波の音が消えるまで 第1部: 風浪編 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235233

作品紹介・あらすじ

サーフィンの夢を諦め、バリ島から香港を経由し、流木のようにマカオに流れ着いた伊津航平。そこで青年を待ち受けていたのはカジノの王「バカラ」だった。失った何かを手繰り寄せるようにバカラにのめり込んでいく航平。偶然の勝ちは必要ない、絶対の勝ちを手に入れるんだ――。同じくバカラの魔力に魅入られた老人・劉の言葉に導かれ、青年の運命は静かに、しかし激しく動き出すのだった。

感想・レビュー・書評

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  • 皆が怖くて、でも憧れる「果ての果て」に、私たちの代わりにいってくれた話。
    解説を読んで、さらに面白かったと思えた。
    最初のほうはかなり飛ばしてしまったけど、また機会があったら読み直してみようと思う。

  • 沢木耕太郎『波の音が消えるまで 第1部 風浪編』新潮文庫。

    久し振りに読む沢木耕太郎だった。『凍』以来だろうか。20年以上前に読んだ『深夜特急』に衝撃を受け、貪るように沢木耕太郎の作品を読んでいた時代もあった。

    序章で主人公が亡くなった劉さんが残したノートに記された『波の音が消えるまで』という1行を目にした時、何故か涙が零れた…理由は解っている。

    面白い。非常に面白い。

    ハワイのノースショアの大波に敗れ、バリ島へと居を移し、マカオへと渡ったサーファー伊津航平を主人公にしたサーフィン&ギャンブル放浪小説。確かにギャンブル小説という色合いが濃いのだが、間違いなくサーフィン小説としての一面も持っている。ここまでサーファーの心理を描いた小説はなかなか無い。

    サーファーとギャンブラーが挑み、ワイプアウトした時に翻弄される大波。タイトルの『波の音が消えるまで』という意味が何となく解るような気がする。サーフィンに熱中し、毎日クタクタの状態で夜に目を閉じると頭の中にいつまでもうねりが映り、波音が聞こえるのだ。

    第2部へと急ぎたい。

  • 偶然訪れたマカオで出会ったバカラ

    バカラの持つ熱に魅せられた主人公はどんどんのめり込んでいく。

    ギャンブルの最中はつねに自問自答。
    どこまで自分の信念を貫き通すことができるかが勝ちにつながる。

    主人公の内面の動きが上手く描けていて面白い。

  • 読了。レビューは最終巻で。

  • バカラやってばっかり

  • うーむ

  • 冒険研究所書店の選書で購入。

    サーファーでカメラマンだった伊津航平はバリで1年間過ごしたあと、日本に帰国する途中乗り継ぎで中国返還前日の香港を訪れる。

    香港のホテルが満室で、人の勧めもありマカオに向かう。
    そこのホテルで「バカラ」と出会う。

    マカオのホテルリスボア(実在する)のカジノを舞台に、娼婦の李蘭、劉と名乗る男性とバカラをめぐり話が展開していく。

  • バカラの場面ばかり
    人物描写 最低

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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