ASIAN JAPANESE 1 (新潮文庫 こ 31-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101439211

作品紹介・あらすじ

濃密な空気が僕を包んだ、あの日。3年半勤めた会社を辞めて、フィルムだけで詰まった重いザックを背負い、なんのあてもなく、バンコクに降り立ったときから、僕の旅は始まったのだ-。旅先で出会った幾人もの若者たち。「深夜特急」に飛び乗った彼らは、旅に何を求めたのか。アジアをさすらう若者たちの「いま」を鮮烈な写真と文章で切り取った大ベストセラー・ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • (2004年10月のブログから転記)

    今や、「深夜特急」と並ぶパッカーたちのバイブル的存在になっていますが、実はちゃんと読んだの初めてなのです。
    かなり昔にどこかで読んだことがあるのですが、そのときは何らかの理由で最後まで読みきれなくて、それっきりだったのですけど、たまたま本屋で文庫になっているの見かけたので、改めて読んでみました。

    旅をする、そして旅が好きな1人の人間として、人は何を思い、何を求めて、何のために旅をしているのか、と考えてしまいますね。この本の時代と比べると、今はもっともっと旅が手軽になって、「人生の命題」とか「自分の存在意義」みたいな難しいことを背負って旅をすることもなく、わたしみたいに開放感や好奇心で気軽に楽しむ人がむしろ多いのだろうと思います。
    でも、わたしは心の奥底に、何かを求め、何かを見つけようという気持ちを抱えて、旅をしているような気がします。この本に出てくるASIAN JAPANESEたちのように旅をして、同じ目線でものごとを見てみたい、というような。単純に憧れではない、何かつながりのようなものを。
    そして、その一方で、文明社会の俗物である自分には、決してできない旅なんだろうな、とも感じるのです。なんだかんだいっても日本での生活も楽しいですしね。
    旅をする理由なんて、その答えは永遠に風の中。

    本音をいうと、旅する理由なんて、旅したいだけ、本当にそれだけなのかもしれないと思います。
    「どこかへいこう」と考えるだけで、わくわくしてくるんですよね。
    これって、旅をする人なら凄く単純明快な理論ですよね。
    旅をする友達なら、「何しに行くの?」「どうしてそこに行くの?」なんて決して訊かないし、ただ「いいね~、楽しんでおいで!」と云うだけなのです。

  • 旅を求めた人々は、旅のあとどうしているのだろう?旅の今を写真で切り取り、旅のあと、否、旅の途中を写真で表現する。小林氏の陰影に富んだ写真と無駄のない、だけれども温かみのある文章が良い。「好きなことをやるのではなく、やらなければならないことを、好きになる」、凄くいい言葉だと思った。

  • 小林紀晴って、あんまり好きじゃない。

  • 旅先で知り合った日本人とその後を綴ったドキュメンタリー
    旅の目的とは何か、果たして目的などあるのか、旅とは何なのかそれらを旅に求めて回想する

  • 昔、自分がアジアを旅した時に出会った人たちのことを久しぶりに思い出しました。

  • 言わずと知れたカメラマンである小林紀晴がアジアを旅する中で出会った人たちとのエピソードと写真が詰まったドキュメンタリー。
    旅に生きる人の危うさがあるからこその魅力が垣間見える写真に目を奪われると同時に、「自由」「旅」について考えさせられる。
    旅の理由はそれぞれの人が持つものだが、人知れず旅の人生を送った人たちの活力は、海外旅行が身近になり、インターネットで情報が得られやすくなった現代では感じられない力強さに奮い立つ想いが溢れてくる。

  • 2006

  • 私も思い出せないくらいかなり前にちょっとだけバックパックをアジアの地域でした。その頃のことがおもいだされた。
    つまりは皆、旅に何を求めるかってことなのかしら

  • アジアに長期旅行する日本人の若者を追った話。

  • 帯コピー
     「深夜特急」に飛び乗り、若者たちはなぜ旅立ったのか?
    いま、どこで何をしているのか? 何を想っているのか?

    裏カバー コピー
     
     濃密な空気が僕を包んだ、 あの日。
    3年半勤めた会社を辞めて、 フィルムだけが詰まった重たいザックを背負い、 なんのあてもなく、 バンコクに降り立ったときから、 僕の旅は始まったのだ―。 
     旅先で出会った幾人もの若者たち。 「深夜特急」に飛び乗った彼らは、 旅に何を求めたのか。 
     アジアをさすらう若者たちの「いま」を鮮烈な写真と文章で切り取った大ベストセラー・ノンフィクション。

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著者プロフィール

1968年長野県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。新聞社カメラマンを経て1991年独立。アジアを多く旅して作品を制作する。また近年は日本国内の祭祀、自らの故郷である諏訪地域などを撮影している。紀行、ノンフィクション、小説なども執筆。近著に『まばゆい残像』『孵化する夜の啼き声』『深い沈黙』など。1997年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞、2013年『遠くから来た舟』で第22回林忠彦賞を受賞。2021年に初監督映画作品『トオイと正人』で国際ニューヨーク映画祭、南京国際映画祭入賞。東京工芸大学芸術学部写真学科教授。

「2021年 『深い沈黙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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