- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105055516
感想・レビュー・書評
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修道女の叔母さんに連れられて行ったのは、ある死刑囚が収監されているソウルにある拘置所。
幼児期より劣悪な家庭環境の中で育ち、三人を殺害したとされるその死刑囚。
思春期の時の事件により、心に傷を抱えていて、母親ともうまくいかず、自殺もなんどか試みた元国民的歌手のユジュン。
最初はいやいや拘置所に通っていたが、面会を重ねるうちに、お互いのことを知り、だんだん理解を深め、心を通わせるようになる。
そして二人とも初めて真剣に生きたい、願う。
これはやはり恋愛小説なのだなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
蓮池 薫さん翻訳でなければ、たぶん読もうと思わなかったであろう本
法学部なのに訳がお上手だわー
内容はとっても悲しい、辛い
韓国の知られざる現実の数々も重い
でも主人公が今まで見ていなかった事実、景色、人、すべてのものに徐々に色がつき、自分の変化にとまどいながらも心を取り戻していく・・・辛いだけじゃなくて、救われます
キリスト教の話ですが、ノンクリスチャンでも読めると思います -
死刑囚の男性ユンスと自殺未遂3回の女性ユジョン。女性の叔母モニカ修道女が教誨師のように死刑囚を訪問していることから縁が出来た出会いと心の通い合い。韓国社会の陰の部分を見せられる、非常に陰鬱な展開なのだが、最後に男性が処刑される時の印象は爽やか。ここまでして死刑は行われなければならないのか!死刑問題について考えさせられる。「石がパンになり、魚が人になるのは魔術だが、人が変わるのは奇跡!」「分からないという言葉は、免罪の言葉でなく、愛情の反意語。正義、憐れみ、連帯感の反意語」印象に残る言葉だった。
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2014年3月18日読了
死刑囚という題材で、ラストは見えていて、読み進めて行くうちにどんどん辛くなった。
キリスト教の概念がないせいか、それとも小説のために極端に描かれているからなのか、理解しずらい点も多々あったけれど、学ぶところや、反省するところがたくさんあった。
なによりも、濃く描かれているわけではないけれど、伝わるユンスとユジョンがお互いに惹かれあっていくところが切なかった。
映画はカンドンウォン。ちょっと気になる。けど悲しいから見たくないかも。。> < -
残虐な死刑囚ユンスと自殺未遂を繰り返すユジョン。
生きる希望を見出せない2人が運命的に出会い、生きる意味を
みつける物語。
世の中の理不尽が胸を締め付ける。
貧富の差や、人々の無関心が生んだ悲劇。
キーワードは『赦し』。
ユンスの死刑を食い止められなかったことが読んでいてももどかしく、
息が苦しくなるくらい泣きました。
死刑制度のことや、人生についていろんなことを改めて考え直す
よい機会になりました。
蓮池薫さんの翻訳が素晴らしいです。 -
配置場所:摂枚普通図書
請求記号:929.13||K
資料ID:50700202
2007/07/14公開『私たちの幸せな時間』原作