近代能楽集

著者 :
  • 新潮社
3.83
  • (2)
  • (1)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 20
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103210238

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 三島由紀夫好き、芝居好きとなれば外せない一冊。私の中では殆ど教典化。卒塔婆小町・葵の上・班女・道成寺が特に良し。未だに自分ならどう演じるか妄想しております。

    • akehideさん
      私はこの本でお芝居に興味を持ちました。妖艶な感じが全体にしますよね。
      私はこの本でお芝居に興味を持ちました。妖艶な感じが全体にしますよね。
      2012/03/12
  • 2/13 読了。
    再読。

  • 能楽の各話を、三島が舞台を近代に置き換えた脚本。
    美輪さんが舞台で『卒塔婆小町』『葵上』を上演される。4月末に観に行く予定なので、予習として。
    『毛皮のマリー』も演出でだいぶ印象が変わっていたので、楽しみだわ。



    『卒塔婆小町』
    「小町」と呼ばれた往時の美しさなど見る影もない乞食の老婆と、深草の少将の生まれ変わりである詩人の、一夜の回想。
    皺に埋もれた顔も、垢じみた服も、垂れた胸も、五味のつまった爪も、美しいと思えば美しい。
    ひとりひとりが、それぞれに感じる美しい「月」がある、とは『綾の鼓』でも語られていた言葉だが、主観性の物語。

    脳内で物語を描く分には、老婆の衣装を取り替えて、絶世の美女に仕立て上げるのは造作もないけれど、舞台ではどのように演じるのだろう。
    美女と老婆の変化は、美輪さまにはピッタリの役柄じゃあございませんか。
    『黒蜥蜴』で見せた「七色の声音」や「七変化」がまた見られるのかと思うと、楽しみでならない。

    姿勢と声の出し方は、とても大事ですな。
    パソコンに向かっていると猫背になりがちなので、表を歩くときには、鏡を見るたびに姿勢を正す日々。


    『葵上』
    美輪さまは六条御息所ですか!!
    妄執にとらわれた女の情念。美輪さんがよく歌うシャンソンでは、美貌の衰えを嘆く女の姿が多いけれども、これは奪い返しに来る女ですよ。
    怖ー……

  • 邯鄲、綾の鼓、卒塔婆小町、葵上、班女、道成寺、熊野、弱法師の8編を収録。特に「卒塔婆小町」がたまらなく好きです。はじめて読んだとき「何これ、何これ??」と超興奮した覚えが…。実際に見たことのあるお能は、「葵上」と「道成寺」だけですが…。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

本名平岡公威。東京四谷生まれ。学習院中等科在学中、〈三島由紀夫〉のペンネームで「花ざかりの森」を書き、早熟の才をうたわれる。東大法科を経て大蔵省に入るが、まもなく退職。『仮面の告白』によって文壇の地位を確立。以後、『愛の渇き』『金閣寺』『潮騒』『憂国』『豊饒の海』など、次々話題作を発表、たえずジャーナリズムの渦中にあった。ちくま文庫に『三島由紀夫レター教室』『命売ります』『肉体の学校』『反貞女大学』『恋の都』『私の遍歴時代』『文化防衛論』『三島由紀夫の美学講座』などがある。

「1998年 『命売ります』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三島由紀夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×