信長嫌い (新潮文庫 あ 86-2)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 95
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101203324

作品紹介・あらすじ

織田信長さえ、いなければ──。天下を獲れたはずの男・今川義元。戦に賭けた男・真柄直隆。逃げ続けた男・六角承禎。将軍殺しの悪名と生きた男・三好義継。戦より茶を愛した男・佐久間信栄。老 をおして仇を狙う伊賀上忍の男・百地丹波。祖父の影を追い続けた男・織田秀信。乱世の主役、信長に翻弄された時代の“脇役”たちもまた、己が人生を必死にもがき生き抜いた。敗者たちの戦国列伝。

感想・レビュー・書評

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  • 天野純希さんの戦国武将達の短編集。
    全七話
    今川義元、真柄直隆、六角承禎、三好義継、佐久間信栄、百地三太夫、織田秀信のストーリー。
    どの作品も戦国武将好きには刺さる内容で楽しめました。
    豪胆なイメージを覆されたり、イメージ通りだったりしますが、飽きずに楽しめました。
    ですが印象的な作品はありますが特に気に入った作品はなく評価はこうなりました。


    2021/10

  • それまでの常識に囚われない信長だからこそ、様々な人物の人生にその余波を与えているというのがとても面白かった。
    特に六話目の結末は、斬新ではあるものの、非常に面白い解釈だと感じた。

  • 信長と戦い負けた武将だったり、信長を恐れた者だったり、信長によって人生が変わった人物6人が主人公の短編集。面白かった。主人公たちは実在した人物だけど、物語は著者のフィクション。その人物像がみな人間くさくていい。すごく臆病者として書かれている六角承禎だったり。あまりクローズアップされない武将ばかりが主人公だったので、こんな武将がいたんだと楽しく読めた。

  • 信長嫌い(新潮文庫)
    著作者:天野純希
    今川義元以外は孫の秀信しかわからない戦国時代って面白い!改めていろいろな作品を読みたくなった。
    タイムライン
    https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

  • 2022年、14冊目です。

  • 『信長嫌い』の“信長”は、言うまでもなく、かの戦国の世に覇を唱えようとした織田信長だ…本作では、この信長との何らかの関りで「人生が変わった?」、「不本意な方向になってしまった?」という感の人達7人が取上げられ、彼らの物語が積み重ねられている。各話各々に主人公が据えられて、主人公自体や周囲の作中人物達が在る。他方で“信長”は「巨大な存在感」を各作品の中で示してはいるが、何かの行動をする、何かを話すというような、「作中人物らしい登場」は殆ど無いような感じだ。これが「その“存在感”だけで信長の一代記を綴ってしまった…」とでもいうような、非常に興味深い手法の作品となっていると思った。
    7つの話しの主人公達…今川義元、真柄直隆、六角承禎、三好義継、佐久間信栄、百地丹波、織田秀信という人達である。一寸有名な人も、余り知られていない感の人も交ざっている。
    7つの話しの主人公達を概観すると、“信長”が「時代を揺るがす勢力?」として登場し、越前や近江というような諸国の勢力と争い、畿内の古くからの勢力を駆逐し、石山本願寺との抗争を戦い抜きという流れが視える。加えて、伊賀での戦いというようなことも想い起される。更に、江戸時代には嫡流の織田家は姿を消してしまうのだが、そういう辺りにも触れられていることになる。
    諸勢力との争いに勝ち抜いて「天下布武」の実現を目指した“信長”の業績が「敗者目線な物語」を積み重ねることで描き出されているというのが本作ということになる。実に興味深い!
    本作を読んで、何か「映画?」という感も抱いた。“信長”は画面に殆ど登場していない他方で、作中世界で「過ぎる程に巨大な存在感」を示すというような演出である…何となく暇な感じになった休日に、愉しい小説に出くわしたことは幸運だった!

  • 信長と関わったばかりに、人生が変わってしまった人物の物語。
    今川義元以外は孫の秀信しかわからないσ(^_^;)
    戦国時代って面白い!
    改めて、いろいろな作品を読みたくなった。

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著者プロフィール

天野純希
1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞。近著に『雑賀のいくさ姫』『有楽斎の戦』『信長嫌い』『燕雀の夢』など。

「2023年 『猛き朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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