ニセモノの妻

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 362
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103400318

作品紹介・あらすじ

妻――それはいちばん近くて、いちばん不可解なアナザーワールド。「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」。ある日、六年間連れ添った妻はこう告白し、ホンモノ捜しの奇妙な日々が始まる……。真贋に揺れる夫婦の不確かな愛情を描く表題作ほか、無人の巨大マンションで、坂ブームに揺れる町で、非日常に巻き込まれた四組の夫婦物語。奇想の町を描く実力派作家が到達した、愛おしき新境地。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルが気になりすぎて借りてきたけど、世にも奇妙な話っぽくて好きでした。
    表題「ニセモノの妻」
    本物とニセモノがいる世界。
    ニセモノは見つけ次第一ヶ所に集められて、二度と見ることはないらしい。
    主人公の奥さんが急に自分はニセモノかもしれないと言い出して、本物を探し始めるお話。
    .
    奥さんが本物かどうか...ってそんなに大切かな?
    結局一緒に過ごしてきた時間が長い人が家族なのかなとぼんやり思った。

  • 「・・・もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」
    ある日突然、妻がそんなことを言い出した。
    ならば、ホンモノの妻とはいつ入れ替わったのか。ホンモノの妻は、いったいどこにいるのだろう。
    「ニセモノ」が増えだしたという摩訶不思議な世界。
    これが三崎亜記の手にかかるとリアリティのある物語になってしまう。奇想天外な三崎ワールドの新作。
    新築のマンションの筈なのに、理事会には自分しか出席してこない。何故か近隣でなく少し離れた地域から反対運動が起こるマンション。「終の筈の住処」。
    坂がブームとなり、役所には坂課ができる。その坂を巡って近隣トラブルが発生し、思わぬ展開が繰り広げられる。「坂」。
    仲のいい若夫婦を襲った断層。切り取られた時を保とうと必死に努力する夫と、切り取られ断片的に戻ってくる妻。「断層」。

  • 非現実的な世界の4組の夫婦の話。

    購入した分譲マンションで他の住人と会えない夫婦

    「私はニセモノかもしれない」と言うニセモノの妻と本物を探す夫

    妻を含んだ謎の団体に、家の前の坂道を占拠された夫

    断層の向こう側に行ってしまった妻との残り少ない時間を過ごす夫

    どれも不思議な話。
    あり得ない世界のストーリーですが、そういうものと思って読むと面白いです。

  • 相変わらず、変な物語を書くなぁ、としみじみ思う。
    ある日突然、何から何まで本物そっくりの「ニセモノ」の人間が出現してしまうという伝染病が発生した世界を描いた表題作の他、唐突に「断層」に分断されてしまった日常など、なんとも言えない不思議な風合いの短編が収められている。
    読み終えた後、まさに狐につままれたような・・・そんな気分になる。

  • 最後まで読んだけども。
    後半、飽きた。
    最初のマンションのやつはまあまあ面白かった。
    ホラー映画でありそう。

  • 短編だったけど毎回話がよくわからなくて、私には理解できなかった。
    多分、好き嫌いが分かれるのだと思うけど
    私は好まないかなぁ。
    終の筈の住処やニセモノの妻は、まだわかったけど坂あたりからよくわからなくなってしまった。

  • まず「ニセモノの妻」という言葉に惹かれて読む。短編集だった。日常の中にありそうでない設定がなんともいえず、特に「坂」の話なんかは、無くはないか…と言うところのぎりぎりを責めている。常識にとらわれずに、想像の範疇をすごく超えて発送する著者に脱帽する。

  • 表題作のドラマチックな展開は少し違和感が。淡々とした「終の筈の棲家」が好みでした。

  • 読みやすくサクサク読めるお話が4つ。なかなかに変わった物語なので好みは分かれそう。現実とかけ離れてはいない非日常で、個人的には好きだった。ニセモノの妻の中で、自分のわからないものの扱いをどうするか、最後の主人公の捉え方は少し考えさせられた。

  • あまりよくわからない話。

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著者プロフィール

1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞しビュー。同作は18万部のヒットとなり直木賞にもノミネートされた。著書に『廃墟建築士』『刻まれない明日』『コロヨシ!!』『決起! コロヨシ!!2』など。

「2021年 『博多さっぱそうらん記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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