- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101202167
作品紹介・あらすじ
シンクロ日本代表コーチとして、全てのオリンピック、世界選手権でメダルを獲得し続けた著者が、突然、単身中国へ――。名コーチと称賛されていた彼女は、一転、売国奴とまで批判されながら、なぜ決意したのか。中国をシンクロ大国へと導き、2014年、日本代表コーチに復帰。翌年、低迷していた日本に8年ぶりとなるメダルをもたらす。結果は必ず出す名将の物語。『教える力』改題。
感想・レビュー・書評
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参考になる。面白い。
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自分の信条を最後までちゃんと突き通す凄い人だなあ。
それが合ってる合ってない関係なしに、こういう自分を強く持っている人を尊敬したい。 -
井村さんの指導には教育哲学がありますね。
こういう哲学がある人は、どれぐらいいるのでしょうか。
大きな視点でシンクロ界のことを見ておられるのが、よく分かりました。
木を見て森を見ていない偉い人達に言ってやりたいです。
シンクロなんてしたことはありませんが、私も一度で良いから井村さんの指導を受けたかったです。 -
なぜ、得てして日本のナントカ協会といったところはこういう真っ当な人をきちんと評価することができないんだろう。結局、結果を出せずに損をするのは自分なのに。
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シンクロの名コーチ井村雅代さんが、40年におよぶコーチ歴で経験した8度のオリンピック(6回は日本のナショナルコーチとして、あと2回は中国のナショナルコーチとして)すべてでメダルを獲得したその舞台裏、中国のナショナルコーチを受諾した時の周囲との衝突の真実、ご自身の支えとされてきた心情などを語ります。とにかく伝わってくるのは「この子を何とかして上達させてあげたい。そしてオリンピックという素晴らしい舞台に立たせてあげたい。その最高の舞台でメダルを取るという経験をさせてあげたい」という選手への深い愛情です。琴線に触れた箇所に付箋を貼って行ったら、付箋だらけになりました。いくつか抜粋します。
「五輪はスポーツの天才の集まりではなく、五輪に出たい、出たいと強く思い続けて努力し続けた人の集まりだ
」、「自分ができない時、才能がないからできないのではなく努力が足りないからと思える心の才能がないと進歩しない」、「練習は最悪の時やしんどい時にするもの。試合は元気な時にするもの」、「子供の集中力、やる気が持続しないのは、やることの意義、動機づけを大人がきちんと伝えていないから」、「試合でプレッシャーを感じて当たり前。とことん感じて、それを突き抜けて開き直るぐらい追い込まれないとダメ。そのためには”やれることは全てやった”という自信が必要」などなどです。ちょっと古いタイプの考え方かもしれないし、違和感を感じる方もいると思います。ですが、単なる精神主義や勝利至上主義ではなく、また悪しき平等みたいな綺麗事で片付けない、こういう考え方は大変共感できました。語り口調が大阪弁なので、親近感もありますし、読み終わって何かすっきりします。 -
シンクロのことは全く知らないけど、半ば狂気的な目的合理性を突き詰めたエネルギッシュな大阪のおばちゃんという感じで圧倒される。そういう人を使いこなせない日本云々という読み方もできるけど、まああまり敷衍しすぎるのもよくない。
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心弱くなった時に、重ねて読む。