- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103352921
作品紹介・あらすじ
立地・広さ・間取りから費用・寿命まで家を建てる前に知っておきたいこと。冬暖かく、夏涼しい。一人でも寂しくなく、家族といても窮屈でない。周囲の街並みや自然と調和する。病めるときも、健やかなるときも、私たちを温かく包み込み、前向きな生へと導いてくれる――。住宅建築の名手が今あらためて考える、情緒と機能性をあわせもつ、普遍的な住まいのかたち。近作8軒の写真や手描き図面とともに。
感想・レビュー・書評
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建築の本であり、これからの生き方の本でもある。
省エネでコスパがよくて、小さくてもゆったり過ごせて。
窓を開け放って、風を通して、太陽から温もりをもらって、木々によって暑い日差しから守ってもらえて。
季節を感じて過ごせて、街の景観も損ねず、未来へなるべく美しく返すことができるような家がほしい。
堀部さんの考え方がわたしにはとてもフィットした。
堀部さんってガンツウのデザインした人だったのか〜。
居心地よさそうでいいんだけど、如何せん船に関してはセウォル号といい知床といい、一ミリも信用していないのでぜったいに乗らない……詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「コンパクトな家」
「利他的な家」
「現代の施工技術で再び日本の風景を」
「未知の場所が懐かしい未来」
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正直なところ、若干古い価値観なのかな?と思う面はあった。
しかし、このようなことを考えながら住まい方を考えることは、日本らしさを残していくために必要なことなのかもなとも思った。
経済性、合理性だけ考えるのではなく、周りの住民や環境への配慮も意識しながら暮らしていこう。 -
新築&リノベの両方を手掛け、100m^2程度が最適と明確に言い切るのは面白い。理論を実例と結んで語れる強度も素晴らしい。一方で住宅=核家族が暮らす場という定義を出ておらず、自分の建築の仕事の参照が多い点は鼻につく。
(*付箋ページの確認やメモはしてない) -
建築家の著者が建築の基本である住宅のあり方に対する考えと実際の例を紹介する一冊。
パッシブハウス、未来に繋がる建築といった視点が勉強になった。 -
2022.01.21
オーガニックスタジオ新潟の相模社長がお勧めしていた堀部安嗣さんの著作。
建築の事例は載っているものの、タイトルの通り、人にとって「住まいとは何か」「豊かさとは何か」をしみじみと考えさせられる本だった。
風景に馴染み、自然素材を使った、人にも地球にも優しい家を建てたいと思った。
・住まいの大きさは百平米前後が一つの最適解
・利他的な家、利己的な家
→借りたら返す、ということを考えなければ自分の利益は結局得られない。
家は地域の風景の一部であり、ある意味みんなのものである。後世や子孫のために有益な家を作ることも建築の際に考えなければならないと思う。
・国産材は私たちと同じ水を飲み同じ空気を吸って成長した気であるので日本人にとって肌触りが良く馴染みやすい。
・快適な家を得たいのであれば、地盤と日当たりがよく風通しの良い「いい土地」を選ぶことがコスト的にも重要。
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今住んでいる名古屋の家は、あたたかい。開口部が南向きに大きいから日差しがすごく入って気持ちいい。将来もそんな家に住みたいな。
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NHKラジオ飛ぶ教室のゲストで知る。
家とは寝るだけなので、それほど重要性を考えていなかったのであるが、コロナになってから、住まいの考え方が変わってしまった。
終の棲家としても、真剣に考えなくてはならないのだ。
どの家も居心地が良さそうである。
しかし、予算との兼ね合いもあり理想だけでは難しい・・・ -
住宅は行く場所ではなく帰る場所。お店等の行く場所にはその時の心身の状況に合わせて行く行かないを決めることができる選択肢があります。一方、住宅のような帰る場所にはその選択肢がない。
小さな家のメリット19ページ。
インディアンにはmy(私の)のような言葉の概念がなかったといいます。土地や風景や自然の営みは1人が独占するものではなく皆のものと言う意識があったのでしょう。そしてそのみんなのものの中に未来の子孫も含まれているのです。いかに4次元的な広がりの中で自分のするべきことを見つめているかが分かります。
しかし、どうも私たちは懐かしさに対して認識を誤ってしまうことが多いように思います。前向きな姿勢や未来への可能性を無視した、パッケージ化された懐古主義は、帰って人のイマジネーションを閉ざしてしまう危険をはらんでいます。 -
ベーシックな住みやすく住み心地のよい家についての考察という縦糸と,住まいをとりまく時代や環境について,自身の経験と考えに裏付けられた確かな目線から語られる文化論という横糸で織り込まれたタペストリーのような,良い言葉あふれる小本.