魔女のスープ: 残るは食欲 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 606
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101184579

作品紹介・あらすじ

ある晩閃いた。スープでも、作ろう。あらゆる残り物を鍋に投入し、出来上がったのは赤茶色の怪しいスープ。映画「バベットの晩餐会」に出てくる魔女のスープのよう。恐る恐る食してみれば、うん、おいしい。一緒に食べてくれる人がいれば愛が芽生えるのではないかしら? 楽屋にあった鮭弁当、干涸びた納豆、新鮮なお刺身――愛はさておき、食べ過ぎた。今日も幸せ、極上の食エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 阿川佐和子さんの食エッセイ第二弾。10年以上前の作品。自分で調理するけど、細かい分量が決まってないのが阿川さんらしい。

  • 「残るは食欲」の続編です。
    魔女のスープとあったのでめちゃくちゃな料理を想像して
    いたのですが、そうではなく残り物をリサイクル(?)した
    素晴らしい料理だったのですね。
    「残るは食欲」と共にまた読んだ方がいいな…。

  • 料理本でもない、グルメ本でもない。
    阿川佐和子さんが、食べ物への愛と、日常での食べ物との仲良し状態を綴った本。

    立場上、高級食材を口にする機会も少なくない著者だが、芸術品の陶器にお料理を盛る暇もなく、キッチンで立ち食いする日々も少なからず。

    しかし、自分の愛してやまない最高の味で食事をすべく、教えてもらったレシピにも、「あ、あれも加えてみたらおいしいかも?」「使い残しのあれも入れていいかな?」と、自分らしさを発揮する。
    そのあたりが、なんだか他人と思えない。

  • ベリーニ、かつぶし弁当、なみちゃんひやむぎ、スパムスビ鮭弁当、糠、牡蠣などなど
    とにかく美味しそう!
    軽やかな口調が、可愛らしい。するする読める。

  • 食事を中心とした日常を、とてもおもしろく語ってくれるエッセイでした。
    作り方が載ってるものもあり、真似することも出来るのかもしれません。ちょっと不満を言ってみたり、焦ってみたり人間臭さい部分もちょこちょこ書かれていて読み物として十分面白い。

  • 阿川佐和子さんの食エッセイ第二作。
    一作目と併せて二冊購入したのですが、面白くてあっという間に両方読んでしまいました。
    仕事柄、ということもあるのでしょうが、各地に赴いたり知り合いに送って貰ったり、そうして食した色々な食べ物に纏わるエピソードが収められています。
    相変わらず、何かひと工夫加えて調理されているのが興味深いです。
    さほど好き嫌いはない、とご自身でも書かれている通り、苦いものや周りの人が美味しくないと評しているものでも、とりあえず食べてみるところが凄いです。
    「鰻の炭火の丸太焼き」だけは、あとがきで「もう生涯、食べたくありません」と書かれていましたが。
    私も読んでいて、これは自分も食べるのは無理だろうなと思いました。
    やっぱり鰻は蒲焼が一番だと思う。
    前作に書いてあった「フランシス・アルバート」というバーボンとジン一対一だというカクテルと、本作に書いてある「桃のベリーニ」は飲んでみたい。

  • 物語と思ったらまさかのエッセイ

    餃子食べたい、ビシソワーズ作ってみようかな、あれもいいこれも…食欲そそられました

    今はレシピ通りにしか作れないけど、いつかは作者みたいに自分流を増やしていきたい

  • 阿川佐和子のエッセイ2冊目
    面白かった
    クロワッサンに連載されてたエッセイをまとめた本の第二弾らしい
    残り物でいろんなご飯作ったりしてて楽しそうだった

  • P99
    「清蒸石斑魚(チンチェンシーバンユイ)」
    魚をしょうゆ味で蒸して、上に白髪ネギとショウガがたっぷりのっているヤツ

    食べてみたい。

    最初物語だと思って読み始めたら、え?なんかリアルの食レポ?見たいな感じで、えらくおいしそう。阿川さんてあの阿川さんで、食通だったのかーーー。と。
    本をチョイスするときに、タイトルと挿絵だけで買ってしまったけれど、まあこれも楽しい。

    ちなみに、阿川さん。最後の晩餐で最後に食べておきたい食べ物は、
    「ナマコの中華風醤油煮」

    そして
    P103
    食のベクトルが同じ人と食卓をともにすることがどれほど気持ちのいいことであるかを、改めて思い知った。

    確かに!!

  • エッセイ「残るは食欲」第二弾。相変わらずサラサラとお茶漬けのように読めるエッセイ。冒頭の話はおなじみのメニューが美味しそうで印象に残った。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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