刺客: 用心棒日月抄

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 44
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103296140

作品紹介・あらすじ

お家乗っ取りを策謀する黒幕のもとから五人の刺客が江戸へ放たれた。藩政の非違を正す陰の組織を抹殺するためだ。好漢青江又八郎、刺客を追って三度び江戸へ。

感想・レビュー・書評

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  • 藤沢周平ワールドにどっぷりの私ですが、時代小説の大家たちにはまだまだ未読の方がたくさんいて、うれしいやら悲しいやら大変やら、山本周五郎さんも次に読みたいのがあったはずなのにすっかりごぶさたです

    さてシリーズの三は、藩の密命により三たび脱藩しての用心棒稼業ですが、今回は藩政の裏側で暗躍する黒幕が放った刺客を追って江戸に向かいます

    そしてこの五人の刺客プラス最後の黒幕まで各章ごとに対決していく章立てになっています
    マンネリ打破のため変化を狙ったんでしょうが、まぁこの対決があっさりしてるのよ
    決してアクションシーンの描写がダメなわけじゃなくて、恐らくですが達人同士の対決は一瞬で勝負が決まる!ってことなんでしょうが…

    もっとエンタテイメント(プシュー)を!
    ということで今回も面白かったんですがリアリティにこだわりすぎた点がちょっとだけマイナス評価です逆に

  • おもしろかったー!
    又八郎の男っぷりはたまらん。
    佐知との関係が切ないと言うかなんというか
    胸にじんわりきます。

  • 藩の政争が一段落し馬廻り役を勤める又八郎は、城下で不審な斬り合いを目撃するが、斬られた者は無言で事切れる。それがみたび密命を受ける出来事となる。上意討ちで始末をした家老大富丹後が傀儡で、黒幕の藩主の叔父の寿庵保方が江戸の嗅足組を壊滅させる刺客を送り込む。江戸で又八郎は用心棒稼業傍ら佐知と連絡を取りながら刺客を仕留めていく。怪しげな用心棒稼業を痛快に片付ける又八郎だが、お人よしで利用されやすいなのが物語りに豊かな情感を添える。佐知の父親の正体にびっくりした。離れた場所で危険な任務に付かせるのは疑問。

    ここまで読んでやっと思い出しました!N○Kで放映され、佐知が黒木瞳・口入れ屋の相模屋が坂上二郎イメージがぴったりです。 又八郎を杉良太郎配役の民放も確かありました。

  • 用心棒シリーズ4巻の3巻目。1巻目2巻目と進んでちょっと飽きてきたかな。でも、4巻目も読むつもりです。

  • 用心棒シリーズ3冊目です。1冊目は赤穂浪士を絡ませ、逃げ回ってる主人公の事情もとってつけた感じだった。2冊目は女忍の魅力で持ち直し、この3冊目が1冊目からのお家騒動を一本の線にして、また女忍のひたむきさが光り、うまくまとまった。ただ、まだ最終巻があるんですよね〜、起承転結で期待出来るかな?
    それにしても、主人公は密命で脱藩させられ、報われないままにこき使われているお人好しではあるが・・国許には可愛い奥様、江戸では素敵な恋人だもんね、同情の必要なし〜(笑)

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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