- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104752119
作品紹介・あらすじ
神の居場所を知っていますか? 全日本人の弱点・キリスト教の核心を早わかり! 弱者必衰の新自由主義、打つ手なしの格差社会、過激さを増す民族運動――現代の難問の根底にはすべて宗教がある。「宗教は民衆のアヘンである」と喝破したマルクスの著作を通じて現代の仕組みを見通す、専門知識ゼロからわかるキリスト教神学の超入門書にして白眉。世界宗教の有りようを学び、21世紀と正しく付き合うために!
感想・レビュー・書評
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言ってることは理解できなくもないけど、ゼロからはわからんやろ、という頭の悪い感想。
神学を一通りさらっていないと、とてもじゃないがついていけないのでは…??詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヘーゲル法哲学批判序説を読み込んで宗教を考える。
講義だけでなく参加者の方の質問への佐藤優先生の回答が難しいけど分かった気になれる内容。
カール・バルトについて人間性も含めて教えてくれるのはありがたい。ハーバーマスの『認識と関心』認識を導く利害関心が認識作用に先行するというのが印象的。 -
他の人も書いてはいるが、内容とタイトルが違う
でも面白いところもあった
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・自主訓練として何からやればいいか。例えばハーバーマスを読んで、難しいから、どんなふうに要約したらいいかわまだわかんない場合は、要約ではなくて、抜き書きをすればいい。全部の書き取りみたいなことをしたら、むしろいけません。・・全体の2%ぐらいがちょうどいい。「この本についてどこかで説明しないといけない」という状況を設定して、メモとして持って行けるのはこのくらいと決められている。そのための抜き書きをつくるんです。
・キリスト教は刺青みたいに墨が入っていて抜けない(原罪)。仏教は罪はあるけれど墨抜きできる。イスラム教はそもそも原罪感がない。
・あの人たちは、厳しい宗派で、一定の人数を勧誘しないと天国へ行けないんです。だから自分の子どもを放っぽり出してでも、伝道して雑誌を売って歩いてるんですよね。
(まあ、これは全然正確でない) -
カールバルト、不可能の可能性に挑む
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前から気になっていた一冊。
「キリスト教」をはじめとした、宗教って日本人にとってはちょっととっつきにくい世界。でも、帯に書いてあるように「もう、知らないでは許さされない!」の通り、教養して知っておかなければいけないことの一つ。
新潮講座「一からわかる宗教」を文字お越ししたもので、とても簡潔かつ分かりやすいので読んでいてスイスイと読み進められると共に、スッと頭の中に入ってきて良著!
本編とは関係ないけど、本の読み方で「抜き書きのすすめ(P.150〜)のところがツボだった。佐藤優さんといえば、次々にいろんなジャンルの本を出版しているけど、その内容を垣間見ることのできる一か所。
難しい本も、大事なところをどんな方法でもいいので抜き出して「要約」をつくることで理解度が一気に促進されるんだということを改めて認識。読める冊数は限られるかもしれないけど、大事だと思うことや重点的に読みたいジャンルはこのくらいの読み方をしなければ、結局は浅い知識にしかないらないので意味がない。
さあ、僕もこんな読み方をして、自分の得意とするジャンルを深めよう! -
羊頭狗肉と言ったら言い過ぎかもしれないけど、タイトルと内容が違いすぎると思いました。
2015年1月と3月に行われた新潮講座「一からわかる宗教」を活字化したものなんです。
「この講座では、マルクスの『ヘーゲル法哲学批判序説』をていねいに読み解くことを通じて、
宗教に対する理解を深めていくことにします。
同時にマルクスの疎外論という独特の考え方をとらえます。」
と紹介されています。
それが『ゼロからわかるキリスト教』になりますか??
私レベルでは理解できません。
でも佐藤優さんの講義なので、
雑談めいたところについてはとても面白かったです。
ただし、107?にあった「ベッキーの不倫」の話題は謎。
だって、それが話題になったのはこの講義の一年後だから。
しかも(会場笑)なんて、絶対おかしい。
さて、この本で初めて知ったのですが、佐藤優さんは、お母様がプロテスタントのクリスチャンなので、幼稚園のころから時々教会に通っていたそうです。
それが浦和高校時代、マルクス主義に触れて、「無神論者にならないといけない」と思った。
無神論を学ぶために同志社大学神学部に入ったそうです。他大学の神学部ではそういうことはない。
しかし、気持ちが変わり、なんと大学一回生の時に洗礼をうけ、いまだにプロテスタントのクリスチャンなんですって!
これには驚きました。
さらにびっくりしたのは、佐藤優さんには神の声が聴こえてくることがあるそうなんです。
「イスラム国に殺害された後藤健二さんにも神の声が聴こえたのではないか」と佐藤さん。
もしかして上に書いたベッキーの件も、神の声?
なんか、私もクリスチャンになってみたくなりました。
佐藤優さんの本、最近たくさん読んでるけど、古いものも読んでみたくなりました。 -
タイトルと内容が違った。
哲学書を事例を交えつつかみ砕いて読ませる本。 -
「宗教は民衆のアヘンである」で有名な、マルクスの『ヘーゲル法哲学批判序説』を読み解く講座の書き起こし。よって「ゼロからわかる」というようなレベルの内容ではないし、体系的でもない。
1、神はどこにいるか?
2、神の声が聞こえるとき
の2つに分かれているが、イチバン印象的なのは2の質疑応答で、なぜ後藤健二は湯川遥菜を助けようとしたのか?そして、なぜ佐藤優は鈴木宗男を攻撃しなかったのか?に対する答えが「神の声が聞えたから」というのは非常に説得力があって、これが信仰なんだなあと思わせるある意味感動的なエピーソードだった。
あとがきの「生きてて苦しい」の原因である近代的自我と労働力の商品化の脱構築問題については電通の過労自殺にも関係する問題でもあり、非常に根深く複雑な問題であると感じた。自分の中でまだ整理できていないが、この2つの切り口で考えつつ、両者に宗教がどのように関係しているのか、関係していくべきかを考える事は非常に重要なテーマであると感じた。