- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106107863
作品紹介・あらすじ
なぜそこにあるのか、誰が建てたのか、並び方の意味は? 悪女と恨まれた側室と藩主の絆(鹿児島・福昌寺)、後継ぎの兄よりも弟の自分を愛してくれた母への思い(高野山奥の院)……。墓でわかる愛憎と恩讐の物語十話。
感想・レビュー・書評
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藩主と側室の墓が寄り添う。正室なのに墓は別の寺・・・墓が語る
肉親の、兄弟の、夫婦の、そして同志たちの愛憎と恩讐の物語。
第一話 死んでもお前は隣ーお由羅と島津斉興
第二話 死んでも母が一番ーお江と徳川忠長
第三話 死んでもお前は別ー鷹司孝子と徳川家光
第四話 死んでも穴から見てるー春日局と淀藩稲葉家
第五話 死んでも思いは豊臣ー松平秀康と越前家
第六話 死んでも落ち着けずーお保良と柳沢吉保
第七話 死んでも兄上が上ー前田利久と利家
第八話 死んでも見捨てられずー高尾太夫と榊原政岑
第九話 死んでも悪評は続くー藤堂高虎と徳川将軍家
第十話 死んでも戒名に差別ー寺坂吉右衛門と赤穂義士
墓所の配置図・写真・系図有り。巻末に各話ごとの参考図書。
各章の題からして面白そうですが、三面記事的ではなく、
取材・文献・巷説等、丁寧に検証した内容です。
越前家の墓所の扉の表は徳川の紋。しかし門を入ると裏に豊臣!
春日局の墓石には四方に穴が。黄泉からも見通せる穴!
十把一絡げのような扱いの、家斉の側室の墓群。
歴史の事実、人の想い等が込められていて、
改めてきちんと墓を眺めてみたくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<目次>
第1章 死んでもお前は隣
第2章 死んでも母が一番
第3章 死んでもお前は別
第4章 死んでも穴から見てる
第5章 死んでも思いは豊臣
第6章 死んでも落ち着けず
第7章 死んでも兄上が上
第8章 死んでも見捨てられず
第9章 死んでも悪評は続く
第10章 死んでも戒名に差別
<内容>
元新聞記者、それもどちらかというと政治部が主の前歴。あとがきにあるが、引退した実業家などの集まりで、歴史のうんちくを語ったところからこの本ができたという。歴史の専門家ではないが、よくある専門家っぽい筆致ではなく、アマチュアですよという感じは好感が持てる。墓からと言いながら、その人物と関係者を語っていく趣向は新味か?もっと「掃苔」かと思ったら、ちょっと違っていた。 -
東2法経図・6F開架:210.5A/O48h//K
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江戸時代の墓が知らない間に一般に使われているとは。
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加藤 徹(中国文化学者・明治大教授)の2018年の3冊。今も残る墓を手がかりに、島津斉興、お江、徳川家光、春日局、松平秀康、柳沢吉保、前田利家、高尾太夫、藤堂高虎、赤穂義士らの隠れた愛憎と恩讐おんしゅうを読み解く。