カラスは飼えるか

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 376
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103532514

作品紹介・あらすじ

え、飼えるの? 意外とヘタレって本当? そもそも鳥としてどうなのよ。鷹の速さやフクロウの平たい顔の秘密、恐竜との関係や天候不順にどう対応しているかなど、身近な鳥の秘密に迫りつつ、案外とヘタレで弱気なのに悪賢いと思われがちなカラスのことを、あますところなく「カラス先生」が伝えます。カラスって、やっぱりおもしろい! カラス好き、鳥好きに贈る、愉快な一冊。〈巻末にカラス情報付き〉

感想・レビュー・書評

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  • 皆さんカラスは好きですか?

    私の周りでは意外と結構人気がある
    この本も図書館で予約したが、長い時間待たされた
    そう、世間が思っている以上にカラスは人気者なのだ フフフ
    そう、もちろん私はカラスが好きである
    見た目もなかなかカッコよいし、瞳は何とも愛くるしい
    ゴミの日に人の目を気にしながら近づいて来て、こちらがチラッと見ると目をそらす(笑)
    「いいえ、何にも知りませんよ、私は…」みたいに…
    そして両足で軽やかにチョンチョンと跳んで離れる(重量感があるはずなのに軽快でリズミカルな感じもgoodなのだ)
    お互いわかっているのにこのやり取り!
    毎回ニヤニヤしてしまう

    まずはタイトルでもある「カラスは飼えるか」
    これは日本の法律上野鳥は基本的に飼ってはいけないことになっているので無理っぽい
    固いことを抜きにあくまで「仮」で考えたとしてもなかなか難しく手ごわそうだ
    もう見た目からしてデカイし、いたずら好きでそれもかなりしつこい(人間が根負けするだろう)、ゲージなんてものは無意味だろうし、仮に家の中で飼ったらあらゆるものが破壊されるだろう
    餌も難しそうである(十分なタンパク質とビタミン、ミネラルが必要)
    そして意外とヘタレキャラらしい

    飛ぶために膨大なエネルギーを使うカラスのお食事は栄養価が高く消化が早いものを好むらしい
    ハイカロリーなジャンクフードや、ごはんやお肉などの炭水化物及びたんぱく質も大好きらしい
    そして生野菜はお嫌いのようで…
    ダイエットしている人からすると「ちょっとぉ、大丈夫?」と言いたくなるだろう
    今度マクドナルドに誘ってみたい(なーんて)

    「観察して予測を立てて行動する」こういった知的能力の高さがある一方、
    意外にも「目に見えたものがすべて」という女子からするとまるで無神経な男子の性質みたいな一面もあるらしい(男子の皆さんあくまでも一部の一性質をお持ちの男子という限定ですのでどうぞ気を悪くなされないでください)
    他の鳥が自分のえさをかっさらった場合、かっさらった瞬間を見逃してしまうと、餌のあったところばかり探すらしい(盗まれたかも…という想像力はない)
    そして鏡に映った自分にケンカを売る
    カラスの賢さはさんざんTVの実験などでも見てきたが、意外とお利口じゃない部分が面白い

    またカラスは自分の動きに反応するものに敏感らしく、つまり人間がジーっとカラスを目で追っていると「自分は狙われている」と判断するらしい
    カラス好きの私はついジーっとカラスを見てしまうのだが、もしかしたらこれは彼らにとって最高にストレスなんじゃないだろうか
    ごめんなさい
    でも好きだから見ずにはいられないの…♡
    もっと遠くから見るようにします

    カラス以外のテーマが多くて、あれ?という部分も…
    まぁ、猛禽類もインコも鳥全般が好きなのでそれなりに楽しめたからいいけど
    期待していたほどカラスの生態がわからなかったのは残念かなぁ

    植物も動物も食べ、自然界の食物連鎖に大きく貢献しているカラス
    そして死骸を食べてくれる街のお掃除屋さん(スカベンジャー)なのだ
    決して悪者ではないし、彼らはただ一生懸命生きているだけなのだ
    もっと感謝を以って仲良く共存したいものだ

    • りまのさん
      ハイジさん
      私も、カラス好きです。
      大群で、カアカア鳴かれると、母性本能を、刺激されます♡♡♡
      ハイジさん
      私も、カラス好きです。
      大群で、カアカア鳴かれると、母性本能を、刺激されます♡♡♡
      2021/01/26
    • ハイジさん
      りまのさん
      ありがとうございます!
      結構皆さんカラス実は大好きですよね(笑)鳴き声はベビちゃんに似てるからかも…♡
      りまのさん
      ありがとうございます!
      結構皆さんカラス実は大好きですよね(笑)鳴き声はベビちゃんに似てるからかも…♡
      2021/01/26
  • >基本、飼えない。以上。

    最初にここでも書いておきます。基本、飼えません。日本では野鳥の飼育は基本的に違法です。飼育には許可が必要。実際に無許可で野鳥を飼育している人は居たりしますが、グレーゾーンというか、見逃されているだけです。少なくとも別件逮捕のネタにはなるかもしれない。ともかく、実際にボソ、ブトの両方のカラスを調査した経験からいいますと、たとえ合法であっても飼うことは思いとどまるように忠告します。作品中でも言及されていますが、なにせ「絶望的にしつこい」です。そして、他の鳥種にはあんまりみられない、無駄なことをする能力があるんですわ。面白がる才能というか、、。これがものすんごくやっかいだと思います。
     ともかく、非常に面白くあっという間に読んでしまいました。もったいない。非常に愛にあふれた文章です。そして、啓発的にも非常に優れているので、特に最後の2つ『カラスは飼えるか』と『そして、カラスの悪だくみ』は、パンフレットにして配布したいぐらいです。とりあえず、この新型コロナ戦争が落ち着いたら、某所で朗読したいと思います。
    ズルいことを考える人には松原先生とカラスと、そして私の呪いもふりかかるのです。
    多くの人に読んでもらいたいです。

  • カラス、そして他の様々な鳥の興味深い生態を知って一驚、とても面白い楽しめる本でした。

  • カラスの生態を中心に、他の鳥類や動物についても語る内容。
    1章 フィールド武者修行   2章 カラスは食えるか
    3章 人気の鳥の取扱説明書  4章 そこにいる鳥、いない鳥
    5章 やっぱりカラスでしょ!
    付録ーカラス情報
    ◎カラスが見られる場所・・・ねぐら、「聖地」ゆかりの場所など
    ◎カラス本等・・・実用本、物語、専門誌、映画、歌詞
    動物行動学者の著者によるカラスの生態と行動を・・・ん?
    カラス中心かと思いきや、様々な動物も登場。
    その蘊蓄&雑学が面白くて、理系脳でなくても楽しめます。
    屋久島のサルとの対峙。闘うニワトリ、食べられるニワトリ。
    鷹狩り、フクロウの羽。鳥を見たら恐竜、ドードーの謎。
    しか~し、どの章もカラスが顔を出しています。
    そして5章はページ数もたっぷりの、丸ごとカラス!
    基本、飼えないし、食べたらマズいっぽい。
    でも、カラスは、実は可愛くて、面白くて、ドジ。
    不吉だというのは誤解で、ゴミを散らかすのは自然な行動。
    心からの擁護を行い、カラスに蹴られたい発言まで登場。
    うん、そうだね。人間側からでなく、カラス側から行動を
    考えてみれば、カラスは悪者ではないんだな~。
    なんとも楽しめる内容でした。他の著書も読んでみようっと。
    あ、付録のカラス情報に「花のあすか組」と「鬼滅の刃」も
    入れてくだされまし。

    • りまのさん
      私は、カラスの大群に、かあ、かあ、と鳴かれると、嬉しくなって、しまいます。柿で餌付けしてしまっているからなのですが。
      私は、カラスの大群に、かあ、かあ、と鳴かれると、嬉しくなって、しまいます。柿で餌付けしてしまっているからなのですが。
      2020/07/30
  • カラスのことだけじゃなくて、他の鳥の情報も満載。 ワシやタカなど猛禽類や、人間に絶滅させられたドードー、また鳥類の祖先なんかの話も。

    とにかくカラス、その周辺を幅広くカバーした一冊。そのせいかカラスの話は思ったより少なめに感じた。

    わたしは特に鳥が好きなわけではないけどこの本を読んで興味深いと思ったし、その辺を歩いてるカラスを立ち止まって観察するようになりました。

  • カラスの生態の話だけでなく、他の生き物の話もちょこちょこ出てくる。サルとか鶏、ドードーなど。
    生き物としての特徴的なことも書いてあるが、さらに食べてみてどうかも書いてある。おいしい、かたくてまずい、こうすれば食べられなくもないとか。
    著者はカラスのイメージが悪いので変えたいようだ。そこにカラスに対する深い愛情を感じる。

  • カラスの研究者である著者が、専門分野にとどまらない幅広い知識を広げてカラスや鳥や研究生活について面白おかしく語る。興味の湧いたところをパラパラと読んでいるうちに普段あまり考えたことのない鳥の世界が気になってきた。

  • 本のタイトルになっているのは主題ではなく、もっと幅広い内容のことが網羅されている。コラム集。鳥好き、カラス好きでなくとも、身近な野生生物の生態については知っておくべき、なぜヒトのそばに生息することになったのか。ゴミを漁る単なる悪者ではなく、生態系の一部として彼らが担っている機能を知れば、付き合い方は俄然変わるはずだ。

  • カラスは可愛いらしい。

    飼っている人もいるらしい。

  • 著者のユーモアを交えた語り口がとても読みやすく楽しい。著者のカラスへの愛が随所に感じられるのも、とてもよい。カラス好きだし生き物全般も好きなので、最後まで楽しく読めた。

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著者プロフィール

1969年、奈良県生まれ。東京大学総合研究博物館特任准教授。
京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科博士課程修了。
理学博士(京都大学)。専門は動物行動学。
著書に『カラスの教科書』『カラスの補習授業』(雷鳥社)、『カラスと京都』(旅するミシン店)、『カラス屋の双眼鏡』(ハルキ文庫)、『カラス先生のはじめてのいきもの観察』(太田出版)など。

「2018年 『鳥類学者の目のツケドコロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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