魚が食べられなくなる日 (小学館新書 か 18-1)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098252787

作品紹介・あらすじ

なぜホッケは高くて小さくなったのか?

居酒屋で出てくるホッケ、最近は小さいと思いませんか。小さいどころか、ホッケを置いていない店も増えています。ホッケの漁獲量は、なんと最盛期の9割減。大きな魚を獲り尽くして、いまは成長しきっていない小さいホッケまで獲っている状態なのです。ホッケだけではありません。サバは7割減、クロマグロやウナギはすでに絶滅危惧種です。輸入魚も、世界的和食ブームの影響で、価格が上がっています。このままでは本当に、魚はめったに食べられなくなってしまいます。
日本は世界第6位の広大な排他的経済水域をもつ漁業大国だったはずなのに、なぜこうなってしまったのでしょうか。中国漁船の乱獲? クジラが食べ尽くした? 地球温暖化の影響? いいえ、そうではありません。日本の漁業が抱えている大問題を気鋭の水産学者が解き明かし、日本人がこれからも美味しい魚を食べ続けるにはどうしたらいいかをわかりやすく解説します。

【編集担当からのおすすめ情報】
魚が獲れないのは世界中の課題なのかと思っていたら、日本だけの問題だそうです。なぜ日本だけなのかは、本書で著者が詳しく解説しています。今はまだ輸入魚で補っていますが、日本が広めた世界的和食ブームの影響で魚の値段が高くなり、日本の商社は外国に買い負けているそうです。回転ずしや居酒屋へ行っても魚のメニューが少ない、高い……。そんな日が本当に来ないために、日本の魚の問題を本書で一緒に考えていただければと思います。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の漁業がこんなに危機的状況とは知らなかったし、もっと報道してほしいと思った。
    他の人にもぜひ知ってほしいと思った。

  • 実際に採れる量よりも多く設定されている漁獲枠、意味不明だな。これじゃぁ資源保護なんて無理。
    この本2016年発行だけど、そこから7年、何か変わってきたんだろうか。オリンピックでエコラベル認証の魚が使われてそれが一般のスーパーでも扱われるようになれば、と書いてあったけど、そんなラベル見たことないもんな。

  • 日本の水産業が衰退していった原因と国外との比較、解決策、よりよくする方法として、消費者がとれる行動まで記述されている。とても分かりやすく、読みやすい。

    さんろく

    所蔵情報:
    品川図書館 661.1/Ka87

  • 661-K
    閲覧新書

  • 大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
    https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/645554

  • かつて世界一の生産量を誇った日本漁業は、資源管理を適切に行わなかったこともあり、水産資源が枯渇する状況になってしまった。対策方法は既に諸外国で確立しているが、改革が進まない。筆者なりの処方箋も提案されている。

  • 漁業を成長産業にするカギは『多く獲る漁業』から『高く売る漁業』への転換にある。

  • Kindle

  • 提示されるデータも、そのデータをもとに展開される持論も、実に分かりやすく説得的。で、それだけに日本の漁業というか、漁業に限らない日本の「体質」に暗澹たる気持ちになる。スーパーではまだウナギセールしてるしねえ。

  • どう見ても長期的に良いことを、目先の利益に目が眩んでやろうとしない。自分も出羽守も含め、日本てバカ(グランドデザインとリーダーシップが無い)なんじゃないかと思う。外国は日本の失敗に学び、持続可能な漁業を始めている。日本だけがいつまでも早い者勝ちで獲りつくす知能指数の低い原始的な狩りをしている。僕はたぶんその前に死ぬけど、文明崩壊のいろんな条件揃ってるなぁ。
    メディアが全く現状を知らせず、水産庁の大本営発表や、わずかな成功例や豊漁シーンばかり流していることも問題視。
    そう思うと、イッテQで、ウッチャンがマグロを全然獲れなかったのをそのまま放送したのは英断だった。
    MSCラベル、覚えよう。

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