冬芽の人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (629ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101260327

作品紹介・あらすじ

警視庁捜査一課に所属していた牧しずりは、同僚が捜査中重大事故に遭ったことに責任を感じ、五年前に職を辞した。以来、心を鎖して生きてきた。だが、仲本岬人との邂逅から、運命の歯車は再び回り始める。苛烈な真実。身に迫る魔手。古巣たる警察の支援は得られず、その手にはもはや拳銃もない。元刑事は愛する男のために孤独な闘いに挑む。警察小説の名手が描く、至上のミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった!

    中盤まで、しずりの気持ちも話の進展もゆっくりゆっくり進むのに対して、終盤、一点の真相に向かって緊張感やら興奮やらがキューっと高まる感じは、たまらない。

    過去の事件から、こんなストーリーが編み出されるなんて!
    大沢在昌さんの天才ぶりに感動。

  • 元刑事の牧しずりは、刑事を辞めたきっかけとなった事件 -その事件では自分をかばい、先輩が死亡する事故がおきている- を調べなおす。

    ↑あらすじがうまく書けませんが…
    母からのお勧めされた本。
    が、この本で私は『ラブストーリー』が苦手。というのを再認識。

    ミステリーの中にラブストーリーも濃く入ってる作品でした。

  • 『新宿鮫』シリーズでブレイクした著者は、男性を主人公としたハードボイルド作家のイメージが強いが、どうしてどうして女性を主人公にした作品にも、侮りがたい傑作がある。
    『天使・・・』シリーズの神崎アスカ、『撃つ薔薇』の橡涼子、『相続人はトモコ』のトモコ、そして本作の牧しずり、それぞれ魅力的なヒロインで、著者の技量の高さに納得。
    本作は、サスペンスフルな展開と共に、ロマンス小説な味わいもあって、女性読者が特に賛意を寄せるのではないか。
    解説で激賞の、『ライアー』も是非読んでみたい。

  • 新宿鮫は以前よく読んでいましたが、久しぶりの著者の本でした。後半はテンポが上がって一気に読みました。男性には受けそうな主人公ですね。

  • 読みやすい。話の展開がわかりやすいので引き込まれ、
    グングン読んでしまいました。
    話の深さとか重さはおいていおいても、
    話の作り方がとってもうまい。
    満足な一冊でした。

  • 捜査中のトラブルが原因で退職した元女性刑事が時を経て事件を再捜査したところ、思わぬ真相が次々と明らかになる。女性版ハードボイルドとでも言うべき物語です。
    警察の組織力をもってしても明らかにならなかったのに、1人の元刑事がどんどん手掛かりを見つけていくところに若干の都合の良さを感じるものの、小説だからまあいいか。

  • 恋愛感情はいらないと思うけどなぁ〜

  • 元警察官の女性が主人公。捜査の過程で上司が重症を負ってしまった事を気に病み、警察を辞めても鬱ぎ込む日々を過ごしていた。上司の息子と会った事をキッカケに、昔の事件が明らかになっていく。

  • ドラマを見ました。鈴木京香のお相手が瀬戸康史じゃあ…

  • 謎解きあり、恋愛ありの興趣に富んだロマンス風味のサスペンス。上司の中崎と部下であるしずりの会話も秀逸で、モデルとなる上下関係だと思う。男が惹かれる女性像をうまく描いている。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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