砂まみれの名将 野村克也の1140日

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103545118

作品紹介・あらすじ

誰もが「ノムさんは終わりだ」と思った。悪夢の辞任劇から名監督はなぜ返り咲けたのか。阪神の指揮官を退いた後、野村克也にはほとんど触れられていない「空白の3年間」があった。シダックス監督への転身、都市対抗野球での快進撃、「人生最大の後悔」と嘆いた采配ミス、球界再編の舞台裏、そして「あの頃が一番楽しかった」と語る理由。当時の番記者が関係者の証言を集め、プロ復帰までの日々に迫るノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 自分の事を「月見草」と称してましたが、楽天の監督を引き受けた頃から追い風も吹き始めたと思います。
    著書は阪神の監督を辞任されて楽天の監督に就任するまでの間が描かれてます。かなり贔屓目に描かれているかとは思いますが「月見草」から「向日葵」になった野村監督の事は誰が読んでも文句なく受け入れる事が出来るでしょう。

  • 1998年のシーズン後、野村は阪神タイガースの監督として迎えられる。しかしながら、1999年・2000年・2001年と監督就任以来、3年連続で最下位となる。翌年も留任することが発表されていたが、年末に沙知代夫人が脱税容疑で逮捕されたことを受け、2001年12月5日に辞任を発表した。阪神タイガースの監督になる前に、ヤクルトスワローズの監督として、弱小チームをセリーグ優勝、更には日本一にする等、監督としての評価の高かった野村にとって、阪神タイガースの監督時代は、非常に不本意な時代であった。辞任から1年後、野村は、社会人野球のシダックスの監督として招かれ、約3年間、監督として指揮をとり、社会人野球の大会で実績を残す。そして、2005年10月に楽天の監督に就任することが発表され、プロ野球の監督として復帰する。
    本書は、野村のシダックス監督時代のことを書いたノンフィクション。副題の「野村克也の1140日」の1140日は、野村がシダックス監督として活動した期間を示している。
    筆者の加藤弘士氏は、報知新聞の記者である。野村がシダックスの監督を務めていた時期に、報知新聞でアマチュア野球の担当をしており、そういった経緯で野村の取材を行い、その時のことを書籍に書き下ろしたのが本書である。

    新聞記者だけあって文章は読みやすい。また、記者時代に取材で野村と密接な関係を築いていたため、色々なエピソードが本書の中で紹介されており、物語としては、面白く、すんなりと読み進めることが出来る。
    しかしながら、ほぼ、淡々と事実関係を綴るのみであり、また、既に知られている「野村克也象」を超えるような記述はなく、読み終わった後、あまり何も残らない本であった。

  • 野村本は色々読んできましたが、
    これは異色。面白かった!
    ノムさんの人間味?いや
    人情味がとても分かる本。
    「野球は野原でやるから、野球なんだよ」
    ちょっと感動ですね。

  • 23年8月3日読了

  • 調布の「関東村」で砂にまみれた愛と情熱の1140日。そしてカツノリの妻から明かされる衝撃の事実。

  • 綺麗に書きすぎじゃないかと思う部分もあったが、全体を通して野村克也と周りの人物達が野球に注いだ情熱が伝わってきて良かった。
    あと、野村沙知代はやっぱりやり手だなあと思った。

  • 名称野村克也の空白の3年間、阪神監督辞任から楽天の監督まで。社会人野球シダックスのGM兼監督として。1140日を追ったノンフィクション。

    名将野村克也はあまり評価され過ぎて実は苦手である。没後も多くの著作が刊行されるし、あまりマスコミが持ち上げ過ぎなように思えてならなかった。

    本書はそんな思いを覆す、野村夫妻の真に近い姿を描いているように思う。

    夫人の脱税問題から阪神の監督を辞任した野村克也。救いの手を差し伸べたのは盟友シダックスの志太会長。

    自前のグラウンドもなく、砂の飛ぶ調布関東村で名将は純粋に野球を楽しむ。野村克也の野球に一途な姿、水島新司作品に登場する南海時代を思い出させる。

    都市対抗野球の優勝を目指しつつも、またプロ球界再編の波に揉まれていく。

    野村克也の野球人としての一面、空白の3年を見事に描ききったノンフィクション。ノムさんファンならずとも野球ファンには必読でしょう。

  • 今になって、ノムさんの本が新たに読めるとは。
    何ともうれしい。

    教え子の選手たちだけではなく、書き手の人々にもいろんなものを遺した人だったのだなあ。

  • 野村克也の阪神退団から楽天入団までの最も語られていないアマチュア野球シダックス時代のノンフィクション。
    野村克也という題材の面白さから楽しんで読めた。
    ただ、著者の見る角度があまり好みではなく、本としての面白さはまあまあといったところ。
    途中これは今だれが話しているんだっけ?というような構成的な欠陥があり、話がそこまで入ってきませんでした。
    落合博満や清原和博のノンフィクションを描いた鈴木忠平さんの本が大好きなので楽しめるかと思ったのですがその点に関しては残念でした。
    素材は満点。料理人はそこまで。
    そんな印象です。

  • 著者も言うようにシダックス時代はほとんど語られてなかったので貴重かつ面白いですね

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