保健所犬の飼い主になる前に知っておきたいこと

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103054320

作品紹介・あらすじ

「うちのコになってくれてありがとう」。行き場のない不幸な犬や猫を引き取って飼うまでのプロセスは、想像以上に厳しく複雑。それでも、保健所犬(猫) といっしょに暮らすことは、ほんとうに楽しく、多くの喜びに満ちている――。保健所犬(猫) の飼い主になるための独特のルールやその仕組みを詳しく紹介し、「今どきの犬(猫)との出会い方」を丁寧にサポートする本。

感想・レビュー・書評

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  • 保健所の犬や猫を引き取って飼うことだけが良いことじゃない。ちゃんと飼えない人たちが、引き取って再度保健所に返されることがないようにすることが、動物たちにとっての幸せじゃないのかと書いてあり、なるほどと思った。野良犬は狂犬病の予防から保護、捕獲しなければならないって初めて知った。猫はそういった法律がないけど、野良猫による地域の被害があることもある。猫は1年で70匹くらい産むらしく、飼い主がいない猫を増やさないために、不妊手術をすることが一般的になっている。人間の都合で勝手にそんな手術されるのはどうかなと思うが、そのせいで野生で生きる力もないのに捨てられることと天秤に掛けると悩む。なにが動物たち人間にとって良いことなのか、人それぞれの価値観があるからこれが正解とは言えないな。でも、今のペット業界が無責任な飼い主に動物を売り、不幸せな動物たちを増やしていることはたしかなので、飼い主になる時には最後まで責任を持つという当たり前のことをしよう。

  • 我が家には、2015年に"うちのこ"になった「保健所犬」がいます。野良で放浪していたところを保健所に収容されていました。そして、その仔は著者の片野さんちの愛犬"マド"にそっくりです。(里親になってしばらくしてから知りました。)

    そういうご縁でこの本を手に取りましたが、”保健所犬とは何か”から始まり、ご自身の経験がたくさん書かれていました。それがとても参考になりました。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2021/01/14/130550

  • 片野さんの本は、心にズシンときます。
    どこまでも無責任な飼い主、殺処分の様子、それを引き受けねばならない職員の方の苦悩、15分も苦しみながら失われる命。ペット流通業界の闇は知っていましたが、里親詐欺があるとは…人間の心の闇の深さに怖ろしくなります。
    一方で、一度見捨てられた命を二度と同じ目に遭わさないと、新たな取り組みをされる保健所、愛護団体、ボランティアの方々…頭が下がります。
    そして、失われる命をなんとか減らしたい、なくしたいと思う新たな飼い主。さらに一度見放されてもなお、人に寄り添ってくれる犬の寛大さ、一途さ。
    もういろんな思いの涙が止まりませんでした。
    きれいごとだけでなく、犬を一生飼うのは車1台分の費用がかかる…何にしても、お金の問題は避けて通れません。
    飼わないと決めることも立派な選択。ストッパーがあることの誠実さと、それを乗り越える覚悟。
    この本を読みながら、我が家のワンコが愛しくなってしまい、なかなか読み進みませんでした(笑)。
    私は保健所犬を迎えてから読みましたが、自分の決断は間違っていなかったと背中を押されたし、勉強にもなりました。
    あとがきの「救ったつもりが、救われているのは自分のほうだった…」共感される方も多いのでは(*^_^*)
    『犬部!』も良かったので、『ゼロ!』もゼヒ読みたいと思います☆

  • 次に犬を飼うなら、絶対保護犬にしようと決めている我が家。
    図書館で見かけてさっそく借りてみました。
    タイトルそのままで、実際に保健所などで保護されている犬を飼うに当たっての段取りや注意事項が、具体的に書かれています。犬を飼った経験があり、それを踏まえて保護犬を飼いたいと思っているような人には、目新しい情報はあまりないかも。そんな人には、十分に想像がつく範囲の内容です。
    だけど実際に保護されて、新しい飼い主にめぐり会い、現在幸せに暮らしている犬の話を読むと、本当に幸せな気持ちになる。でもそれと同時に、新しい飼い主に会えないままでいる犬たちもいるんだよな、と思うと切なくなる。

    一匹でも多く、不幸な命が救われますように。

  • 保健所犬の飼い主のノウハウ本。 愛玩犬を入手する方法として、保健所の犬を飼う方法がある。 不運な犬には、様々な経緯がある。 ペットショップで飼う犬とは違った配慮が必要。 保健所で保護された犬を飼うための条件、譲渡までの手順や心構えなどを説明しており、大変参考になった。
    自分も昨年から保護犬を譲渡され飼い始めたが、亡くなった元の飼い主の習慣や癖などが身についており、どんな犬なのかを把握するのに大変時間がかかった。 飼い始める前に、この本を読んでおけば、もっと早く飼いならすことができたかもしれない。保護犬に関心がある人の必読書だと思う。

  • 事実についての部分は目新しいものはなく、筆者の考えの部分については同意できないものもある。これから飼い主になろうとする方に読んでもらおうとするなら、分量が多すぎると思う。

    「保健所犬」という新しい言葉を作り出しているが、これを登録商標にして稼ぐつもりなのかな。

  • 読みやすくわかりやすい。
    保健所犬や猫への優しさを感じる。
    保健所犬を飼うためのステップやメリットデメリット、実際に保健所犬を迎えた人の話もあり、保健所犬を飼いたいと思っているので参考になりました。

  • 16年一緒にいたわんこを亡くしてからちょうど1年。里親募集のイベントで偶然出会った仔でした。

    1年経ち、再びわんこと暮らしたくなったとき、やはり保護犬を、と探し始めたのですが、16年前とはすっかり事情が変わっていて簡単に運命の仔とは出会えなくなっていました。

    この本を読んで保護活動や譲渡の仕組み、子犬ではなく成犬を迎えるメリットなどいろいろ意識を新たにできました

    次に我が家にくる仔について、または迎えないことについてとても参考になりました。

  • 2015年2月新着
    犬や猫を飼うなら、ペットショップじゃなくシェルターや保健所に行って引き取ろうーそういう流れが知られてきた現在ですが、ただ行って選んで引き取ってくればいい、のではないのです。飼い主になるには資格がいります。え? 可哀相な犬や猫を引き取るのに資格なんて、そんなうるさいことを言うの?とビックリされる方も。でも、そんな特別なことじゃありません。そもそも犬や猫を飼う、というのはどういうことか、それを考えれば納得がいくことだらけなのですが、あらためて読むと考えさせられます。子犬や子猫ではなく、成犬・成猫を選ぶという選択肢、長く飼い続けるために知っておくべき災害対策など、内容、濃いです。沢山の方、ご家族に手に取ってほしい一冊です。

  • 主に犬のことについて書かれていたが、具体的な手続きの仕方、問題点、利点が明記さられていてイメージしやすかった。

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