- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101017310
作品紹介・あらすじ
あなたって、どこでも傍観者なのね。家を出た妻にそう告げられ、47歳の会社員・青柳誠一は呆然と佇む。そして災厄は会社でも──。窓際部署に異動か、社が後援するバレエ団への出向、どちらかを選べと迫られた青柳は「白鳥の湖」公演の成功を目指すことに。スポーツトレーナーの瀬川由衣や天才バレエダンサー・高野悠らと共に突き進むが、次々と困難が……! 読めば力湧く崖っぷちお仕事小説。
感想・レビュー・書評
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あなたは、会社から次のような評価を受けていると知ったらどう思うでしょうか?
『そつなく仕事はこなすが、それ以上でもそれ以下でもない。つまり、いくらでも替えが利く人材ということだ』。
会社でどのような人材が必要とされるのか、それはその時の上層部の考え方によっても当然に変化します。本人がいくら『どんな仕事も丁寧に、確実に行うことを心がけてきた』と言っても評価する側がそんなあなたが思う通りの評価をしてくれるかは分かりません。社長が交代し、他社を吸収合併、『ブレイクスルー 日本から世界へ』と言った言葉を打ち出すようになればそれまでとは社内の空気は一変するでしょう。そんな中ではある日突然に『君、ここへ行ってくれる?』、こんな人事異動の内示を受けることもあるかもしれません。
『キャリア創造支援室』への異動。『この部署への配属は、戦力外通告に等しい』。
そんな内示に、思わず、
『リストラの対象に入ったということでしょうか?』
そんな風に聞き返すあなたがそこにいるかもしれません。あああ、すみません。ここは、ブクログのレビューでした。ちょっとリアルすぎてドキッとさせてしまったとしたら申し訳ありません。しかし、あなたも私も明日のことはわかりません。誰にだってさまざまな未来の可能性がある、このことは胸に留めておきたいとは思います。でも、深刻になりすぎてはいけませんね(笑)
さて、ここにまさかの人事の通告をされた会社員を描いた物語があります。『数字での実績は出ない業務だが、仕事はきっちりとこなしてきた』という四十代会社員が主人公を務めるこの作品。『リストラ勧告の部署に移され』るか、『公演が失敗したら』『戻る場所はない』という条件の下で『バレエ団に出向』するかの二択を迫られた主人公を描くこの作品。そしてそれは、そんな男性が『職を失ったら、どうなるのだろう』と考えるその先に、『対角に打った白の一点』によって『すべての流れ』が変わっていくオセロに人生を比喩する瞬間を見る物語です。
『四十男がたった一人、かぶりつきでバレエを鑑賞する姿というのは、周囲からどう見られるものだろう?』と、『六月の土曜の夜。東京文化会館の客席』に座るのは主人公の青柳誠一(あおやぎ せいいち)。そんな誠一は『一昨日のことを思い出し』ます。『入社当時の上司で、現在は取締役でもある脇坂英一に呼び出された』誠一は、『バレエのチケットを三枚渡され』家族と行くように指示を受けました。躊躇する誠一に『奥さんは帰ってきたの?』と訊く脇坂は『僕が仲人をしたんで気になる』と噂を聞いたことを語ります。『三ヶ月前に妻の悦子が娘の佳奈を連れて家を出た』時のことを思い出す誠一は、『最寄り駅の調布に着き、いつものように悦子に電話する』も『もう車で迎えにはいかないと言われ』、『家を出た』と告げられます。『翌日、会社を早退して、悦子が働いている介護施設に』赴いて話をするも『いやになった、何もかも』、『人生をやりなおしたい』と言われ、さらに『職場の近くに来たら、ストーカーとして警察に通報します』と言われてしまいます。そして、『二日後、判を押した離婚届が』送られてきました。メールを出すも返事がない…そんな中、『大きな拍手の音に』『我に返』った誠一は、目の前の舞台に『幕が下り』たまま、休憩が明けても『緞帳が上がらない』ことに気づきます。そこへ現れた『芸術監督』が『主役のバレリーナ』が『足を挫き』『若手の注目株が急遽』代役を務めることを説明しました。そして、再開された舞台が終わると『地鳴りのような拍手が巻き起こ』り、青柳は『熱狂して手を叩いている自分に』も気づきます。場面は変わり、六月になったある日、『取締役の脇坂』から『近々、発表される人事異動について、内々に伝えたいことがある』と告げられた誠一。『直属上司からではなく、取締役の脇坂から』ということに『もしかしたら次長に昇進』、『脇坂が率いる経営戦略室への異動』の可能性が浮かび胸高鳴る誠一。そんな誠一に『君、ここへ行ってくれる?』と脇坂は『キャリア創造支援室』と書かれた紙を渡しました。それを見て『リストラの対象に入ったということでしょうか?』と返す誠一に、『いくらでも替えが利く人材』と評価されていることを告げる脇坂は、『壁に貼ってあるポスターを指差し』て、『バレエの高野悠(たかの はるか)…「世界の恋人」って呼ばれている』と、社のイメージキャラクターも務めている高野が帰国し、『公演』を行うことを説明します。そして、『バレエ団に出向しないか』と誠一に問いかけます。『全面支援、何でも屋だ』『成功のあかつきには本社に戻って、俺の下に付く』と続ける脇坂。『公演が不発に終わった場合は収入の保証はな』くなるものの『成功すれば、脇坂のもとへ ー 一気に会社の中枢へ入ることができる』と二択を迫られる誠一。そんな誠一が、『カンパニー』と呼ばれる『敷島バレエ団』へと出向し、文字通り『何でも屋』として生きる”お仕事”な日々が描かれていきます。
“窓際部署に異動か、社が後援するバレエ団への出向、どちらかを選べと迫られた青柳… 読めば力湧く崖っぷちお仕事小説”と内容紹介にうたわれるこの作品。表紙の中央にいかにもサラリーマン風な人物が描かれてもいる通りこの作品はそんな男性会社員を主人公とした”お仕事小説”です。私は”お仕事小説”に分類される小説を、”タイムスリップもの”と双璧に愛して読書の日々を送ってきました。この作品の内容紹介に近いイメージで会社を舞台にした作品ということで考えると、転職を考える人をサポートする『キャリアアドバイザー』に光を当てる瀧羽麻子さん「あなたのご希望の条件は」、名門と言われる老舗の出版社に就職するも不本意な人事異動先での鬱屈とした日々をおくる主人公を描く大崎梢さん「プリティが多すぎる」、そして”社史編纂室がどう遠慮がちに言っても「左遷先」以外のなにものでもない”という部門に配属された五人を描く三浦しをんさん「星間商事株式会社社史編纂室」などの作品が思い浮かびます。しかし、よくよく考えてみればこれまで読んできた650冊を超える小説の中に、いわゆる”管理部門”に働く人を主人公にした作品がないことに気づきました。上記で挙げた作品でも会社員とはいえキャリアアドバイザーや本の編集者といった一般人でもイメージできる”お仕事”を描いています。それに対して、伊吹さんのこの作品が主人公とするのは『この二十五年、営業に三年在籍したあとはずっと総務畑を歩いてきた』という、外部からは存在自体意識されることのない”お仕事”に従事する四十代の男性です。一見、地味にも思える物語になってしまいそうです。そこに、伊吹さんはこれまた私の読書歴としては初となりますが、『バレエ』という誰もが知る舞台芸術を重ね合わせて、一つの物語として成立させます。この組み合わせが想像以上に絶妙な読み味を生み出し、ここに新たな”お仕事小説”の傑作が誕生しました。
では、まずは『バレエ』という側面から見てみたいと思います。あなたは、『バレエ』を見たことがあるでしょうか?私は一度だけですが、チャイコフスキー「くるみ割り人形」の舞台を見たことがあります。クラシック音楽が好きな私は以前から『バレエ』も一つの音楽作品として楽しんではきましたが、実際の舞台を見て、その魅力の半分も分かっていなかったことに気づきました。”西欧で発生し広まった、歌詞・台詞を伴わない舞台舞踊”とされる『バレエ』ですが、そもそもこの国ではクラシック音楽さえ聴く人が限られるという状況であり、『バレエ』に対する認知度は決して高いとは言えません。『四十男がたった一人、かぶりつきでバレエを鑑賞する姿というのは、周囲からどう見られるものだろう?』という作品冒頭の一文はそんなこの国の一般的な感覚をよく表していると思います。よく分からない、近寄りがたいと感じている読者を物語世界に溶け込みやすくする工夫、主人公・誠一はその意味ではとても良い人選だと思います。そんな『バレエ』について説明される言葉の中から二つを取り上げたいと思います。まずは、『バレエ』の衣裳に関するこんな記述です。
・『白い衣裳って、バレエのイメージそのものって感じがします』というイメージについて、『白を着ているときって人間じゃないの。たいてい物の怪』と白い衣装の意味を説明する乃亜。それに『白鳥、風の精霊、乙女の幽霊。たしかに白い衣裳のときはたいてい妖精か死者、あるいは死にゆく者。この世の者ならぬ、美しくて純粋な存在を踊るときに着ます』と補足する美波。
→ この作品で取り上げられる『白鳥の湖』で印象的な『白い衣裳』。『バレエ』というもの自体を思い浮かべても『白い衣裳』は『バレエ』そのものだと思いますが、その色にこんな意味合いがあるとは知りませんでした。これから『バレエ』を見る時の見方が変わりそうです。
次は、『バレエ団』のメンバーがアルバイトをしていることについて、『美波さんは、どうしてあの店で働いているんですか?』と質問する誠一という場面です。
・『生活のためにです。海外のカンパニーと違って、私たちにはお給料が出ないから』という美波の答え。『日本のバレエ団は、お稽古事の延長という形ですから。団費は先生にお月謝を納める感じですね』という驚きの説明に、『公演は発表会と考えると、チケットのノルマがあるのも仕方がありません』。さらに『ノルマ以上にチケットをたくさん売って、カンパニーに貢献できたら、良い役が付きます』という衝撃的な事実。
→ 『実力があっても金がなければ良い役は踊れない』というまさかの裏事情には驚きました。『お金も才能のひとつです』というこの国の『バレエ』が置かれた現実。それが嫌なら『海外に出て実力でポジションを勝ち取って、踊ればいい』という割り切り含めなかなかにその舞台裏の厳しい現実を見ることができました。
他にも『バレエ』の一見華やかな側面からは窺い知ることのできないさまざまな裏事情を垣間見ることのできるこの作品。”お仕事小説”では、さまざまな業界の舞台裏を知ることができるのが魅力の一つですが、この側面だけでも非常に興味深い作品だと思いました。
そんなこの作品では上記した『ずっと総務畑を歩いてきた』という青柳誠一が主人公を務めますが、同時に他の二人の人物にも光を当てます。この部分を整理しましょう。そんな三人の背景は以下の通りです。
・青柳誠一: 『有明フード&ファーマシューティカルズ』に勤続『二十五年』、『総務畑』を歩んできたものの『敷島バレエ団』に出向、『何でも屋』として半年後に控える『公演』を成功に導くために尽力する。一方で妻が娘を連れて家を出ていき、一人になる。
・瀬川由衣: 『バレーボールの有名な選手だった』ものの怪我で引退、有名『マラソンランナー』のトレーナーを担当していたが、引退に伴い、誠一同様に『公演』に向けて来日した高野のトレーナー兼運転手を務める。
・高野悠: 『世界の恋人』とも呼ばれ、ウィーンに本拠を構える世界的に有名な『バレエダンサー』。『有明F&P』の『イメージキャラクター』を務め12月の公演のために来日。圧倒的な名声の一方で年齢と怪我に悩む内面を垣間見せる。
以上三人が事実上の主人公とも言える形で物語は展開します。しかし、視点が移るのは誠一と由衣のみで高野に視点が移動することはありません。『総務畑』という主人公だけでは流石に物語が地味になりすぎるという側面もあるのだと思いますが、読み味としてはそうではなく、光りのあたる舞台に立つ高野、それをトレーナーとしてサポートする由衣、しかし『バレエの公演』はそんな人物たちだけでは成立せず、その裏には誠一のような『何でも屋』とも言える『総務畑』の働きをする存在がある、そんなたくさんの人たちの存在によって『バレエの公演』は成り立っている、この作品はそんな”お仕事”のあり方の全体像を見せてくれる作品なのだと思います。
そんな”お仕事”をする人たちにはそれぞれ悩みがあります。『僕自身は…踊るのをやめたら、どうなるんだろう』と思う高野。そんな一方で『踊れない自分に価値はあるんだろうか…踊っても踊らなくても、僕に価値を見いだしてくれる人はいるんだろうか』と自身の存在意義を思う高野。『自分は挑戦する人たちを支える仕事が好きだ』と思うものの『専門分野』を持たないために自分に自信を持てないでいる由衣。そして、妻と娘が家を出ていく中にまさかの『出向』となり、戸惑いの日々を過ごす誠一。この物語はそんなそれぞれの事情を背景にして、半年後に迫った『バレエの公演』を成功に導いていく”お仕事”に光を当てる物語が描かれていました。”お仕事小説”としては、高野もしくは由衣のような舞台に立つ、それを一次的に支える立場の人物を主人公にする作品は他にもあります。この作品が特別と思うのは、そんな彼らを支える立場に立つ誠一という人物に光が当てられることです。そして、多くの会社員はそんな誠一の立場に近い人が多いのだとも思います。上記で触れた高野の悩み。そんな高野の『踊るのをやめたら、どうなるんだろう』という思いを誠一は自身の立場に置き換えます。
『職を失ったら、どうなるのだろう…働けない自分に価値はあるのだろうか。働けても働けなくなっても、自分に価値を見いだしてくれる人はいるのだろうか』。
これは、すべての会社員共通の悩みでもあると思います。会社員は会社という組織に守られ、その中で存在意義を見出して生きています。しかし、昨今、この国でも終身雇用制という言葉も風前の灯となり、誰もが一年後の安定した自分の姿を確実に見ることができない状況にもなってきました。この作品では、まさかの『キャリア創造支援室』か『バレエ団への出向』かの二択を迫られた四十代会社員のその先の人生が描かれていました。そう、誰にも他人事でないからその生き方が他人事に思えない。そんな他人事でない主人公が真摯に仕事に向き合うからこそ、その姿は美しく、貴く、輝きもする。そこには、伊吹さんならではの優しい眼差しが見守る一つの”お仕事小説”の姿がありました。
“何かあったときに乗り越える力はやはり真摯な態度や誠実さ、情熱の中にある、そういうことを思いながら書いていました”。
そんな風に作品執筆のことを語る伊吹有喜さん。そんな伊吹さんが『バレエ団へ出向』した一人の会社員を主人公に、そんな『バレエ団』が半年後の『公演』を実現していくまでの喜びと苦しみを描いたこの作品。そんな物語にはそれぞれの立場の中に生きる意味を探し求める主人公たちの真摯な生き様が描かれていました。『バレエ』の舞台裏を垣間見ることのできるこの作品。『総務畑』というまさかの管理部門の会社員が主人公を務めるこの作品。
真摯に、誠実に生きることの貴さを強く感じさせる物語の中に、人が再生していく瞬間を見る清々しい物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
爽やかなお仕事小説。さらにバレエ絡みと言うことで、僕にとってはどストライクの作品。
大いに楽しんだ。
妻子に逃げられた製薬会社の中間管理職、青柳誠一は、社が後援するバレエ団へ出向となる。課された使命は、世界的プリンシパルの高野悠が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させること。同じく製薬会社のリストラ候補であるスポーツトレーナーの瀬川由衣と共に奮闘するが、高野の故障、配役変更、チケットの売れ行き不振と続々問題が発生する ー
公演を成功させるためのバタバタが、臨場感持って伝わってくる。まるで、その場に居合わせているかのよう。青柳と美波の淡い恋愛模様とか、ドキドキする要素もあり、あっという間に読了した。
それにしても、敷島瑞穂版の「白鳥の湖」見てみたい! -
あぁ、楽しかった
久しぶりに夢中になれた作品だった
伊吹さん作品は、初だった
会社員としての誠一の姿が重なる
高野の言葉に惹かれた
夢中になれること、
好きなこと…
自分に置き換えていろいろと
思料してみる
なんか、その後も気になる
物語であった -
サクサクと進む大人の青春みたいなお話。
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妻に出て行かれ、窓際部署に移動か社が支援するバレエ団体への出向か迫られた主人公。
バレエには全く興味がなかった男性が、「白鳥の湖」公演を成功させるべく、自分の殻を破って奮闘するお話。
バレエって舞台では華やかなイメージだけど、実際は裏舞台では実力や権力の熾烈な戦い。
窓際に追いやられた会社員たちの根性を見せられた様な気持ちになりました。
バレエ観劇したいなぁ。 -
『雲を紡ぐ』がとても良かったので、伊吹有喜さんの2作目として手に取りました。
バレエ団とそこに協賛等関連するグループ会社が、バレエ公演の成功に向けて切磋琢磨していくお話です。
様々な企業、そしてその中でも立場の異なる人間が出てきて、それぞれの発言や対立するシーンはサラリーマンなら誰しも体験のあるようなリアルなものが多かったです。特に、主人公の中堅サラリーマンである青柳の、仕事での立ち回りや各方面との調整の仕方、仕事のまわし方は勉強にもなります。
バレエの華やかな世界や雰囲気というのはあまりなく中盤まではわりと淡々と話が進んでいきますが、最後の公演をトラブルありつつもそれぞれが知恵を絞って熱意を持ち乗り切っていくシーンは圧巻で素晴らしかったです。ロマンス系はほんのり匂わせる程度にしているのも爽やかで私は好きでした! -
11月-10。3.5点。
会社が合併し、リストラの対象になった主人公。
スポンサーになっているバレエ団の公演を手伝うことに。
一方、マラソン選手のトレーナーの女性、選手が妊娠、引退しバレエ団の手伝いへ。
ただの再生物語かなと思ったが、そこはさすが。
ヒネりながら、上手くまとめて盛り上がる。 -
この作者の他の作品がとても良かったので、少し期待が大き過ぎたかなぁ。中年男に訪れる急な変化は、自分でもヒヤッとしたがバレエの世界にイマイチ入れなかった。
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ていねいさ、誠実さ、仕事にも生きるのにも大切だなと思わせてくれた内容です。エンターテイメントとしても、舞台の表も裏側も面白かったです。
一生懸命に生きていたら、素敵な人たちとの出会いがあって、それがまた未来の自分を知らず知らずに変えてくれる…そういう希望を伝えてくれる物語です。でもそこには、ほんの少しの素直さが必要ということに、私たちも自覚できるといい、と思います。