〈映画の見方〉がわかる本 ブレードランナーの未来世紀 (新潮文庫)
- 新潮社 (2017年10月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101211428
作品紹介・あらすじ
この本は〈映画の見方〉を変えた! 『ブレードランナー』や『未来世紀ブラジル』、『ロボコップ』に『タ ーミネーター』……今や第一線で活躍する有名監督による80年代の傑作が、保守的で能天気なアメリカに背を向けて描いたものとは、一体何だったのか──。膨大な資料や監督自身の言葉を手がかりに、作品の真の意味を鮮やかに読み解き、時代背景や人々の思考まで浮き彫りにする、映画評論の金字塔。
感想・レビュー・書評
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久々に心の底からおもしろいと思える映画評論を読みました。
取り上げられているのは、80年代のアメリカ映画で、私が小さな頃から馴染みのある作品もあれば、初めて知る作品もありました。
知っている作品(『グレムリン』『ターミネーター』『ブレードランナー』)については、私もそれなりに調べたことがあったのですが、本書で初めて知った話が多かったです。
特に衝撃的だったのは、映画が当時の社会情勢や制作者の思想をこれほどまでに反映していたのか、ということです。
東西の冷戦、米・レーガン政権による新自由主義の肥大化が、本書で紹介されている80年代のアメリカ映画に様々な形で影響を与えています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブレードランナーのところしかまだ読んでない(それが目的だった)けど面白すぎる。文量は多くないけど内容が濃いのかちょうどいい。他のところもゆっくり読んでく。
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この本で書かれてる監督に変人が多いので驚きました。
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70年代版に続いて読んでみた。それぞれの作家の作品を時代と絡めて書いていて相変わらず面白かった。
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いわゆる巨匠と言われている映画監督たちは、映画学科を出るか若くして映画会社に就職するかして成り上がってくるものだとばかり思っていたのだが今回紹介された監督の中にその経歴は皆無だった。みんな割と凄まじい人生を送っているんだね。また映画に対する情熱にも感服。
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著名な映画監督たちへのインタビューから彼らの人物像を掘り下げるのがメインの映画解説本。
映画評論として読んでて本当、楽しい。
時事英語も好きだけど、もっとこういう本出してくれないかな。 -
『トラウマ映画館』『トラウマ恋愛映画入門』につづき、町山さんの著作を読むのはこれで3冊目になる。
80年代にアメリカを沸かせたマスターピースな映画たち……『ターミネーター』『未来世紀ブラジル』『プラトーン』『ロボコップ』、そして『ブレードランナー』など全8作品を取り上げ、そこに込められた情報を、丹念に丹念に読み解いていく。
『ターミネーター』『ロボコップ』は何度も見ている作品なのに、本書で指摘されている要素に気づけなかった己の不明を恥じる。映画の深淵を知るのは、映画を見るのと同じくらい楽しいものだ。名著。 -
[ブレードランナー2049]公開で、再度[ブレードランナー]にはまってます。この本を読むと、また映画が観たくなります。ターミネーター、未来世紀ブラジル、ブルーベルベット...懐かしいです。
以前に読んでいた[映画の見方がわかる本]も文庫化されるとのことで楽しみです。 -
なめてたよロボコップ。
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現在、第一線で活躍する有名監督による80年代の傑作が意図するものとは何か。膨大な資料を基に、著者が独自の解釈によって作品の意味を読み解く、映画評論の金字塔。
アメリカのテレビで、クリスマスになると必ず放送される「素晴らしき哉、人生!」が、80年代の傑作映画のルーツというのが最大のテーマ。いつも独特の視点で私たちに作品紹介してくれる町山氏に感謝します。