隠居志願 (新潮文庫 た 23-6)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101297064

作品紹介・あらすじ

まだまだ隠居はしないけれど――階段で転ばぬように気をつけながら、ふとのぞく「若者だって転ぶときは転ぶ」という本音、腹回りがちょっときついズボンを見栄で買ってしまったときの小さな後悔……。自ら醸造するワインや取れたて野菜を食べる愉しみなど、信州の豊かな自然の中で、人生の納め方、来し方行く末を綴った滋味溢れるエッセイ集。美しい自筆の植物画もカラーで収録。

感想・レビュー・書評

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  • 昭和20年生まれの玉村さん`前期高齢者`になっての色々な思いが書かれております。憧れの隠居ぐらしは、まだ少し先かもしれませんが、日々の暮らしを楽しむ、玉村さんが居られます。

  • 1945年生まれ、信州で暮らす玉村豊男氏のエッセイ、「隠居志願」、2015.1発行。自筆の植物画、とてもきれいです。ノンアルコールビールのおかげで、酒が減り(週の半分)、酒半分に比例して肝機能の数値も半分になったとか。良かったですね(^-^)

  • 玉村さんの本は初めて読みました。
    病気をしてから信州に移り住み、20年。
    ゆっくり療養するつもりだったらしいですが、元気に野菜を作り始め、ぶどうを作り始め、ワイナリーとレストランを始めてしまって…
    忙しく、元気に自然の中での暮らしを楽しんでいらしたようです。
    “隠居”を志願された理由はいろいろあるけれど、ぶどうの木の寿命は50年から80年ほどもあり、なんと、古くなった木の方が、美味しいワインになる実をつけるのだとか!
    40代でぶどうの木を植えた豊村さんは、ぶどうの木が最高に美味しいワインになる実をつける時まで面倒を見ることが出来ない、それゆえ、きちんと後継者に託したい、そんな意味も兼ねて隠居を考えたようです。

    花のイラストが、落ち着いた色調でとても美しい。
    文章も、読みやすく、ユーモアもあり、「そういう考えもあるのか」と気付くこともあり、素敵な本でした。
    ずっと手元に置いておきたい。

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著者プロフィール

1945年東京都杉並区に生まれる。都立西高を経て東京大学フランス文学
科卒。在学中にサンケイスカラシップによりパリ大学言語学研究所に留学す
るも紛争による休講を利用して貧乏旅行に明け暮れ、ワインは毎日飲むもの
だということだけを学んで1970年に帰国。インバウンドツアーガイド、
海外旅行添乗員、通訳、翻訳を経て文筆業。1983年軽井沢に移住、
1991年から現在の地で農業をはじめる。1992年シャルドネとメル
ローを定植。2003年ヴィラデストワイナリーを立ち上げ果実酒製造免許
を取得、翌2004年より一般営業を開始する。2007年箱根に「玉村豊
男ライフアートミュージアム」開館。著書は『パリ 旅の雑学ノート』、『料
理の四面体』、『田園の快楽』など多数。近著に『隠居志願』、『旅の流儀』。
『千曲川ワインバレー| |新しい農業への視点』刊行以来、長野県と東御市
のワイン振興の仕事に専念してきたが、古稀になった今年からは、少しスタ
ンスを変えてワインバレーの未来を見渡していきたいと思っている。

「2016年 『ワインバレーを見渡して』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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