になる夢を叶えた女性。出会って子を持つまでの奇跡の愛
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図書館で借りた本。全盲の夫婦の生い立ちから出会い結婚、出産、子育て中までを書いたノンフィクション。奥様は双子で生まれ未熟児だった影響の為に全盲に。旦那様は弟も同じ先天性緑内障だというから遺伝的要素があったのかもしれない。小6でほぼ失明。2人とも全盲の人が受験で入る筑波大附属中学に入学し旦那様は29歳で司法試験に合格し弁護士に。子育ては親の助けもあり頑張っている。全盲でも生き甲斐を持ち、家族として支えあって生きる姿にあっぱれです。
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