グーグル革命の衝撃 (新潮文庫)

  • 新潮社
3.76
  • (25)
  • (47)
  • (39)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 386
感想 : 43
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101283715

作品紹介・あらすじ

「人類による文字以来の革命的発明」とも言われる「コンピュータ検索」。アメリカの2人の学生が興したベンチャー企業は、10年を経て今最も注目される巨大企業となった。私たちの暮らしは、もはや「検索」抜きでは考えられない。世界で1日10億回、世界中のネットユーザーが、1日1回はグーグルの検索ボタンを押している。徹底した取材を基に、進化し続ける世界屈指の頭脳集団に迫った話題作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読んだのは数年前、今では若干古いですが、「情報資源」ということを意識させてくれた一冊。
    あれから数年、世の中は情報をどう扱うのかに、焦点が移っているような。。

    • だいさん
      >情報をどう扱うのか

      どう作るかには関心があります。
      今の世の中、新しいもの(情報)はないじゃないですか。(真っ暗闇じゃないけれど)
      >情報をどう扱うのか

      どう作るかには関心があります。
      今の世の中、新しいもの(情報)はないじゃないですか。(真っ暗闇じゃないけれど)
      2013/09/07
    • ohsuiさん
      だい▽さん
      単体で見ると古びた情報も多いですが、それらを組み合わせてみることで、新しい価値が出てこないかなぁ、、ともやっと考えていたりします...
      だい▽さん
      単体で見ると古びた情報も多いですが、それらを組み合わせてみることで、新しい価値が出てこないかなぁ、、ともやっと考えていたりします。
      2013/09/12
  • グーグルが提供する未来は、夢の世界なのだろうか?それとも、絶対的な監視社会なのだろうか?

    グーグルは「すべての情報」を探せるプラットフォームを創ろうとしている。「すべての情報」とは、人間が認知しうるすべての可能性だ。それを実現するために、天才集団が毎日技術革新を起こしているのである。その動機は実に明朗で、「人間社会をより良く(楽しく、便利に)すること」である。

    だが、グーグルがひとつの民間企業であることを忘れてはいけない。いかに公共的な理想を掲げようとも、その本質上、利益を上げないことには成立しないのだ。グーグルにとって最大の収入源は、広告費である。これを得るためにグーグルは、検索結果に脚色を加えたり、個人情報をチラ見したり、著作権法をめぐる法廷闘争を続けていたりしているのだ。

    更に重要な怖れは、その便利さそれ自体に対するものだ。『ネット・バカ』という本によると、インターネットの過剰利用によって、人間の脳ミソが悪い方向に変化してしまうらしい。つまり、脳が忍耐弱く、忘れっぽくなり、自分の頭で考えることができなくなってしまうとそうだ。これに似た批判が、本書にも登場する。これは果たして旧世代のやっかみに過ぎないのだろうか?それとも、われわれはグーグルの掌上で弄ばされるだけになってしまうのだろうか?

  • グーグルの立ち上がりや技術、それらが世界にもたらしている影響などを分かりやすくまとめてある。
    取材は2006年のNHKスペシャル時に行った情報が元になっているが、そこまで古さを感じさせることなく、よくまとまっていると思う。
    これを読めばグーグルの凄さと特に恐ろしさを感じることができる。

  • NHKの技術系の番組では、圧倒的な取材力を感じます。
    本書でも、素人では話をしてもらえない人々からの話が掲載されているので、
    読むだけでも参考になります。
    年月が経っても、いつの時点で、誰が、何をいっていたかという記録は有用です。

    チカイオハザマという日系アメリカ人が、当時googleにいたということでも役にたつことがあります。
    googleを訪問する機会があったときに、チカイオハザマさんいますか?という話がネタの一つになるからです。

    著作権問題をはじめ、負の部分も指摘しているのは好感が持てます。
    google礼賛ではないで、情報が集められるのはNHKだからだと思います。

    本書の情報をどういかすかは、自分の仕事だと思いました。

  • 文庫版が安く出てたので「Google誕生」と読み比べてみる意味で購入。
    Google誕生がドキュメンタリー風なのに対して、こっちは社説風な印象。

    読みながら「日本人的発想なのかな、これって」みたいな感じで、Googleを多角的に見る、というよりはむしろGoogleという題材をテーマに日本人とアメリカ人の考え方を見比べる事に。

    かかってる取材費が全然違いそうなので、あまり比較しちゃいけないのかもしれませんが、「Google誕生」の後だとちょっと弱く感じました。親世代に紹介するには、こっちのほうが分かり易く書かれてるかも。

  • googleというサービスを知らない人はほとんどいないと思うけど、「運営している会社は?」とか「検索の他にどんなことを?」と聞かれると、答えに窮することがあると思う。
    そこで、この本の登場である。
    NHKらしく綿密な取材ができてると思う。
    が、いかんせん発売日が2010年現在からだいぶさかのぼるので、内容に注意する必要がある(特にものすごく変化している業界なので)。

  • 少し古い本ですが、文庫化にあたりきちんとアップデートされています。

    他のgoogle紹介本には無い視点や丹念な取材による事実が詳細に書かれており、大変読み応えのある本でした。

    最新の情報は別の本などに譲るとして、googleの歴史や考え方という観点において知りたい人は読むべき一冊であると思います。googleの全貌と共におすすめ。

  • どんどん便利になってゆく、インターネットの世界。しかし、その便利さの裏側で行われていることについて考えさせられる本でした。

  • 私にとっても衝撃を与えた作品。
    ぼやけていた検索サイトのビジネスモデルやリスクが、
    誰にでもわかる形で説明されている。
    読後、グーグルの検索履歴機能を使用し、改めて怖くなった。
    それでもグーグルを使わずにはもう生きていけない。

  • 検索からスタートし、いまや動画、ドキュメントやOS、会計、ネットワークなど、人々の生活に深く入り込んでいるグーグルのすごさとそれに依存することに警鐘を鳴らす。本書で指摘されるように、もしグーグルが検索やブラウジング、通話の記録を他のサービスに利用することは気分のいいものではないかもしれないが、一方でそういった情報でパーソナライズされた情報は便利でもある。アマゾンのレコメンド機能などは履歴をユーザーに還元している好例だろう。グーグルユーザーは個人履歴を保存される不安よりも利益を感じるが故にグーグルを使い続ける。もし不安やデメリットが上回れば他の代替サービスにユーザーが移っていくことはグーグルも当然考慮しているはずだ。ただグーグルのサービスは各々がつながっていることがまたやっかいなところではある。

全43件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

長年「ひきこもり」をテーマに取材を続けてきたメンバーを中心とする、全国で広がる「ひきこもり死」の実態を調査・取材するプロジェクトチーム。2020年11月に放送されたNHKスペシャル「ある、ひきこもりの死 扉の向こうの家族」の制作およびドラマ「こもりびと」の取材を担当。中高年ひきこもりの実像を伝え、大きな反響を呼んだ。

「2021年 『NHKスペシャル ルポ 中高年ひきこもり 親亡き後の現実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

NHKスペシャル取材班の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×