自衛隊最高幹部が語る台湾有事 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106109515

作品紹介・あらすじ

現実味を増す台湾有事に備え、自衛隊の元最高幹部たちが「有りうるかも知れない有事の形」をシミュレーションしてみた。シナリオは、グレーゾーンでの戦いの継続、物理的な台湾の封鎖、全面的軍事侵攻、終戦工作の4本。実際に有事が発生したら政府は、自衛隊は、そして国民は、どのような決断を迫られるのか。リアルなストーリーを通じて、「戦争に直面する日本」の課題をあぶり出す。

感想・レビュー・書評

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  •  前半部は台湾戦争の経過が、合理的な分析と想定に基づいて描かれ、想定であるが現実的にこのように推移していくだろうなと納得できるほどリアリティがある。台湾戦争は現時点の感覚では非現実的であるが、突然ウクライナ侵攻が勃発し、東日本震災の非日常が突然目の前に現れる現実を見れば、台湾戦争は決して虚構の話ではないと思われた。想定を見れば、台湾有事は現実に起こらないことを前提に計画、法制、訓練、軍備の不備明らかにされているが、現実の危機として国民を含めた国全体で考える問題と思えた。
     後半部の座談会は話が専門的になり過ぎて実感が湧かなかった。

  • 台湾有事で何が起きる?元陸上自衛隊トップが「日本は準備不足だ」と直言! | チャイナリスク! ~変質する中国、ここが危ない~ | ダイヤモンド・オンライン(2021.7.15 会員限定)
    https://diamond.jp/articles/-/276712

    「米中衝突」なら日本にも甚大な被害 「台湾有事に備えよ」自衛隊幹部たちのリアルな見方 | デイリー新潮(2021年04月30日)
    https://www.dailyshincho.jp/article/2021/04300615/?all=1

    岩田清文、武居智久、尾上定正、兼原信克 『自衛隊最高幹部が語る台湾有事』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/610951/

    ―――――――
    煽ってきますねぇ~(読んでませんが)
    最高幹部って安全圏に居て兵卒に号令だけ掛ける方々の事ですよね。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      いきり立つ「台湾有事」に盲点あり|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
      https://www.newsweekjapan.jp/k...
      いきり立つ「台湾有事」に盲点あり|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
      https://www.newsweekjapan.jp/kawato/2022/06/post-98_1.php
      2022/06/02
  • 国民が国防意識を高めることは大事。
    戦争をするためでなく、しなくて良いように日々抑止について考えることは大事だと感じた。
    ・日米協議
    ・有事を想定したシミュレーション&訓練
    ・強化するポイントの整理
    ・戦略的な戦争広告

  • 国防は国民の意識を超えられない。政治も同様。一人ひとりが考えるべき問題だっと再認識した。

  • 結構ポンポン専門用語が出てくるので、そこは改めて調べる必要はあるのかなと。
    ただ、今の台湾を取り巻く環境や、有事の際にどういうことが起こりうるのかということがよく分かり、危機感を抱いた。
    「国防は国民の意識以上には高まらない。」
    平和ボケしている場合じゃない。

  • <目次>
    はじめに
    第1部台湾有事シュミレーションン
    序想定する背景
    シナリオ①グレーゾーンの継続第3次台湾海峡危機
    シナリオ②検疫と隔離による台湾の孤立化ベルリン危機
    シナリオ③中国による台湾への全面的軍事衝突
    シナリオ④危機の終結
    第2部座談会ー台湾有事の備えに必要なものは何か
    第1章台湾の価値を正しく認識せよ
    第2章国家戦略上の弱点
    第3章自衛隊は準備できているか
    第4章戦時における邦人輸送と多国間協力

    20225/20発行
    2021/8/14-15に行われた日本戦略研究フォーラムに
    よる政策シュミレーションの結果と、2021/11/11に
    行われた参加者のうち4名の座談会の様子。

    ・サイバー攻撃はななり想定され日本のインフラへの
    攻撃がある。
    ・在外(中台)の邦人の救出は無理
    ・在日工作員の活動はかなり想定している
    ・アメリカが関与するシュミレーションであり武器供与
    だけのケース(ウクライナパターン)は考えていない
    ・ロシア・北朝鮮が関与するケースの想定がない

    ⇒日本は自国は自分で守れ、である
     政府はこれを見て考え、動いたのか?
     特にサイバーと工作員への対応が見られないが
     それらが一般国民には身近である

  • どこも現場レベルは優秀(必死)だけど、それを指揮する頭脳(ここで言うと政治かな)は力不足、、、そんな国よね、日本て。

    もはやこの国の政治には期待できないし、そう思われるようになってしまった現状、『取り返しのつかない』状況になりつつあるのでは、、、

    そんな中、日本の危機を正面から向かい、取り組みして頂いて本当に有り難いです。
    私のような一般人は知識をつけるしかありませんが、日本を守るために少しでも行動続けます

  • 2023/3/27
    あまりに詳細にシナリオが説明されるので本件に強い興味がないと途中つらいが、リアリティーが高く、実際にこういうことが起きても全く不思議ではないと感じた。地政学の視点を忘れないこと。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/787560

  • 東2法経図・6F開架:319.2A/I97j//K

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著者プロフィール

1957 年生まれ。元陸将、陸上幕僚長。防衛大学校(電気工学)を卒業後、79年に陸上自衛隊に入隊。戦車部隊勤務などを経て、米陸軍指揮幕僚大学(カンザス州)にて学ぶ。第71戦車連隊長、陸上幕僚監部人事部長、第7師団長、統合幕僚副長、北部方面総監などを経て2013年に第34代陸上幕僚長に就任。2016年に退官。著書に『中国、日本侵攻のリアル』(飛鳥新社)、共著に『君たち、中国に勝てるのか 自衛隊最高幹部が語る日米同盟VS.中国』(産経新聞出版)、『自衛隊最高幹部が語る令和の国防』(新潮新書)など。

「2023年 『中国を封じ込めよ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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