女たち三百人の裏切りの書

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 197
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103060765

作品紹介・あらすじ

あなたたち後世の人々よ。改竄された物語に、私が耐えられると思うか? 死して百有余年、怨霊として甦り「本もの」の宇治十帖を語り始めた紫式部。一方、海賊たちは瀬戸内に跋扈し、蝦夷の末裔は孤島で殺人術を研き、奥州の武士たちは太刀と黄金を全国に運んでいた。いくつもの物語は次第に交錯し、やがてひとつの像を結ぶ。圧倒的なスケールと幻視力で紡がれる《古川日出男版》源氏物語。

感想・レビュー・書評

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  • 「源氏物語」に取材した意欲作。現行の「宇治十帖」は「贋もの」だ、と紫式部の怨念が「本もの」の「宇治十帖」を語り出す、というふれこみ、導入の訴求力はすさまじい。
    となると想定されるのはメタ的な構造を持った小説で、結構難解なんだろうなと構えるがやっぱり難解だった。文体も人の語りを意識した勿体ぶったような独特の雰囲気を醸し、最後まで慣れることができなかった‥。
    語られる「本もの」の「宇治十帖」と「小説内現実」が絡んでくる様相、タイトルにもかかわるが、読者を含めたあらゆる者を裏切る展開、これらを整理して読めたら面白いのだと思う。問題は、そこまで没入できるか、か。
    小説の語り、語り手が誰でどの地点からどの立場で語っているのか。基本だけれどもこの点、「うまいなぁ」と唸らされてしまう作品でした。

  • 難しい。一応、最後まで読み通したが集中力も切れてよくわからなくなった。なので、情けないことに好きレベルの星をつけることが私にはできない、残念


    途中までの感想…
    紫式部が語る本当の宇治十帖。900年代前半くらいを舞台にしてる?知っている話の行間を埋めるような隙見の内容が面白い。なよなよしてるようで女君たちもしたたかに計っている。

    一方で平安末期、1100年代?(←1192作ろう鎌倉幕府だからこのへんかなぁ)の、海賊の話が。
    平家も。


    くどい言い回しが、舞台っぽくて怨念感?出してるのかな。暗いところで話を聞いている感じ

  • 能楽的な幽玄の世界観に包まれる
    舞台は平安末期、武士の台頭
    物語る意味
    古川版宇治十帖✖️平家物語プロローグ?

  • 文学

  • 【由来】
    ・学問ノススメ

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 「伝える」その意図はなんなのか?
    https://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12325279121.html

  • Yotsuya

  • この長さが、この物語に必要か?
    問われれば、要るとは答えられない。
    "アラビア"の様な先へ先へという誘いは薄く、
    "ベルカ"の様な疾走感もなく、海の神と
    紫式部との交わりは、意図した場所に、
    行き着くべき処に、あったのか?
    300もの裏切りを為しえる理があったのか?
    砕かれずに残った感覚。でも、久しぶりに
    "らしさ"が余韻として残ったのは確か。

  • いくつもの物語が錯綜して進むので、読みにくく、ようやく読み終えた。

  • まだまださわりで苦戦中。海賊の子供のイニシエーションの次に源氏物語の宇治十帖が語られだした。

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著者プロフィール

1966年生まれ。著作に『13』『沈黙』『アビシニアン』『アラビアの夜の種族』『中国行きのスロウ・ボートRMX』『サウンドトラック』『ボディ・アンド・ソウル』『gift』『ベルカ、吠えないのか?』『LOVE』『ロックンロール七部作』『ルート350』『僕たちは歩かない』『サマーバケーションEP』『ハル、ハル、ハル』『ゴッドスター』『聖家族』『MUSIC』『4444』『ノン+フィクション』『TYOゴシック』。対談集に『フルカワヒデオスピークス!』。CD作品にフルカワヒデオプラス『MUSIC:無謀の季節』the coffee group『ワンコインからワンドリップ』がある。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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