マキアヴェッリ語録

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103096276

作品紹介・あらすじ

「天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」「必要に迫られた際に大胆で果敢であることは、思慮に富むことと同じと言ってよい」…。浅薄な倫理や道徳を排し、ひたすら現実を直視したルネサンス期の思想家マキアヴェッリ。現代にも通じるその思想の真髄を、当代一の理解者塩野七生が一冊にまとめた箴言集。

感想・レビュー・書評

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    ニッコロ・マキャヴェッリ(Niccolò Machiavelli, 1469年5月3日 - 1527年6月21日)
    イタリアルネサンス期の政治思想家
    フィレンツェ共和国外交官

  • 『君主論』、『政略論』を初め複数の著述から明言を集め、君主編、国家編、人間編の3つのカテゴリに分類され、まとめられている。内容は政治、組織から人間心理まで及び、内容もタブーなく本質に切り込む。

  • 必要なのは正義と力である。正義は国内に敵を作らないために必要であり、力は国外の敵から守るために必要である。
    君主たらんとするものは、良き性質を全て持ち合わせる必要は無い。しかし持ち合わせていると人々に思わせることが必要である。
    君主にとって厳重に警戒しなければならないことは、軽蔑されたり見くびられたりすることである。

  • とても辛らつな、しかしなんていうか、寸鉄石を通すとでもいうんですかね。
    だれも、抗いようのない人生の真実。そういう言葉を集めたものです。

    まあ、石のようにカチカチのパンを自分の涙で柔らかくして食べてきたような男の言葉。
    こっちがメゲテル時にはとても読めません。

  • 20/5/14

    君主たる者、ケチだという評判を怖れてはならない。なぜならこの「悪徳」は、自らの金庫を空っぽにすることなく、かといって略奪者にもならず、それでいて統治をつづけていくために必要な「悪徳」だからである

    人は、自分の持ち物が奪われたときよりも、父親が死んだことのほうを、早く忘れるものである。

    人間の為すあらゆることは、はじめから完全無欠ということはありえない。

    変革というものは、ひとつ起こると、必ずや次の変革を呼ぶようにできているものである。

    人は、大局の判断を迫られた場合は誤りを犯しやすいが、個々のこととなると、意外と正確な判断を下すものである。

    民衆は、群れをなせば大胆な行為にでるが、個人となれば臆病である

    弱体な国家は、常に優柔不断である。そして決断に手間取ることは、これまた常に有害である。

    どんなに悪い事例とされていることでも、それがはじめられたそもそものきっかけは立派なものであった

    衆に優れた人物は、運に恵まれようと見離されようと、常に態度を変えないものである。

    人のなす事業は、動機ではなく、結果から評価されるべきである

    人間とは、その本性からして、恩恵をほどこされた場合と同様に、恩恵をほどこす場合にも義理を感ずるものである。

    人間は、100パーセント善人であることもできず、かといって100パーセント悪人であることもできない。

    まったくもって情けない現実だが、人間というものは権力を持てば持つほどそれを下手にしか使えないものであり、そのことによって、ますます耐えがたい存在と化するものである。

    天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである

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