よくわからないねじ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 451
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101463230

感想・レビュー・書評

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  • よくわからない・・・。

  • 宮沢ライトエッセイ。相変わらずぼやき突っ込みなのだが、本書ではノリ突っ込み(突っ込んでから話が広げる)が冴え渡っており、すばらしい。相変わらず振り上げた拳が突拍子も無い所に落ちるのが醍醐味。

  • 日常でふと目についた疑問、違和感などについてのエッセイ。

    視点は面白いが、揚げ足取りのように思えて共感できない。
    作者の生活が見えてこないのも一因かも。
    主張が一方的な部分、時代が新しすぎて、かえって古さを感じる部分もある。

  • ユーモアスな切り口で世の中なかのありとあらゆるものを宮沢節で語られている。
    けれども、それは物事の隠れた本質をしっかりととらえているからこそ、味わうことのできる笑いであるように思う。

  • 読み始めてすぐ夢中になったけど真ん中すぎたあたりからそのおもしろさに飽き始めた。飽き始めてとばしとばし気になった見出しのものから読んでいくとやっぱりおもしろいなぁとなる。不思議だ。この宮沢さんという人のものの見方が好きである。

  • 【本の内容】
    引出しの中に転がっている正体不明のねじは、いつか役に立つことがあるのか。

    渡辺という人はなぜナベさんで、ワタさんと呼ばれないのか。

    太宰治と坂口安吾はどっちがダメ人間か。

    ドロボウに入られたらなんと叫ぶのがベストか…??

    演劇界の鬼才が片っ端から首を突っ込むとんでもない命題の数々。

    日常生活に潜む些細な謎に真剣に迫る!

    究極の脱力エッセイ集。

    [ 目次 ]
    第1章 青空とスイカ(人はときとして、九州人になる;だめに向かって ほか)
    第2章 夜と目薬(音楽の話はもういいじゃないか;オブラート ほか)
    第3章 ぼうはからだとともにおどる(大人が手をあげる;愛情と悪意の振幅 ほか)
    第4章 読むことの遠い戦い(山陰、その濃密な空間;まず最初に食べた人 ほか)

    [ POP ]
    この人のエッセイは、1行1行精魂込めて笑わせようとしている気がしてならない。

    だからとにかくしつこい。

    これは困るのである。

    笑わせようとしている感じがするのである。

    なので、どうしても笑いづらい。

    が、これが徐々にボクシングでいえば軽いジャブやボディのように効いてくる。

    ひとつのコラムにだんだんと2、3行、ついには5行くらい笑えるセンテンスが出てくるのだ。

    こうなるともうだめ。

    電車の中だろうが、くすくす笑ってしまったり、電車を降りても、なんだよあの行は、なんて事になり、結局は読了後にこんな面白いエッセイはない、なんて発言をしてしまうようになり、挙げ句に残りの本も買い漁って読んでしまう事になってしまう。

    このしつこさと1行づつに込められた笑い恐るべしである。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • やはりこの人のエッセイは、目の付け所がいいなぁと感心する。
    うむうむ。と。
    たまには、陰湿でなくさわやかかつちょっとひねくれたこんなエッセイは読まないとつまらない。

  • この世の有象無象について考えて考えて考え過ぎてゲシュタルト崩壊して、崩壊した世界で「わからない……」と愕然としたい時のためのエッセイ集。

    この視点、この切り口は伝染します。読了後しばらくは、店屋の看板だとか取扱説明書だとかチラシだとか、宮沢章夫好みのブツが気になって気になって仕方がない。で、ちょっとでも宮沢章夫的なものを感じると、宮沢章夫風に話してみたくなるんだけど、まあ9割方失敗します。だって宮沢章夫じゃないからね。

    いかにも「さあ面白い事を言いますよ」って顔をしていない所が好き。
    淡々と、無表情で、大真面目に。

    『堕落の闘争』の「スポーツ一家」の件がインパクト強過ぎて、その部分を読みたいがために10年ぶりに再読。ジャージからジャージへ!

  • やはり宮沢章夫は、キケンです。
    電車の中で読んでいて、ツボにはまって笑いをこらえてると、小刻みに揺れる変な人になってしまう (^◇^;)

  • 日常のふと気になったことを徹底的に洗い出すようなエッセイ。
    ここでは「なぜ気になったか」が非常に重要であり、そこに物事のおかしな部分や面白い部分が隠されている。当たり前に過ごす日常に隠された不思議、まだまだありそう。

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著者プロフィール

1956年静岡県生まれ。劇作家・演出家・作家・早稲田大学文学学術院教授。90年、演劇ユニット「遊園地再生事業団」を結成し、1993年戯曲『ヒネミ』(白水社)で岸田國士戯曲賞を受賞、2010年『時間のかかる読書』(河出文庫)で伊藤整文学賞(評論部門)を受賞。著書に『牛への道』『わからなくなってきました』(新潮文庫)、『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』(新潮社)、『長くなるのでまたにする。 』(幻冬舎)、『東京大学「80年代地下文化論」講義 決定版』(河出書房新社)など多数。

「2017年 『笛を吹く人がいる 素晴らしきテクの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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