親鸞「四つの謎」を解く (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101244150

作品紹介・あらすじ

『歎異抄』を旧制中学時代から愛読し、長い間、親鸞に関心を持ち続けてきた著者が、それまで、どうしても答えが見いだせなかった根本的な謎に迫る! なぜ出家したのか? 法然門下に入ったのはなぜか? 妻帯した理由、悪の自覚に関する疑問……四つの謎を解くため、今まで見捨てられていた「異端の書」の中の伝承に着目し、これまでにない聖人理解に結びつけた梅原日本学の新境地!

感想・レビュー・書評

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  • 我が家は浄土真宗のようだが、そんなことを気にかけたことはない。なんまんだあ、なんまんだあ、と何度も繰り返すお寺さんの太く震えるような声を小さい頃から聞いていた覚えはある。それがどんな教えかは気にとめたこともない。それでも、いろいろな本を読む中で「歎異抄」は読んでみたいと思ったりはする。読めそうにはないけれど、中身は知りたい。もちろん本書は梅原先生が書いたものだから、文庫になったのを機に購入し読みました。やっぱりおもしろい。なぜ出家したのか。なぜ法然門下に入ったのか。なぜ妻帯したのか。悪の自覚はどこから来るのか。父親殺しが最も罪が深いようだが、その罪を犯したものをも救いたいのはなぜなのか。本書の初期段階で、私は、親鸞自身が父親殺しにかかわっていたのでは・・・などと不覚にも思ってしまいましたが、のちにそれはまったくの誤解であることが判明しました。こういう本を読んで、実際に登場したお寺を巡る旅に出る、などというのもまた楽しそうですね。

  • 梅原氏の向き合う対象へは 深い愛情がある。
    心がある。
    素晴らしい 親鸞像を 伝えてくれた

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著者プロフィール

哲学者。『隠された十字架』『水底の歌』で、それぞれ毎日出版文化賞、大佛次郎賞を受賞。縄文時代から近代までを視野に収め、文学・歴史・宗教等を包括して日本文化の深層を解明する〈梅原日本学〉を確立の後、能を研究。

「2016年 『世阿弥を学び、世阿弥に学ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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