- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104667048
作品紹介・あらすじ
この主人公は、私自身だ――。1972年、吉祥寺、ジャズ喫茶、学生運動、恋愛。「抱かれる女から抱く女へ」と叫ばれ、あさま山荘事件が起き、不穏な風が吹く七〇年代。二十歳の女子大生・直子は、社会に傷つき反発しながらも、ウーマンリブや学生運動には違和感を覚えていた。必死に自分の居場所を求める彼女は、やがて初めての恋愛に狂おしくのめり込んでいく――。揺れ動く時代に切実に生きる女性の姿を描く、永遠の青春小説。
感想・レビュー・書評
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1972年、吉祥寺、ジャズ喫茶、学生運動、恋愛。
「抱かれる女から抱く女へ」と叫ばれ、あさま山荘事件が起き、不穏な風が吹く70年代。
20歳の女子大生・直子は、ウーマンリブや学生運動には違和感を覚え、自分の居場所を求めていた。
直子は、大学にまともに行かず、複数の男と寝て、遊び呆けているように見える。
タイトルから女性の自立の話かと思ったが、そうでもなかった。ただ流されてるよう。
それでも面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学生運動は麻疹のようで、誰もが通る道のような時代があったと評する方からの推薦図書でした。
読み始めると引き込まれ、主人公の直子の目線で一気に時間旅行が始まりました。
女性への偏見、学生運動の一連、一部はモノクロでも当時の色合いとビット感を垣間見る事が出来ました。
作品の中に登場する、お店は大半が実在するのだとか。 -
学生運動真っ盛りのころの青春。
主人公はノンポリと運動家の間でさまよいながら、自堕落にいろんな男に抱かれる毎日を過ごす。 -
今、台湾でのデモがだんだん過激になっていくのを見て心を痛めている。しかし日本にはもっと過激な学生運動に普通の大学生が巻き込まれていく時代があったんだと知った。
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20代女子学生がやっと愛する人を見つけた時の気持ちが切なかった。学生運動ってこんなグロテスクだったのか・
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抱かれる女から抱く女へ。男を抱いたつもりだったが、私は単に「抱かれる女」でしかなかったのだ。
自分は、何でこんなどうしようもない時代に生きているんだろう、
死は最強。
恋愛も闘いだよ。毎日が戦争。 -
その時代に学生生活を送っていた人には「あぁ、そんな時代もあった」と妙に納得できる箇所もあるのだろうけれど、年代が違うのでピンとこず。
「そんなこともあったんかぁ」
とちょっと遠い話になってしまう。 -
一世代上の人たちの青春。
この年になって読むと
親の気持ちも直子の気持ちも分かり
板挟みのような感覚になりながら読んだ。 -
今の学生とは大きく異なる昭和に生きる学生の生活やその時代の雰囲気がよく伝わってくる。しかし、直子の生き方には共感できないし嫌悪感すら覚える。