真理先生 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101057040

感想・レビュー・書評

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  • 著者、武者小路実篤さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    武者小路 実篤(むしゃのこうじ さねあつ、旧字体:武者小路 實篤、1885年(明治18年)5月12日 - 1976年(昭和51年)4月9日)は、日本の小説家・詩人・劇作家・画家。貴族院勅選議員。華族の出で、トルストイに傾倒し、『白樺』創刊に参加。天衣無縫の文体で人道主義文学を創造し、「新しき村」を建設して実践運動を行った。伝記や美術論も数多い。

    で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)

    山谷五兵衛は、存在は知っていたが逢う気がしなかった真理先生という男に逢った。真理先生が諭す真理に耳を傾けるうちに、画家の馬鹿一や白雲子、書家の泰山の自分の理想や信念に忠実である姿勢に心を打たれる。殊に馬鹿一には、杉子に接吻しそうになり、家に来てくれなくなってからの謝罪の手紙を読んで以来、徐々に馬鹿一に感化されていく。そしてある日曜日に真理先生の「真理の力」という演説を聞く。

    本作は、高校生の時に読んだはずです。
    高校生の私でも読めたので、平易で読みやすい文体、内容です。
    が、その時から、45年位経った現在、再読してみると、内容に深みがあるのが分かろうというもの。
    まあ、当然ですか。

  • 真理とは何かという大きなテーマについて書かれたものであるが、小説形式なので面白く読めた。
    真理とは結局何なのかと聞かれてると、様々な答えがあると思う。本書を読んで、是非自分なりの答えを探していただきたい。

  • ユートピアの住人達の様な、とてもとても魅力的登場人物達を、主人公の僕を通じて、見て、聞いて、感じる物語。
    何か起きるということもないが、不思議と穏やかな気持ちにさせられる一冊。

  • 真理先生が人間のあるべき姿について語ってるいるところが良かった。
     『どんな相手に対しても、静かに落ち着いて他人の心を冷静にし、正しくする。それができる人を僕は悟った人間と思うが、そういう人は少ない。多くの人は相手の出方によってすぐ興奮するね。そしてその興奮の競争をする。それが面白くない結果を生む場合が相当多い。』

    この辺りの描写が理性的に納得のいく文章だった。
     
    最後のあたりで杉子が急に好きな人が出来て、自分の裸を晒したくなくなったのも、人間の精神の急展開が伺えて面白かった。

  • いい人ばかり出て来るのだが、なぜかみなさん怒りっぽくて人間くさい。

  • 中学生の時読みました

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 真理先生のおっしゃる事は正しい、正しすぎる。何か聖人の言葉とか、お寺でお坊さんの法話を聞いている様な感覚となるも、真理先生も人に裏切られたり失敗したりなどの人生を重ねたからこそ辿り着いた境地からの考え、言葉なのだなぁなどと思いながら読む。同時に著者の思いそのままなんだろうなぁ、とも。
    登場人物たちは良い人ばかり?と言うには皆個性的と言うか、悪い人たちじゃないとでも言うべきか。でも皆んな真理先生を慕っていて、真理先生の言葉をまっすぐ受け止めている。
    暴力はいけないとか、戦争がいけないとか、真理の力を信じれば素晴らしい世界となるなど、というお話を皆んなが真摯に受け止め精進しようと思う、という姿が良い。
    綺麗事ばかり。。。と言う思いで読むとそれはそれだけで終わる。某国で戦争が起こり、世界平和が危ぶまれる昨今、いつの時代にも真理を伝えよう、平和を訴えようと考えること、行動する事が大事、などと思ったりした。

  • 三軍も師を奪うべきなり匹夫も志を奪うべからざるなり

  • みんなが人間らしく生きられる社会がいいという言葉や、一度落ちた者だからこそ本物を知ることができること、心の清らかな人にはいいことが舞い込んでくるとわかる本だった。武者小路実篤の本は古典だと思うけど、読みやすくて、とてもいい。登場人物もみんな正直で心優しいのが印象的だった。

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著者プロフィール

東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。

「2023年 『馬鹿一』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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