ホテルオークラ 総料理長の美食帖 (新潮新書 484)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104848

作品紹介・あらすじ

濃さも味わいも倍の"ダブル"コンソメスープ、行列のできるローストビーフ、「世界一」のフレンチトースト。ホテルオークラには食通も唸る数々の逸品がある。開業以来腕をふるってきた著者が初めて明かす、美食と饗応の極意とは-。「客よりも美味いものを食え」という師の教え、給料をつぎ込んだ本場美食ツアー、VIPの大好物、天皇陛下のトナカイ料理…「最後の総料理長」による矜持と秘話に満ちた半世紀。

感想・レビュー・書評

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  • 日本が世界に誇る「御三家ホテル」の1つ、ホテルオークラで第4代・総料理長(2001-2009)を務めた根岸シェフによる回顧録。世界のVIPをもてなす一流ホテルの珠玉のサービスに始まり、本場のフランスを凌ぐ勢いの日本フレンチ草創期のエピソードなど、究極の「メニュー」が揃った一品。 「西洋の模倣はいらない」と意気込んだ創業者・大倉喜七郎の意向を反映した純日本式・「美術館ホテル」には、外資系ホテルチェーンには無い魅力が溢れていると言われるが、その理由が本書を読むことでよく分かる。

  • 一流レストランのスペシャリテを食べる。
    舌を一人前にするならケチってはダメ!

    イギリス「シンプソン」ローストビーフ
    フランス「オーベルジュ・デュ・ペール・ビーズ」
    エクルヴィス(ザリガニ)のナンチュアソース
    フランス「ポール・ボキューズ」ヌーベルキュジュイーヌ
    フランス「ラセール」ダンバルエリーゼ(デザート)
    フランス(トゥール・ダルジャン」カナール・オ・サン(鴨料理)
    フランス「ルドワイヤン」
    フランス「エスパドン」舌平目のボンファム
    フランス「クリヨン ホテル」ウサギ肉を手長海老に巻いて焼いたもの
    フランス「アラン・シャペル」スズキ

  • オークラのこだわりがわかりやすく説明されている。
    料理関係は淡泊。

  • S596.23-シン-484 300272606

  • Kindleで。
    お腹が減る本だった笑。でも一回くらいオークラでご飯を食べたくなる。
    ルベルナルディンとか懐かしいお店もでてきたし、堪能した。いつか挙げられてるお店に行ってみたい。

  • 2013/6/10
    なかなか読みやすかった。ホテルオークラの料理長の半生を書いた感じ。

    高級レストランで食事をしたくなる。

    ただ、話のつながりがいまいちなところもある。お勧め料理とかがところどころはいってくるけど流れがぶった切られる感じ。

  • オークラの総料理長まで上り詰めた著者によるオークラの精神、料理人としての修養と矜持を様々な料理の紹介と共に語る本。すごく面白かった。氏の恩師が常々言っていたという「客よりも美味いものを食べろ」というのはサービスの真理だと思う。
    オークラは2回だけ行ったことあるけど、雰囲気がすごく落ち着いててアメリカ式の帝国ホテルとは随分違うなぁ、という印象だったことだけ覚えてる。残念ながらメインダイニングで食事したことはまだないので、次機会があれば是非メインダイニングでローストビーフを頂きたいと思う。
    いつかは日本だけじゃなくて海外の色んな美味しいものも食べれるようになりたいなぁ。ポール・ボキューズやトロワグロやエル・ブリやジュエル・ロブションに行けるように、まずは痩せて相応しい精神と肉体を手に入れる所から始めないと(;´Д`)

  • 読了。
    日本が世界に誇るホテルの総料理長が振り返る、料理とその影でのたゆまぬ努力。
    現代の飲食店では当たり前の事が、60年代、70年代を経て先人達が積み上げて来たモノなのだな、と。
    読みやすいです。

  • フランス料理を追求したシェフ人生の回顧録

  •  ホテルオークラの第四代総料理長だった著者による本。
     ホテル創成期の話から、著者自身の修行時代、世界中のVIPたちへ出した美食のエピソードなど、この本を手にとった時に予想していた内容が書かれていて、安心して読めた。『美味礼賛』や『天才シェフ危機一髪』『ザ・ホテル』に期待していた内容と同じで、ページ数は薄いけど満足だった。

     ところが、ラストの10数ページほどにさりげなく驚愕の内容が書かれていて、期待を上回る満足度を得られた。著者の根岸さんは総料理長になってから、半世紀続くホテルオークラの味と質を今後もいかにして維持するか悩み、ついに料理の「見える化」に挑戦する。冷蔵庫の出し入れを観察して肉の品質を維持するアイデアを思いついたり、ある工夫で在庫の無駄を排除したりと、まさに現場改善を(おそらく独力で)実践されたのだ。
     長年守られてきたコンソメの伝統レシピを変えるかどうか悩む場面では、「変わり続けながらも普遍であること」をホテルオークラの料理の存在理由と認識し、大決断をする。これはまさに武道で言うところの「守破離」ではないか。
     料理人の経験と感性だけで作られていると思われていた料理が、古い伝統に縛られず、なおかつこのように品質を維持されていると思うと感動した。

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著者プロフィール

1941年、埼玉県生まれ。東京YMCA国際ホテル専門学校卒業後、ホテルオークラ東京の料理人に。開業以来50年にわたり腕をふるい、第四代総料理長(2001~2009年)を務めた。フランス農事功労賞シュバリエ賞受章。現代の名工受章。学校法人北陸学園理事。著書は『ホテルオークラ元総料理長のわが家でプロの味』(小社刊)『ホテルオークラ層料理長の美食帖』(新潮新書)など。

「2021年 『夫はホテルオークラ元総料理長、妻は料理家 ふたりの食卓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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