- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106107313
作品紹介・あらすじ
「ゼロ戦」はなぜ敗れたのか。日本は絶対に戦争をしてはいけない。日本人ほど戦争に向かない民族はいないのだから――。大ベストセラー『永遠の0』著者が今こそ放つ、圧倒的説得力の反戦論!
感想・レビュー・書評
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とてもわかりやすく日本と戦争の位置付けを語った本です。
世界で唯一の被爆国日本。その中でたった二箇所の被爆地広島と長崎。
長崎に暮らす私は8月9日という原爆投下の日は必ず登校日で平和学習を受けてきました。少なくとも毎年、戦争の犠牲になった方のことに思いを馳せ、平和を祈るそんな少年時代でした。
進学のため、大阪に出た時にそんな登校日はないことを知った時はビックリしました。
ただ私が子供の頃に学んでいたことは戦争を始めた私たちが悪いという自虐史観によってなされていたことも本書を通して知ることができました。
外交のためにも、自分の国を自分たちで守るためにも憲法の改正は必要という認識になりました。
様々な考え方もあると思いますが、今後の日本を考える上で無関心ではいられないことを考えさせられる良書です。オススメ! -
「日本が平和であり続けるために何ができるのか」を考えるきっかけを与えてくれる本です。また、戦争から見てとれる日本人の性格、憲法改正の論点、百田尚樹さんが作家になったきっかけなどを知ることができ、大満足でした。本書を読むと、日本が戦後70年以上も平和であり続けたのは、運が良かっただけなのでは、という気さえしてきます。最悪な事態を想定すること、時代にあった柔軟な対応をすることが大切だなと感じました。
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捕虜になるくらいなら死んだほうがマシだと考える日本軍の兵士たち。
遠方に出る際に、落下傘すら持たずに出撃する覚悟。
戻れないなら死を選ぶ勇ましさ。
それに引き換え、アメリカ軍は、パラシュートを積むのは当然。
水上に不時着することを考えて、救命用のゴムボートや救急セット、それから、海水を真水に変える装置まで積んでいたそうです。
いざとなったら生き延びるために、食用に魚を釣るため釣り竿まで用意されていたのですから、アメリカ兵士達は大事にされていたのですね。
まったく日本人の精神的強さには感服いたします。-
兵士を大事にするというのは、人名よりもむしろ、
兵力の減退防除の目的が強いようですね。
兵士の心身の健康も含めて、「兵士も貴重な武具」
この...兵士を大事にするというのは、人名よりもむしろ、
兵力の減退防除の目的が強いようですね。
兵士の心身の健康も含めて、「兵士も貴重な武具」
この観点が 旧日本帝国軍には根本から欠如していたようです2024/01/02
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日本人の民族性から展開される反戦論。
平和ボケの日本人には必読と思います。
本書では、全3章からなっており、
第1章ではゼロ戦とグラマンの設計思想をベースに日本人の思考を明らかにし、さらに、戦争状況下の日本人の思想・行動から、日本人は戦争に向いていない民族という論旨を展開しています。
この考え方は今までなかったのでとても新鮮でした。
技術を突き詰めたゼロ戦に対して、大量生産が可能なグラマン。
職人気質で技術を研ぎ澄ます日本人に対して、合理主義なアメリカ。
攻めることばかりで守りを考えない日本人。
言霊信仰ゆえにリスクを考えない日本人に対して、対策、リスク管理がしっかりされているアメリカ。
責任が問われない高級士官。
戦闘状況にありながらも縦割りでありつづける官僚制度。
最悪の状態を想定しない日本人の性格。
などなど。
日本人が戦争に向いていない民族ということを様々な事例を基に語っています。
ここで指摘されている内容、民族性はまさに、現在の日本人そのものであり(当り前か)、戦争じゃなくてもビジネスの世界でも同じことが起きていると思います。
第二章では「永遠の0」にこめた思いが語られています。
これについては、なんら異論はありません。
「永遠の0」で語られるセリフが引用され、小説の世界観に引き込まれます。
第三章では自衛隊をテーマに、護憲派に対してのメッセージ、さらに、戦争抑止に必要なモノは何か?を強く伝えています。
そのための憲法はどうあるべきか。
我々もしっかり考えなければなりません。
ということで、戦争を回避するためにはどうすればよいか、とてもわかりやすく、伝えている内容となっています。
今まさに、必読の書です。 -
もっともなことをいっているなぁ、という部分も多いんだけど、相変わらず、「俺は正しい、同意しないやつじゃバカ」というスタイルと、他者攻撃をするあたりは鼻白む。
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至極まともなことを書いておられるが、その小説といっしょでわかりやすくエンターテインメントの匂いのする言動でコテンパンに護憲派を斬って捨てるので嫌われるのでしょうね。万人にわかるように、当たり前のことを凄く単純化して書かれているので、逆に誤解されるんだろうなと感じます。
記載されていることはほぼ既知のことでしたが、名古屋の三菱重工で作ったゼロ戦を一度分解して、牛に運ばせて各務原の飛行場まで運んでいたというのは知りませんでした。本当に唖然としました。 -
目新しい事が書かれている訳ではなかったけど、とてもわかり易く書かれているので、いろんな方に読んでもらいたいなと思います。 日本人の中にも、いろんな考え方をする人がいるのは当たり前だし、それが健全な事だと思うけど、日本人なのに反日思想を持っている人が少なからずいる事が、本当に理解できない。
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百田尚樹ってどんな思想を持ってるのか?を理解したかったので読んでみた。
改憲派の人も戦争はしたくない、だけど他国に攻められる可能性はあるんだからそれに対抗する手立ては作っとかなきゃでしょってことなのね。
言いたいことはわかるけど、自分と意見が合わない人をとことん責める口調で罵るあたり、本当に戦争する気ないの?と思ってしまう…笑
そして万が一に備える、だとしても、その万が一に備える軍隊にいかされるのは国民だよね。
私たちの世代かもしれないし、もしくは私たちの子供かもしれない。国のために死ぬことが本当の幸せなのか今一度考える必要があると思う。