- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101001685
作品紹介・あらすじ
日々の暮らしの中で体験した愉快な話から、人生の深淵に触れる不思議なエピソードまで、小説家の頭の中の抽斗には、まだまだ話題がいっぱい! 「どうして寝る前に限ってネタを思いつくんでしょうね?」と悩みつつ、つぎつぎ繰り出されるユーモア溢れるエッセイ52編。大橋歩さんのおしゃれな銅版画も楽しい人気エッセイ・シリーズ第3弾。『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』改題。
感想・レビュー・書評
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重い小説、難解な小説の後は村上春樹さんの脱力エッセイがおすすめ。中でも、村上ラヂオ2.3はかなり面白い。
・オムレツを作ろう
・献欲手帳
・死ぬほど退屈な会話
・とんでもない距離、ひどい道
・いちばんおいしいトマト
がお気に入り!
特に、村上春樹さんが学生時代、北陸を徒歩旅行した時に、農家の方がトマトをくれた話が心に残る。
能登半島の善意が沁みてくる。
太田幸司さんが決勝戦で18回を一人で投げきり、それでも0対0で決着がつかなかったあの夏の出来事だ。
春樹さんの話を読んでいると、走りたくなる。
そして
シューベルトの「アルペジオール・ソナタ」を聴きながらオムレツつくりたくなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
音楽、小説などの知識。
海外での豊富な体験。
まねしたいけど、とても追いつけないなぁ。
大橋歩さんの版画も素晴らしくて素敵。 -
こんなにくだけた、ほとんど役に立たない内容なのに最後まで読んでしまうんだからすごいです。作家としての技量とか迫力が感じられます。全然力が入っていないのに。ほんとうに不思議です。
「ラヂオ」とうタイトルの通り、空いた時間に気楽に読むのに最適なシリーズです。連載が終わってしまったようなので、第4弾が出版されそうにないことが残念です。 -
村上春樹さんのエッセイは好きで、『村上ラヂオ』の2と3が特にお気に入りです。音楽、お酒、国内外の作家など様々なジャンルに関するエピソードがあるので、いろいろと学びがあります。本書を読んで、「木山捷平全詩集」が欲しくなりました。
軽く何か読みたいな〜というときにおすすめです。
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たまに無性に春樹のエッセイが読みたくなるけど、そんな時にはこの村上ラヂオが1番丁度いい。
長さも手軽に読めてすいすいすすむし、書いてある事も相変わらずいい意味でしょうもないような笑える事で読んでて癒される。 -
村上春樹のパーソナルな部分が好きだったら、間違いなく好きな本。移動中の電車とかで読むのが吉。
後悔に関するエッセイで、「あのとき、やろうと思えばやれたんだよな」は可能性の貯金であり、寒々しい人生にあとからジワジワ温もりを与えてくれるから後悔すべきではないって考え方に変な納得感があった。匂いとか声とかシチュエーションで、好きだったけど告白しなかった人を思い出すときのあの感じと似てる -
やっぱりおもしろい。この時点ではラジオは出たことなかったんだな、とおもった。
大橋さんの銅版画もとてもいい。 -
カズオイシグロさんはとても好感のもてる作家さんでした。(今週の村上春樹、引用)
好きな作家さん同士がお互いに好感をもっていたら良いです。イシグロさんは、村上春樹にどんな印象を受けたかわからないけど。 -
単なるエッセイだと侮れない、村上春樹だから膨らますことのできるストーリー。
気楽に、だらだら、ニヤニヤと読書を愉しみながらも、知的好奇心もそそられる深い世界観。