さいはての中国 (小学館新書 や 13-1)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 240
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098253357

作品紹介・あらすじ

行ってはいけない!!

「さいはての中国」は、単純に地理的な辺境地帯だけを意味しているわけではない。それは、誰も気をとめず注意を払わない、常識の極北にある未知の不思議な中国の素顔を意味する言葉のつもりである。――「序章」より

ようこそ、不思議な中国の世界へ。

【序章】 中国人による中国人のためのチャイナタウン―埼玉県川口市
【第1章】 中国のシリコンバレーをさまようネトゲ廃人たち―広東省深セン市
【第2章】 10万人の黒人が住みつく「リトルアフリカ」に潜入─広東省広州市
【第3章】 「習近平の聖地」を巡礼してみた─陝西省富平県・延川県
【コラム】 中国共産党テーマパークで遊ぶ―湖北省武漢市
【第4章】 突然「新首都候補」になった田舎町─河北省「雄安新区」
【第5章】 ゴーストタウン「鬼城」の住人たち─内モンゴル自治区
【コラム】 世界一のラブドール工場を見学―遼寧省大連市
【第6章】 日本の友好国が「赤い植民地」と化した─カンボジア・プノンペン
【第7章】 新たな対日歴史戦の最前線「慰安婦博物館」─江蘇省南京市
【第8章】 カナダの「反日グランドマスター」に会う─オンタリオ州トロント市

感想・レビュー・書評

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  • ディープな中国像が中国内外から見えてくる1冊。
    7章8章は興味深かった。個人的には内モンゴルの章のモンゴル族とチベットやウイグル族の国への認識の違いみたいなところも面白かった

  • 安田氏の著作は肩肘張らずに、中国の内情や現地実態を理解することが出来,学びが多い。

  • 中々抑制の効いた取材記事で好感が持てる

  • 同著者のコラム等を読んでいることもあり、内容としてはいろいろと被るため、補完的な部分と、時にオンライン記事の方が深堀されているものがあったように思う。著者の好奇心と様々なトピックに関し、興味深く読んだ。

    第8章に出てくる香港系カナダ人との歴史認識に関する対話は非常に興味深いが、結果的に中国共産党の利する方向に向かうあたりの行が自身の中国人との対話経験と合わせてすごくわかるような気がする。この点に関しては、日本は完全に情報戦で負けて、何か言えば言うほどドツボにハマる状況になってしまっている。日本のことを何も知らない人には説して理解してもらえるが、中途半端に偏った情報しか持たない人に理解をしてもらうことが非常に難しい・・というかできない事がよくわかる事例のような気がする。

  • ルポ。
    その視点も新しくて新鮮。
    続編がでたのもうなづける。単純に内容がおもしろい。

  • 小坂井 302.2/ヤ/18

  • 共産党による一党独裁・メディアコントロールの行き届いた中央集権の中国において、人目につかないor報道されない地方や下層民などの「さいはて」に迫った本。中国で暮らすアフリカ人ビジネスマンなど「一帯一路」を別の角度から見ることもできるのです。
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    https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2019/09/blog-post_24.html
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  • カナダで南京大虐殺記念日を制定させた団体の話が非常に面白かった。意外に中立的である一方、その中立性が中国共産党に利用される可能性がある。一方的にメールを送りつけるネトウヨは相手に塩を送っているなどなど。

    そしてSAPIOが割とちゃんとしている、というのも意外だった。この内容だと掲載してくれないと思うのだが、修正なしで載せてくれるなどなど。

  • タイトルからてっきり中国辺境譚かと思いきや、むしろ(ネカフェ難民やゴーストタウンや習近平独裁など)現代中国の最先端を切り取った好ルポルタージュ。若くしてかの国にハマり、中国語も堪能な著者による、穏健なバランス感覚を保った誠実な文章がすばらしい。この著者は中国が、そして祖国・日本が本当に好きなのだということがよくわかる。
    昨今流行り(?)の「嫌中」派にこそ、ぜひ一読を勧めたい。

    2019/3/19読了

  • 経済大国中国の「社会を覆っている薄皮一枚下にある」「過去の王朝時代のDNAだったり、発展の速度と社会の実情とのギャップだったり、常に政治の意向に左右され続ける庶民の姿だったり」をルポした力作。

    ディープな中国の姿を垣間見ることができて、面白かった。

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著者プロフィール

ルポライター

「2023年 『2ちゃん化する世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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