- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106109072
作品紹介・あらすじ
華やかに有終の美を飾るか、静かに去り行くか――。長嶋、王、江川、掛布、原、落合、古田、桑田、清原など、24人のラストイヤーをプレイバック。意外と知られていない最晩年の雄姿。その去り際に、熱いドラマが宿る!
感想・レビュー・書評
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著者と世代が合致してることもあり、尚更いつも面白く、また興味深く拝読させてもらってます
この作品は、さまざまな名選手のラストイヤーに焦点を当て、どのような形(成績、心境、境遇、経緯など)で現役を退いたのかを、当時のインタビュー記事や時代背景などを織り交ぜながらまとめられています
本人へのインタビューは一切せず、とにかく当時の資料を調べるだけ調べ尽くしてまとめられていて、とても客観性に富んだまとめられ方をしていて、そこに著者の何気ない主観がおもしろ表現で入ってたりもしてとても面白かったです
私が阪神ファンということもあり、なんといってもバースのラストイヤーが一番印象的でした
なんとなく知っていたけれど、あそこまで悲しい結末だったとは、阪神らしいと言えばそれまでですが、改めて、やらかしとるなぁ…という内容に衝撃を受けました詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本で取り上げられたこれだけの有名な選手でもその最後の年の姿や成績を覚えていないのですね。
普通はその年が最終年になるかは終わってわかる場合も多いから、長嶋さんのようにみんなからそう見られ最後までその姿を見送られるというのは稀なのでしょう。公式戦の引退試合は心よくは思いませんが、イチローをはじめ事実上の引退試合をできた選手がその最後の姿をファンに届け記憶に残せることを考えると、引退試合をできた選手やファンは幸せなんだと思います。
興味深く読みました。続編を期待します。 -
・掛布は33歳で引退。門田ですら40歳。サラリーマンは60歳。遅すぎる。
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往年のプロ野球選手たちの最後の一年にスポットを当て、当時のスポーツ紙や週刊誌の記事を交え、面白おかしく描いている。
全て知ってる選手だったので、当時の記憶が蘇った。
それにしても凄い選手ばかりだったな。 -
どんなに偉大な選手であっても引退するときは
必ずきます。
世界の王と呼ばれた王貞治氏も40歳まで現役を
全うし、その最後の年も何と30本も本塁打を打
っていながら「王貞治のバッティングが出来な
くなった」のを理由に引退しています。
「まだ出来るのに、なぜ?」と周囲に惜しまれ
つつ去っていく人もいれば、いつの間にか人々
の興味から消えていった選手もいます。
現役引退の最後の一年に焦点を当てて、「散り
際、引き際」を鮮明に浮かび上がらせた稀有な
一冊です。 -
オーテピア
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本書は昭和・平成のプロ野球で活躍した〈王・落合・長嶋一茂・古田・水野・原・石毛・中畑・掛布・江川、田淵・清原・桑田・村田兆治・駒田・定岡・西本・山本浩二・渡辺久信・クロマティ・バース・秋山・門田・長嶋〉24選手の『現役最後の一年』をプレイバックし、リレー形式で追ったドキュメント。
完全燃焼し有終の美を飾った人,球団事情により引退を決意せざるを得なかった人、最後まで己の美学を貫いた人、怪我に泣かされ引退を余儀なくされた人、静かにユニフォームを脱いだ人…。
24選手をリアルタイムで見ていたとはいえ、あらためて王さんのラストイヤーの成績が凄すぎる。40歳で30本塁打・84打点。これに匹敵するのがMr.赤ヘル 山本浩二。40歳で27本塁打・78打点に加えベストナイン選出ですって⁈ちなみにタイガースの主砲 大山。昨年キャリアハイの成績は28本塁打・85打点。並べてみると、ふたりのレジェンドスラッガーの成績がいかに凄いかがわかる。
ただ惜しむらくはノムさんや江夏の最晩年が取り上げられていないこと。最後まで圧倒する実績と唯一無二の存在感を放ちながら、ユニフォームを脱いだ。複数球団を渡り歩き、同じ匂いを放つ落合を取り上げているだけに、刃折れ矢尽きるまでやり抜いた姿を活写してほしかった。
余談だけど、江夏は球団主催の引退試合はなかった。同じ年に引退した田淵にはライオンズ主催の引退試合を行うのに、江夏には無し。そのことに『一時代を築いた人間に、あまりに失礼じゃないか!』憤ったのが文藝春秋 雑誌Numberの初代編集長。在籍した4球団に引退セレモニー用に球場の貸し出しを依頼するも断られ、手弁当で引退式開催のため奔走。何とか草野球場の多摩市一本杉球場にて開催に漕ぎ着ける。当日は何と16,000人ものファンが押し寄せ、ビートたけしも飛び入り参加し、前代未聞の引退セレモニーとなった。
プロ野球選手に限らず、引き際は身綺麗に終えたいと願う。とりわけ最後までスタメンに名を連ね、絶大なる人気の選手であればあるほど,その思いは強い。
本書の帯にある『去り際に、ドラマが宿る』という惹句。著書は目前に迫る引退に向けて『どう、あがいたのか?』その様子にドラマを見出し、筆を執る。
プロ野球版〈男たちの挽歌〉をきちんと謳い上げねば…という強い使命をひしひしと感じた好著。とは言え、そこにノアールさはない。 -
王で始まり、長嶋で終わる全部で24人の引退の年のドキュメンタリー集とでもいう感じかな。
あの、といってもリアルタイムで見ていたわけではないが、何度も流れる長嶋の引退セレモニーで、人々はそのときその時の長嶋に自分を投影した、そして今日その日々が終わりを告げると、アナウンサーが言ったらしい。
こんなことを言われる選手は今はもういないし、これからも出ないだろうな。
坂本も岡本も、そして今をときめくタイガースの佐藤だってこうはならないだろう。
本人だけじゃなく、日本の世相全体絡めないとああはならないのだろうから。 -
暇つぶしに最適。ただ人選に脈絡がなく偏りがあり気になってしまう。
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