養老孟司の大言論 I 希望とは自分が変わること (新潮文庫 よ 24-8 養老孟司の大言論 1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101308388

作品紹介・あらすじ

人は死んで、いなくなる。ボケたらこちらの勝ちである。人生に多少の危険はつきものだ。若者に独創性を説くのは害であろう。教育の本質は「人を変える」こと。自分がどういう面で変わり、どういう面で変わらないか、歳を取ってもわからない。そこに、希望がある。世界が変わるのではない、自分が変わるのである――。9年間40万字を費やした連載の集大成「大言論」シリーズ第1巻。

感想・レビュー・書評

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  • 最初の数章の理系的記述にバカの壁。壁どころか岩、いや山脈。わかんねー。

    ところが頑張って字面だけ追っていると、私でも理解できる訴えにはほぼブレがないことが見えてくる。
    私でも読める氏の本にはほぼ同じ主義思想があることがわかる。

    理系脳の文章は親切とは言えないけれど、どうでも良いようなスタイルでいながら、こんだけ口を酸っぱくしていろんなところへ顔を出し、同じ事を説いているのだから、懲りないよな~。案外おせっかい焼きなイイ人だな~。と思う。

    最後の2章には感動すら覚えた。
    ここら辺を読んでいると、自分のずいぶん昔の学校生活を振り返り、クラスメイトとうまくいかない自分は今なら「個性」ってほめてくれるのか?いや、そうじゃないだろう。
    あの頃、クラスで浮いてしまう自分を自分なりに自分に問えば自然、私の何かはそれでもいいが、何かは買えなくてはいけないことはわかってきた。氏の言いたいことはこういうことじゃないかな?って思うわけだった。
    あの頃、大嫌いだったマラソンをしてるのも脳への刺激がわたしを変えたんだと思う(笑)

  • ただただ難しかった。

  • 長年、拒否し続けてきた養老孟司だがとあるTV番組で著者の言葉を聞き、考え方が私に合ったのでとりあえず、この本から読んでみようと思った。しかし、アホな私にはここに書かれている事は難しく、理解ができない部分というのも多々あったが新しい思考を吸収するためには自分なりに文章を解釈するしかない。頭がパンクしかけなのでまた、再読せねばとは思う。

  • 思っていたより、印象に残る部分が少なかった。
    旅行記ではなく、後半でされているような話をもっと読みたかったなあ。

  • 我が意を得たり。本質だ。
    「もっとはっきりいえば、実情としては当時は戦争以外に娯楽がなかったといってもいい。なにしろふだん庶民は食うや食わず。生きるのに精一杯なら、戦争は格好の娯楽であろう。それを不謹慎だと怒るのは勝手だが、真面目な答えが正しいとは限らないのが政治である。なぜなら政治は人間全体を相手にするもので、人間はいつでも真面目だというわけではないからである。しかも真面目でなければ、ゆえに不真面目だという、二分法も成り立たない。真面目と不真面目が同時に共存するのが人間である。戦争は政治じゃない。ここでそう思った人のために付け加えるなら、クラウゼヴィッツの言葉を借りるまでもなく、戦争は政治の一手段である。」(230ページより)

  • 養老孟司の文章たぶん初めて読んだ。なんか頑固で偏屈な人だと思う。でも面白い。考え方も見ているポイントも、考え方の過程も、予想通りに行かなくて、楽しんだ。

  • 面白い.柵の無くなった,世間を良く見渡せ,脳が脳として機能している方のぼやき集と言って良いだろう.一々肯ける内容だ.例えば,“独創性”などを持った脳とは他者を理解できないことと同義だろうとぼやく.全くその通り.

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著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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