- Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106019234
感想・レビュー・書評
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もう何が何だか…
ギロチンに次ぐギロチン、ギロチン、ギロチン…
自分から勝手に火の粉に飛び込んだ人達はともかくとして、マリーアントワネットの娘マリー・テレーズ・ド・フランスは、長生きだったけれども過酷な運命だったので同情を禁じ得ない。
本書で教えてもらったことは、当時のフランスの女性達は父親と夫により、終生「未成年」として扱われていたことや、革命だの自由・平等・博愛だのと言ってもその中に女性は全く含まれておらず女性蔑視だったということ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女装の騎士 エオン・ド・ボーモン
エスプリの女神 ジョフラン夫人
最後の寵姫 デュ・バリー夫人
美貌の女流画家 ヴィジェ=ルブラン夫人
ロココの薔薇 マリー・アントワネット
ジロンド派の女王 ロラン夫人
情熱の女闘士 テロアーニュ・ド・メリクール
暗殺の天使 シャルロット・コルデー
優しき革命家の妻 リュシル・デムーラン
流転の王女 マリー・テレーズ・ド・フランス
英雄の初恋 デジレ
についての紹介。
高校の教科書で習ったフランス革命は氷山の一角であることを痛感した。この革命においての、人類の半分を占める女の役割(一人女装の男がいるが…)をまったく知らなかった。勉強になった。
エピソードも面白く各人物の歴史的な位置づけもよくわかる。『ベルサイユのばら』の作者でもある池田理代子氏だが、哲学科出身と書いてあって驚いた。 -
悲劇の女王マリーアントワネットやナポレオンの初恋の女性デジレの他に、暗殺の天使シャルロット・コルデーなどレアな女性が盛りだくさんです。
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『ダルタニャン物語』つながりで読んだわけではありませんが、学生時代、フランス革命あたりを楽しんでいたころに読みました。
「フランス革命」と銘打たれているものの、「太陽王」ルイ14世あたりのころから、フランス宮廷やその周辺に出入りした女性たちがおもに取り上げられています。王より「寵姫」の名を賜った、王室公認の愛妾や宮廷画家、王家と対立する革命家の妻など、多彩な顔ぶれ。
池田理代子さんの闊達な筆致で女性たちがしっかり解説されており、「漫画だけじゃないんだ!(←失礼)」と意外で楽しかった記憶があります。メインの人物だけではなく、サブ的な扱いの人物も肖像画などで多く紹介されています。ポンパドール夫人はやっぱりカッコいいし、「首飾り事件」のポリニャック夫人は衝撃的に美しい(笑)。宮廷画家・ルブラン夫人はこの本で初めて伝記を知りました。マリー・アントワネットの「女騎士」の、漫画のような役目と生涯とか…薄い本なのに、とても華やかで充実感がありました。
『ダルタニャン物語』のうち、「ブラジュロンヌ子爵」編に彩りをそえる名前もちらほら見られます(小説には女官名・あだ名で出てくるから、直接のつながりはありませんが)。肖像画がちょろっと出てきますので、ルイズがどんな感じの女性かちょっと知りたいかたはよろしいかと…ってネタバレかー? -
絵写真が豊富で文章が池田理代子とくればベルばらファンは買うでしょう。てことで私も買いました(笑)文章自体は決して読みやく面白いというタイプではありませんが、著者の想像力を読者も共用させてもらえるので浸りやすい本となっていると思います。
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さすが池田理代子さんの作品という感じ。漫画ではありませんが、資料が本当に豊富で、漫画とは違った素晴らしさがあります。これだけシンプルでも充実していて、読みやすい歴史人物伝は少ないと思います。