- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103504313
作品紹介・あらすじ
既読スルーなんて、友達じゃないと思ってた。ディスプレイに輝く口コミの星に「いいね!」の親指。その光をたよりに、私は服や家電を、そして人を選ぶ。だけど誰かの意見で何でも決めてしまって、本当に大丈夫なんだろうか……? ブログ、SNS、写真共有サイト。手のひらサイズのインターネットで知らず知らずに伸び縮みする、心と心の距離に翻弄される人々を活写した連作集。
感想・レビュー・書評
-
5つ星つけてよ、とタイトルでリクエストもあったことだし
つけましたよ、5つ星^^
だけど、最後の1ページ(とても意表を突かれてそこだけ何度も読みました)にあったように
神様にでもなった気分で評価を下したのではありません。
物語を読む時はいつだって、主人公たちと一緒に
切なくなったりハラハラしたり悩んだり・・・
その一体感が多ければ多いほど
たくさんの星をつけたくなるのです。
そういう意味でもこの本は、
正真正銘の5つ星。
ひとを見下したり見下されたり、ひねくれたりいじけたり
面倒臭くて人間らしい感情を
とても素直な気持ちで受けとることができました。
素敵な本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
-
こんばんは(^-^)/
私もSNSをしているので胸が痛くなりました。
ちょっとした事で人を羨む気持ちがあってそれが大きくなったら妬...こんばんは(^-^)/
私もSNSをしているので胸が痛くなりました。
ちょっとした事で人を羨む気持ちがあってそれが大きくなったら妬みになったりするのかなと思うと怖くなります。
自分は自分って思えるように強くなりたいです。
初めて知った作家さんですが、今にぴったりなお話を書かれる人ですね。2016/12/26 -
こんばんは(*'ω'*)
こちらにもコメントありがとうございます。とっても嬉しいです。
そうですよね~現代ではネットやSNSに無縁の生活...こんばんは(*'ω'*)
こちらにもコメントありがとうございます。とっても嬉しいです。
そうですよね~現代ではネットやSNSに無縁の生活をしている人ってほんの一握りだと思います。
だからこそ、誰が読んでも心当たりがあったりして胸が痛くなるんじゃないかって思いました。
私もSNSで何度が嫌な思いもしましたが、そうですよね~自分は自分って思える様に私も強くなりたいって思いました。
私も初読みの作家さんでしたが、良かったですよ~機会がありましたら是非読んで下さいね(*'▽')2016/12/26
-
-
「五つ星をつけてよ」
「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」
「君に落ちる彗星」
この3つはなかなか刺さった…。刺さったまま抜けない。
私もものを買うときは店頭にいてもネットで口コミを検索するし、ランチは食べログで評価のいいお店しか行かない。誰かのお墨付きがないと行動できない自分にとても重なった。あまり考えたことなかったけど、あ、この感覚ってこうやって小説になるんだ。自分のことみたい、と思った。
そういえば小説を読むのも、ブクログでレビューを見てから選ぶことが多いな…。
奥田亜希子さんの作品を読むのはまだ2作目なんだけど、日常を切り取って言葉にするのが上手すぎてじわじわ衝撃を受けてる。
読み終わった後は「結構おもしろかったな」くらいの感覚だったけど、1日経った今は「すごいものを読んだのかもしれない…」って思ってる。
明日には五つ星をつけてるかも。
ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジも君に落ちる彗星も、身に覚えのある感情しか湧かなかった。 -
期待通りで嬉しい とても良かったです
SNSと宇宙は遠いようでかなり近いのではと思った -
6編の短編からなります。その題名は、
・キャンディ・イン・ポケット
・ジャムの果て
・空に根ざして
・五つ星をつけてよ
・ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ
・君に落ちる彗星
どれも、わかりやすい文章で、感情移入しやすい話ばかりでした。
友情を信じられない女子高生を扱った「キャンディ・イン・ポケット」が私は一番気に入りました。
この作家の小説読むの初めてだったし全く先入観がなかったので、怖い話なのか、ハッピーエンドなのか想像できず、ドキドキしながら読み進めました。
そして、最後の着地点、「こうきたかー」と思いました。よかったです。
「ジャムの果て」は、夫に先立たれた老いた母と、離れて暮らす娘や息子の話です。私にも夫に先立たれた母がいるので、身につまされる話でした。でも最後のシーンはあまり感情移入できず、疑問符が頭の中にいっぱい現れました。
全体を通して、ブログや、SNSなどが普通に出てきて、今の時代の空気感がよく出ていると思います。 -
6篇からなる短編集。
家族のため、最大限の愛情を注いできた。
でも疎ましく思われてしまう。
母親の自己満足がたっぷりと沁みた
甘い愛情を書いた「ジャムの果て」が良かった。
思春期の娘のシルエットに、自分の姿を重ねる母娘を描いた「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」はハラハラしながら読み進めた。
〈どうしてあんなに許せないことばかりだったのだろう。完璧なものしか欲しくなかった〉。「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」で、母親が中学の頃の自分を回想するシーンの一文。
あー、分かる!
思春期の頃は、小さなことが、とても大切に思えて仕方なかった。
奥田さんの次回作が待ち遠しい。 -
キャンディ インポケット
大切な友達は意外とそばにいる
ジャムの果て
自分を1人にしたのは自分?
空に根ざして
過ぎ去りし恋の話
五つ星をつけてよ
自分の価値観と世間との価値観がズレてないかどうかでビクビクする
ウォーターアンダーザブリッジ
あんなに熱狂していたものからふっと冷める瞬間がある
君に落ちる彗星
見られる人、見ている人も見られている -
「キャンディ・イン・ポケット」「ジャムの果て」「空に根ざして」
「五つ星をつけてよ」「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」「君に落ちる彗星」
6話収録の短編集。
ネットの世界を背景に描いた6つの短編は全て読みやすいがヒリヒリとした痛みを伴う。
既読スルーで友人との距離間を量ったり、クチコミの星の数でしか物事を決められなかったり。
どれも私達のすぐ傍で起きている事だ。
親離れした子供達に甘いジャムを送り続ける「ジャムの果て」は母親の、親子間の愛情を盲信した果ての狂気に戦慄する。
軽やかなタッチとは真逆なリアルSNS小説。 -
2022.5.26