できることをしよう。: ぼくらが震災後に考えたこと (新潮文庫 い 36-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101183190

作品紹介・あらすじ

現場ドライバーと経営陣が一体となって救援物資配送と寄付事業の効率化に奔走したクロネコヤマト、重機免許の取得を呼びかけるなど斬新なアイデアで地域を励ました大学教師、困難な状況下で白球を追った真夏の球児たち……。東日本大震災で被災した「ふつうの誰かさん」の声と行動を、糸井重里と「ほぼ日刊イトイ新聞」のスタッフがつぶさに見聞し書きとめた、「あの日」を忘れないための記録。

感想・レビュー・書評

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  • 震災のような強烈なトラブルが発生したとき、どのように対処するか。すべきか。

    そうした話が中核にあったため、震災関連の本ではありますが、自分の印象としては「ビジネス本」な要素が強い印象。

    できるときに、できる人が、できることをする。復活にあたって、他の人にできて、自分にしかできないことを見いだす。

    そうした点が仕事にも通じるかな、なんて思った次第です。

  • 被災地で自分もできることがあるんだなあと気付かされた。

  • 殿堂入り⭐️

    むつかしい話を簡単に、でも、ニュアンスだけを伝えるだけにならない言葉に置き換えてくれる、糸井重里さんの真髄な本だと思う。

  • 冒頭の、ヤマトホールディングスの木川社長のインタビューだけでも買って読む価値がある。読んでよかった。

    宅配便1個につき10円という寄付事業、それを元手にし、無税化するため財団経由で被災地の生活産業基盤を支援した話。
    かつて土木学会誌とか(日経の新書でも?)軽めに触れたことのある話だったけど、学会誌では「紆余曲折があったが」とか書かれているに留まった無税化のくだりとかが克明に示されていて臨場感を伴う発見があったし、このことが相馬港(井本商運のモデル事業コンテナ輸送航路)の復活に寄与していたのだと改めて思うと感慨深い。

    ほかにも、現場主義という話(14万人もの社員を擁しながら、本社にはわずかに300人!)や、受取人想いの配送サービスということ(支払者寄りではなく!)、それに、自慢が苦手(他者想い)ということなど、はっとすることやジーンとすることの多いインタビュー。糸井さんの聞き出しも見事。でもやっぱりヤマトさんがお見事なんだよなぁ。

    正直これ以外の記事は、ヤマトさんの記事には勝らないと思った。それでも高校球児や監督のひと夏を追った記事には考えさせられるところが少なからずあった。惜しむらくは、ややあの章の執筆者が言葉尻で目立とうと(でしゃばろうと)しすぎている等、必要以上に飾ろうとした記事になってしまったこと。あの話はもっとシンプルな記述であってほしかった。

  • リアルタイムで読んでいたのも読み逃したのもまとめて読めてよかった。
    糸井さんの言葉選びはさすがだし、高校野球シリーズは決して上手い!というわけではないけれど(失礼!)最初から最後までグッと来てしまう名作。
    メモしておきたい文節がたくさんあって、ところどころ、涙ぐんでしまうので要注意。また読み直したい。

  • 割と知ってる話も多かったけど、まとめて読めてよかった。最後の糸井重里のインタビューが、情報を発信する側の矜持として興味深かった。

  • 東北で被害のあった方のルポやインタビューを集めたもの。
    これは、2011年に出版された本の文庫化なので、あの震災が起こって日が経っていないにもかかわらず、
    みんな前向きに動いていることに驚かされた。
    『被害が大変だ、と話しても、周りも震災の被災者。とにかく、被災者以外の方に声を聴いて欲しい』という被災者の声には『確かに』と感じた。
    甚大な被害に合わなかった私も、明日はどうなるかわからない。その心構えという意味でも、この本を読んでよかったと思っている。

  • ポジティブシンキング。できないことはできないし、小さなことからコツコツと。

  • 2015年10冊目。
    震災から四年。
    クロネコヤマトの話、ふんばろう東日本、スコップ団…、知りませんでした。
    読んでよかった。
    絶望としか言えないような経験をして、それでも生きていく人々。
    そして、自分にできることを、まわりの人たちにおすそわけしている。
    被災した方々が、被災した方々を助ける。
    いちばんつらいことを知ってるから、できることなのかな。
    わたしにできることは、現地でのボランティア…は実現できそうもないけど、いろんなことを勉強して、生徒たちにしっかり伝えること。
    できることをしよう。

    知ろうとすること、も読もう。

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著者プロフィール

1948年群馬県生まれ。株式会社ほぼ日代表取締役社長。71年にコピーライターとしてデビュー。「不思議、大好き。」「おいしい生活。」などの広告で一躍有名に。また、作詞、文筆、ゲーム制作など幅広い分野で活躍。98年にウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げてからは、同サイトでの活動に全力を傾けている。近著に『かならず先に好きになるどうぶつ。』『みっつめのボールのようなことば。』『他人だったのに。』(ほぼ日)などがある。聞き手・川島蓉子さんによる『すいません、ほぼ日の経営。』(日経BP)では「ほぼ日」の経営について明かしている。

「2020年 『いつか来る死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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