- Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101215310
作品紹介・あらすじ
読んできた本を語ることは、自分の内面をさらけ出すことだった! 宝塚とK-POPを愛する漫画家が軽い気持ちで描き始めた読書遍歴は、予期せぬ展開に。父に禁じられた『キス・キス』、絶望の淵へ突き落とされた『ココの詩』、そして、謎めいた級友・はるなちゃんに借りた『放課後の音符』。彼女と愛読書を共有しながら新しい扉が次々と開き……。本と友との最高の出会いに満ちたコミック・エッセイ。
感想・レビュー・書評
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書店でエイミーこと山田詠美さんと辻村深月さんの帯が気になり、この本を手に取った。
1983年、宮崎生まれの漫画家、はるな檸檬さんの深い読書愛に溢れた半自伝的な部分もある読書コミック・エッセイ。
両親共に読書家。
家には2000冊の蔵書があるという羨ましい環境の中、幼少期のロアルド・アール、高楼方子から、中学・高校時代、友人の影響で読んでみたよしもとばななや山田詠美、村上龍、椎名誠などなど、はるなさんの読書遍歴をそっと教えてもらった気分。
あの頃、あの時代、心に寄り添い、刺激を与えてくれた愛しい本達を語るはるなさんの視線と温度のあたたかさに、同じ本好きとして共感と敬意を感じた。
本好きにとって読書遍歴って恋人遍歴にも等しいのかも(笑)
あ、高楼方子さんの『ココの詩』と山田詠美さんの『風葬の教室』はラストまでネタバレ気味なので読もうとしている方は注意。
解説はまさかまさかの山田詠美さん!
例えればラブレターにお返事が返ってきたようなもの。
超羨ましい~。
山田さんも書いてらしたが、本を読まない方への読書への誘いに最適。夢中になっている人を見るとその世界がどんなものか気になるかもしれない。
「マンガは読むけど字ばっかの本はね~」
みたいな人にポンと渡してみたい(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「読書遍歴」と謳いながらあまり多くない冊数で共感できる部分が少なく、ちょっとガッカリだった。
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人の読書記録や本のレビューから、面白い本を知る事ってとても多い。だから私は新聞の本の紹介欄や、この「れもん、よむもん!」のような読書についてのエッセイが大好きです。はるな檸檬さんがここに漫画で描かれている本のいくつかは私も成長過程ではまってきた大好きなものだったので嬉しかった。そしてまだ読んだことのない高楼方子さんの本。心から読みたくなりました。次回日本に帰省したとき探してみるつもり。
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すごい親近感。似たような境遇で10代を過ごしてきたみたいなので、それが大きいのかな。「放課後の音符」再読したくなった。
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家族団らんが、同じ部屋にいながらそれぞれが好きな本を読む、そんな家庭で大きくなった著者の読書遍歴の一部を紹介したエッセイコミック。
前半は、紹介することに恥ずかしさがあるからかぐだぐだしている(失礼)のですが、後半、ある人との出会いを語り初めてから筆が乗ってきました。
本当にかっこいいわ…
あとがきにもあるように、本は深く考える人の心の中をのぞき見る行為なのだなあ。
それに感銘を受けると、ちょっと自分が厚くなる…
たくさん本を読んできた檸檬さん。
まだまだ紹介し切れていないでしょうから続編をよろしくお願いいたします~ -
ヅカヲタあるある漫画の作者が新潮社「yom yom」に連載した読書遍歴漫画。
児童文学は触れなかったにせよ、椎名誠も山田詠美も経てきて、お!村上龍!お!吉本ばなな!お!筒井康隆!と嬉しい名前続出。
とはいえ中心になっているのは、同じく「はるな」という名前の同級生との交流だ。
あーこういう人に憧れた、わかるわかる。
このはるなちゃんの側から見ればまた別の黒歴史的な物語があるんだろう。
そこはしかしいい距離を保って、いまも交流があるなんて、いいじゃないか。 -
『ダルちゃん』の人だ!と思い、読んでみることにした。新潮社のyom yomで連載されていた自分の読書遍歴を振り返るエッセイ漫画らしい。基本的には明るくて面白いんだけど、本を読んできた少女時代の話やそんな時代を今振り返る話が自分にも重なるところが多くて、泣きそうになってしまった。よしもとばななさんのAERAに掲載されたエッセイが引用されていて、すごくよかった...!
私たちは結局、人生の答えが欲しいから本を読むのだ、という話を読み、たしかに幼い頃はもっと貪るように読んでいたなぁと思った。
紹介されている本は、どれも愛にあふれる紹介なんだけど、押し付けがましくなくて、どの本も読んでみたいなぁと思えた。
求愛されている1人の、山田詠美さんのあとがきで、「エッセイよんでるよ、ほめてくれてうれしいよ今度村上龍さん」というような文章があって、なんて優しくて幸せな世界なんだろうと思った。 -
読まずには生きていられなかっただろう日々が確かにありました。檸檬さん有難う。
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幼少期から本に触れてこなかったので、羨ましく思いながら読んでました。大人になってから本を読み始めて、本の思い出があまりないので。他の人がどんな本を読んできたのかとか、本棚とか好きなので面白かった。