男振 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156033

感想・レビュー・書評

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  • 初池波。オススメ頂いた作品。源太郎の波乱万丈な人生は父・源右衛門、原田小平太、棟梁・伊助…等、然るべきときに然るべき人に出会った、良き人生であったように思う。何とも言えぬ読後感。また池波作品を読みたいと所望する。星四つ。

  • とある藩のお家騒動を舞台に堀源太郎という人間の数奇な人生の物語。眉目秀麗な若侍がある日突然禿頭になってしまい厭世的になっていく前編から自身の運命を知り、いかに周りの人間が自分のために命懸けになってくれているかに気づき大人になっていく様子は心から応援したくなる。
    最後の章 薫風 は育ての父との邂逅に涙した。

  • 書評や裏書きは爽やかさを強調しているが、二度目の過ちなどは共感できるところはなく、そこから興醒めしたところがある。オチは悪くないが、時代物のありがちな印象として、全く驚きはない。それでも、読み物としては楽しめた。

  • 元旦の日経の池波、司馬の特集記事で紹介あり。
    後半のボリュームがもっとほしかった。

  • 池波正太郎の作品の中でもベストの1つ。
    人生の逆境を受け入れ、巡りあった人達に支えられ、成長し、人として伸びていく。何回読んでも泣いてします。
    「男振り」の言葉がラストに解る。爽快なストーリーです☺️

  • お家騒動ものだけど爽やかに一気読みできる。

  • コンプレックスを言い訳にしないこと、身体を張って生きることの格好良さを教えてくれる本。

    もっとも、それができる人は往々にしてこの本のように人には恵まれているんだけどね。

  • 「男にとって、女との出会いほど大きな影響をもたらすものはない。男は女によって、どうにでも変わる生きものである。それだけに女は素晴らしく、また恐ろしい」

    若くして頭髪が抜け落ちる奇病を主君の嗣子(跡継ぎ)に、侮蔑された主人公の源太郎は、乱暴を働き監禁されるが、別人の名を名のり生きることが許される。

    そのような容貌の源太郎を、普通の人として見てくれる「お順」という女性と出会い、市井の人として生きる道を拓いていく。しかし、実は主君の血筋をひいていたことから、お家騒動にまきこまれていく。この主人公の爽やかな生涯を描く物語。

  • 先日、池波正太郎の「男振」(新潮文庫)を一晩で一気に読み上げました。
    時代小説はどうも言う方、まずはこれを読んでみて下さい。
    そのかわり昨夜は本を読みすぎて眠たい眠たいとこぼざれてもわたしのせいではありません。
    池波正太郎に文句言ってください(⌒-⌒;)
    読み始めて途中でストップする勇気のある方、
    あなたは強靭な意志の持ち主でございます(o^。^o)
    ぜひとも翌日が休みという晩にお読み下さい。
    さらによければ「剣客商売」もおすすめします!!!

  • 昔の日本人の心意気・矜持が爽やかに描かれていますね。
    ラストシーンは池波正太郎ならではの滋味あふれる、じつに良いものでした。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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